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好きだ、と言われて、こんなにうれしかったことはなかった。
konoutsukushiki sekai no manimani
花房マミさんの書かれる「クズ男」受ってどんなだ?
と興味津々で読んでみたら
なんだ、普通にいい奴じゃないか!
幼少期のトラウマで自分に自信が持てず
適当な恋愛しかしてこなかった受が
優しく男前な年下の彼氏に甘やかされ幸せになるまでを
丁寧に描いた作品です。
顔はいいが女癖は悪い大学生・清良(受)は
彼女との別れ話を
アパートの隣に越してきた一年生・泰幸(攻)に
聞かれてしまう。
出会いは最悪だったものの、
明るく人懐っこい清良と
優しく面倒見のよい泰幸はその後仲良くなり
栄養士を目指す泰幸が、料理のできない清良に
夕飯をごちそうにする仲に。
ほのぼのした会話、
美味しそうな家庭料理の描写を挟みつつ
少しずつ進展していく二人の関係。
ゲイで童貞の泰幸が
清良に頭を撫でられドキッとしたり
下ネタに動揺したりしてるのが可愛いです♪
(肉まんを2つ並べて『Bカップだな』とか、ほんとにしょーもない下ネタw)
そんな純粋でまっすぐな泰幸だからこそ
明るい顔の下に母親に捨てられたトラウマを隠している清良を癒し包み込むことができたんだろうと思います。
捨てられたオムレツを清良と一緒に拾い食べてあげたり
ラブシーンで清良の体をとても大事そうに抱いていたり
愛情溢れる優しさにかなりグッときました!!
泰幸に片想いする美少年・絢が出張りすぎだったり
清良の母親が清良を捨てた理由が病気だったから~では
弁解として弱いんじゃないか?と思ったりもしましたが
脇キャラ一人一人の描写の丁寧さに
作者さんの人柄が出ているように思え
全体として好感がもてる作品でした。
★余談★
タイトル「この美しき世界の『まにまに(随に)』」なんですね。
ずっと『ままに』と空目してました;;
意味は同じですが、前者の方が(意外と)読書家な清良の
言いそうなことって感じですねv