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加納佑輔は、勤めていた職場の上司と関係を持っていた。
けれど、その上司が結婚することになり、それをきっかけに留学の夢を果たすべく、海外へと旅立った。
それから三年。
留学を終えた佑輔は、新たな会社を立ち上げ、日本に戻ってきた。
スマートで流麗な見た目の佑輔はとてもモテたけれど、留学中は授業と課題に追われ、最後にちゃんとした関係を持ったのは、留学前の上司のみだった。
そんな佑輔が最初に手がけることになった大規模な仕事は、外資系会社の内装工事。
そして、彼はそこで知り合った取り引き先の社長の息子と関係を持ってしまう。
確かに、身体は飢えていたし、たまたまフリーの期間が長かった――という事情も重なった。
上司と別れ、留学するまでの短い期間に、行きずりの男と関係を持った経験から、佑輔は「身内・堅気・ノンケ」とは関係を持たないと決めていたのに。
仕事の取引相手、という身内である芳賀寿と関係を持ってしまう。
理性は佑輔に対して「よくない」と訴えてくるものの、その気になった寿に抱かれることを身体が望んでいた。
その後、後悔しきりの佑輔だったが、寿はマイペースに佑輔を口説いてくる。
まったく好みではないはずなのに、なぜかその誘いを拒めない佑輔はついには関係を持つことを承諾してしまう。
年下ながらも、佑輔が弱っているときにそっと差し伸べられる手に佑輔は次第に心惹かれていく。
けれど、やはり仕事とのけじめはつけたいと考えた佑輔がそれを口にすると、意外にもあっさり了解されてしまう。
そんな時、仕事がらみで以前関係を持っていた元上司と再会しなくてはならなくなった佑輔は、そこで隙を見せてしまい襲われかける。
何とか逃げ出せた佑輔だったが、そんな時に寿から電話がかかってきて心が落ち着く自分を知る。
そのまま会わずにすませた佑輔だったが、自分がじょじょに寿に惹かれていることを自覚する。
けれど寿が「身内」であるということにどうしてもこだわりを捨てきれない佑輔に対して寿は――
という話でした。
年はかなり佑輔の方が上なんですが、立場的には「どうしても寿が身内だから付き合えない」って言う佑輔を寿がうまくなだめて二人の関係を続けていく感じの話でした。
年下なのにこの包容力はすごい。
そんな感じで、年下攻めの話なんですが、この年下攻めがかゆいところに手が届く感じのよくできた年下さんだったんですけど、読んでるときは完全に佑輔視点なのでそんなに感じないんですが、ふと本から顔を上げると、実はすごいのは寿じゃね? となる感じの話でした。
ちなみに、年下攻めで、年下の方がしっかりしてるとはいえ、佑輔がそんなに何もできないとかそういうわけではまったくなかったので、読んでて嫌な感じはまったくなかったです。