お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
shion to kira
某サイトのレビューがそう良くもなかったので、実力派作家陣なのに何で?と読みたくなった作品です。
罪な出自の、芸術の神に愛された美しい双子がタイトルの2人。
生き別れた二人は其々セレブ(紫音は財閥の御曹司に、綺羅は日本舞踊の家元本家)の養子で育つのだけど、さすがJUNE!
幸せって何?的な美少年が周りの大人達に甚振られ食われ捲ると!
冒頭、紫音が片割れの綺羅に逢うべく転入してきた高校での紹介場面から。
だけど、そこは感動の再会シーンになるはずも無いのがお約束。
綺羅はクラスに居らず、級友達の「!」やひそひそ話があって、訝しく思う紫音と「あの綺羅と同じ顔!」の転入生に好奇な目を向けるクラスメート達。
気軽に紫音の肩に手を掛けようとしたその瞬間、紫音はその手を強く叩き体を固める姿に、何かのフラグだと気になります。
場面変わり別の部屋で女王様然とした綺羅の悦び喘ぐ姿が映し出されると…
「紫音も自分と同じ様に堕ちれば良いのに。ねぇ、やっちゃってよ」
って、もう最初から何かトグロ巻いてますよー?(焦)゛
ドロドロな秋月流のこれまでや財閥の駆け引きや恨みの両家の説明と、生き残る為に繋がった両家とそこに繋がる大物政治家の浅くない関係。
美双子が駆け引きの道具や執着の代りや鬱憤晴らしになる線があちこちに繋がっている。
これから芸術家や反社会的団体も巻き込んでいきそうで、まだ広がるのかと怖気付いてしまいました!
これだけの事をこの1冊に入れ込むのって、すごく大変だったのじゃないでしょうか?
登場人物の多さもそこらのBL小説の比じゃないのに、主要人物の心情も疎かにされていないのですよ!
綺羅を生贄とした家元の殺人事件もまだ霧の中だし、これから綺羅の初心さや紫音の強さがどう表されるか大期待の中、この巻は終わり!?
…ふ、はぁ…思わず息が漏れてました!
某サイトのレビュー、リレー小説なので作家の段差が気になって小説自体に没頭できなかったそうですが、そうなのかと読み始めた橘なのにソレを忘れて「これがJUNEかぁ」と濃さを堪能するばかりでしたw
自分には元から作家陣の差異を計る分析力など無かったと自嘲しましたが、でも、それが良かったのか、全然普通に面白かったです!
次巻は栗本先生だけの1冊だそうですが、これも又とても楽しみなのです♪