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amai omoide
はたまた、
刷り込み、思いこみ?
中二の夏休みに出会って、初めての恋をして、どうしても欲しくて、欲しくて、欲しくて
一歩間違えば、とんでもないヤンデレだけど、途中で道を踏み間違えそうになりながらも、自力でちゃんと道を選んで、たどり着く。
長い、長い、一途な恋の物語。
美埜里14歳の夏休み、海辺の町で3歳年上の芳生出会い、恋に落ちる。(夏の海)
芳生を大学進学を機に東京へ呼び寄せた美埜里。しかし、美埜里の思惑とは別に美埜里の父は芳生をコントロールしようする。肉体共々恋愛にのめり込む美埜里。(冬の街)
美埜里の父の会社が傾き、引き離される美埜里と芳生(秋の街)
すべてを精算し、一人の自由な大人として美埜里は海辺の町の芳生のもとへと(春の海)
はっきり言って、これだけの内容のお話を、この厚さの文庫本に押し込めるのは、剛先生の剛腕あってこそ。
根っからの悪人も登場しない、甘やかな初恋成就譚。
コミカライズしたら月刊ペースで10年は連載確実かも。
とっても長いスパンで書かれていたお話でした。
恋の始まりは美埜里(ミノリ)中二が高校二年生の芳生(ヨシキ)と夏休みに行った海で出会うところから始まります。
お金持ちのお坊ちゃんなミノリはヨシキと離れたくないためにホテル経営をしている父親にヨシキを学生援助してほしいとお願いして、ヨシキもその案に乗り話は進んでいきます。
夏、冬、秋、春と各章がくくられていてそれぞれ人生の分岐点になるようなところをピックアップしてミノリとヨシキのどちらの視点からも書かれているので話にはとても入り込みやすいと思います。
途中ヤンデレ!?と思うようなミノリの青さがあったりそこからの成長が見れてその間、間に胸が痛いほどのキュン要素を挟んでくるあたり剛しいら氏はさすがだと思いました。
自分的にキモいストーカー男の所在をもう少し克明に出していっていただきたかったなと思いました。若干ストーカー男の処遇が気になりました…
でも、最終的な落としどころに読み終わった後ほやっとした気分になったのでよかったです。
話が長いスパンで書かれている分、成長が著しく読むスピードが急いてしまったので
ゆっくり読める物語ではないと感じました。