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tobira no saki ni
表題作は2011年の雑誌掲載作品のせいか、今は減った受けの一人称。
同時収録のスピンオフは三人称です。
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受けの郁磨は自分では自由にコントロールできないものの、時折予知のようなものを見る大学生。
攻めは長身でイケメン、大型犬風の穏やかな渡部。
父親を突然亡くしているため、母親が少々過保護気味。
そしてスピンオフ(といっても本編のカプも出ます)のカプは西脇×大地。
大地は郁磨の親友で、作りが小作りながら中身は男前で快活。
そして攻めの西脇は無口な理工学部の学生で、大地とはSF研究会の同期です。
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自分の寿命を知りたいと、郁磨へ話しかけてきた渡部。
ごまかしても断っても諦めない渡部へ仕方なく協力することを承諾しますが、その矢先渡部の命に関わる予知を見てしまい…という感じです。
そう、本当にこれだけで説明できたのではないかというくらい表題作はあっさりです。
雑誌掲載のせいなのかページ数も少なく、なぜ二人が同性の垣根を越えられるくらい惹かれあったのかもさっぱり。
渡部のビジョンで自分の気持ちに気づいたと郁磨は言いますが、あれが渡部でなくても、例えば顔見知り程度の同級生であっても慌てて肝を冷やすのではないかと思うのですよね。
佐倉さんは他社の月と茉莉花シリーズの出来が素晴らしいので、こちらが同じ作家さんの作品とは思えませんでした。
数年後に書かれた書き下ろし(西脇×大地)の方が断然良かったです。
もちろん大地のキャラは本編の方でも際立っていましたのでそういうところもあるとは思うのですが、やはり一人称よりも三人称の方がキャラ日記帳にならず小説を読んでいる感じがするからかもしれません。
こちらもページ数が少ないので細かいところを気にしては読めないのですが、それでもこちらを書いて頂けて良かったです。
というか、こちらは独立させて一冊にして貰えればもっとじっくり進められただろうになと思ってしまいますが、こればかりは筆者さんでなく編集部側の話でしょうからね…