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「俺が楽しくなるかどうかは、お前次第だ」
mafia no hatsuai
1冊丸ごと表題作です。
広海(受け)の目線でストーリーは進んでいきます。
懸賞で当選してイタリア旅行に行った広海は、シチリアでマフィアの抗争に巻き込まれ、ファミリーの若きボスのジーノ(攻め)と出会います。ジーノに気に入られた広海は拉致されて抱かれてしまい…という話です。
暗殺が仕事のジーノと、平凡な大学生の広海とは価値観が違います。
殺さないで、と頼む広海は甘いかもしれませんが、読んでいて共感がもてます。孤独で殺伐とした男に、平和な国から来たピュアな青年が癒しを運び愛を教えるという、王道なストーリーだと思いました。
ただ、ジーノが広海に惹かれた理由が「母親に似ている」かららしいこと。そして、その言葉はジーノ本人でなく、幼馴染で片腕のレオから言われたものであるのが、ちょっと物足りませんでした。
あとは、レオを交えての3Pですね。その後の「もう抱かない」という転機に繋がることを思えば必要なのかもしれませんが、ううん、とちょっと思いました。
ラスト、広海がイタリアに来た当初の目的であるアグリジェント宮殿に行く事ができ、そこで愛を誓い合ってのハッピーエンドではあるのですが、殺人を請け負って成り上がった男が、殺人を厭うようになって大丈夫なのかと余計な心配をしてしまいました。
年上マフィアボス×年下ピュア大学生の、王道マフィアの恋模様です。3Pはありますが、それ以外は受けが感じているので無体な印象は余りありません。自分比ではエロ多めですが、読みやすい作品だと思います。