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itsukajanai ashita no tameni
また突然いなくなるんじゃないかとハラハラドキドキしながら読みました。
「帰ってくるの?こないの?また俺を置いて行くんだ?基継は俺に10年間「おかえり」って言わせなかったじゃないか」ってもう泣ける~~~~。
直哉の心は、母親の愛をうまく受け取れず(母親も愛の与え方が上手くない自分に悩んだだろうな~)、寂しかったところに現われた基継。2年間で生活のすべてを基継が教えてくれた、全てが基継だったのにある日突然直哉を置いて帰ってこなかった。
ぽっかり空いたまま空虚な10年を過ごしていたところに偶然見つけた基継。
ダッシュで逃げられたらそりゃ仕事放り投げて追いかけるよね。
でもなぜ基継が帰ってこなかったのか、そして逃げたのかが分からなくてまたおいてっちゃうんじゃないかとハラハラドキドキしながら読みました。
さらに直哉は基継が恋愛に直結してなかったから(泣)基継いるのにあて馬くんの告白にオーケーするし!!
8歳~10歳の子供の自分にはきけなかったことを20歳になった直哉が尋ね、少しずつわかる基継のこと。
基継は基継で幼いころから父への恨み事を聞かされて育ち、山で死んだ父に、こころがすさみまくっていた18歳。空腹で倒れていた基継を直哉の母に連れ帰ってもらい、直哉と会った。
自分がいるだけで嬉しそうな笑顔を見せた直哉はたしかに天使だろうなぁ。小学1年か2年くらいでしょ?天使だよ・・・。
基継が出ていったのは基継20歳、直哉10歳小学4年か5年生・・・。うん、危険な年齢!
でも今は20歳と30歳、問題なし!あて馬くんには悪いけどおかげですごく深いところで理解しあえてよかった。
基継編になる「明日のために手を繋ごう」では、さんざんまたいなくなるんじゃないかと気をもんで読んでいた流れで読んでいたので、直哉の「帰ってこなかったら」という不安がものすごくよくわかりました。
直哉だってまだ20歳だもんね。
直哉もやりたいこと見つけて一緒に走ることのできる年齢。よかったねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ(泣)
これから二人とも地に足付けて幸せになるんだねと思えた作品でした。
ドラマCDも基継が帰ってくる直哉編、山に登る基継編と出ています。
今直哉編だけ聴きましたが基継編も聴きたいです!
ハイランド出版の新装版です。
直哉(受け)がメインの中編2作品に、基継(攻め)視点の甘い後日談ショート、直哉にフラれた瀬戸のショートが収録されています。
まず、イラストが素敵でした。
基継に不安気にぎゅっとしがみついた直哉と、それを笑んで見てる基継の表紙は言うに及ばず、中のカラーイラストの抱き合う二人の視線もなんとも魅力的でした。唇に笑みをたたえる基継に対して直哉は泣いてばかりだったので、ラストの微笑みにほっとしました。
お気に入りイラストは風呂に入る二人なのですが、それを見ると基継がいったん直哉と離れて良かったなとしみじみ思いました。あの直哉にセックスとか犯罪ですよ!10歳なんで当たり前ですけれど。
無駄とまでは言いすぎですが、読んでいて「もっと早く両想いになれたんじゃない?」とか自分的には別れの必要性がいまひとつ納得できない作品もあるのですが、この作品は別れが必要だったんだなとすごく感じました。直哉の年齢だけでなく、志津子のこととか。基継の「俺の天使だ」というセリフがすべてを表している気がします。
年の差カップルの再会モノがお好きな方にお勧めです。
04年のラキア新書版の新装文庫化。
同人収録の『手を繋いでともに歩こう』と書き下ろし『恋の痛手』が新収録のようです。
歳の差、再会モノですね。
母親を亡くし、遺された家に一人で住むフリーターの直哉には、子供の頃2年間だけ一緒に暮らした基継との別れのシーンを夢に見るほど忘れられない人。
そんな彼と10年ぶりの再会をして、強引に一緒に暮らし始めるのですがといった始まりです。
彼等が出会った年齢は、18歳と8歳!10の違いがあります。
母子家庭でスナックの雇われママだった母親が拾ってきた男が基継。
忙しい母親に変わって基継が直哉の面倒を見る生活だった過去の回想から、直哉がとても基継に懐き、基継も直哉をかわいがっている様子がよくわかります。
だけど!
基継、魔が差したのかな?かわいさ余っちゃったのかな?この子供の直哉にキスしちゃってます。
基継、ショタコンなのか!?と突っ込みそうになりましたが(笑)
基継の視点はないのですが、何となく彼の気持ちが察せられるモノがあるのです。
それは彼の家庭や育ちが語られる場面、彼が家を出て行った原因となるある事件。
はっきりと言及されているわけではないのですが、基継は、これはヤバイぞ、と思ったに違いないのです。
だから再会した時もあわてて逃げたし。
直哉視点なのに、基継の気持ちがよくわかる。
しかし一方直哉ですが、彼視点なのに何故か彼のほうが自分にはわかりにくい感じがしたのです。
子供の頃の印象が強烈だった。
別れが余計気持ちを強くした。
初恋だった。
ゲイだと気が付いたが、他の男性とはキス以上の行為ができないとか。
基継へのこだわりが強い事はとてもよくわかるのですが、彼が基継と別れたその時点から泊ってしまって前進してない?
とても狭い狭い世界で生きているのが不思議なのです。
直哉にちょっと入り込めなかったかな?
しかし、基継が来たことによって、そして彼と結ばれる事によって直哉の世界が基継基準ではあるけど広がりをみせるだろう未来を予測させるものがあるのは、よかったのかもしれない。
う~ん、、、どんだけ停滞してたんだ!
歳の差、再会シチュだけでは萌えもなく、キャラに萌えもないのですが、彼等の世界だけ見ればこういう話と展開もありなのだろうと思えるのでした。
書き下ろしは、直哉に振られてしまった大学生の瀬戸君のお話。
色々探ってないのですが、瀬戸君が気になったホモ噂のある同級生とか瀬戸君の話とかが続きであるのかしら?