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amai tanken
うえだ真由さんの話って、やっぱりいい!と思わせてくれるような丁寧な話でした。
高二の男の子の等身大の悩みと恋愛に進路も絡んで、爽やか青春話です。
高二の武田一志(学ラン)直感で考えるタイプで硬派攻め×高二の久坂征祐(ブレザー)頭で考えるタイプでクール目な受け
征祐の彼女が友達から彼氏自慢をされて、私の彼氏も頭のいい学校に入っているし、カッコイイからということで、お披露目の為にWデートをすることに。
実際に会ってみたら一志は人懐っこくて自然体でカッコよく、自分にはないものを持っている彼に、苦手と思うと同時に憧れる。
テレカを返しにきた一志からの働きかけで、一緒に勉強をする仲になる。
一志と一緒にいるのが楽しいと思うようになってきて。
他校同士のカップルって制服が違うので、そんな2人が一緒にいる時のトキメキ度が違います。私の中では、萌えの一つです。
茶髪のさらさら髪の毛の征祐が受け(ブレザー)で、紺野けい子さんの絵が絶妙にマッチしていました。
自分にはないものを持っている人への憧れと同時に、苦手意識があって。
すごく共感及び、実感ができる気持ちでした。
実は、それぞれが自分にはないものへの憧れがあったわけですが。
恋愛に落ちる過程もドラマティックでもなく、普通の少年っぽい感じがリアルでした。
キスしておきながら、『ヘン』だなって思っている。
まだ、好きとも、愛している、ともはっきり言える気持ちではなくて。
それでも2人っきりになると、自然とキスをしてしまうようになって。
キスが通過点のようなやっつけ仕事じゃなくて、とてもドキドキする描写でした。
キスの描写マニュアルじゃなくて、一志と征祐にしか出来ないキスで、行為をしっかりと丁寧に書いているからこそ、萌えました。
だからこそ、こっちも惹きこまれて、ドキドキする。
初めてのセックスも、リアリティーもありつつ、初々しくて可愛かったです。
うえだ真由さんの話は、どの話も登場人物が生きていて、行動描写が新鮮かつ丁寧なので好きです。
大人びて見える征祐よりも、一志の方が直感でいくタイプだからか覚悟が出来ている感じです。
征祐のありのままを理解して受け入れる許容力といい、一志の包容力が魅力的でした。
二人とも彼女がいる設定なので地雷かなと思いながら読んだのですが、意外にずるずるとその辺を引っ張らないし、普通の女子高生っぽくて嫌なキャラではなかったです。
ただ、都合がいい感じに、軽めには書かれています。
BL小説で2人をメインにと考えれば、その辺のリアリティーは抑えめでも有だと思いました。
エロ:★3 普通のキスが深まっていく過程が萌えました。
総合:★4 青春小説と言った感じで、BL推薦図書って感じな上品さです。
先に書かれた真由さんのレビューが適切すぎて、
もう私の出る幕ではないという感じなのですが。
正に真由さんが仰る通り、
「青春小説の恋愛要素が同姓だっただけ」という作品でした。
同性に惹かれるという初めてのことに戸惑いつつも、
手を伸ばさずにはいられない。
走り出した気持ちが止められないという、
甘酸っぱいメインカップルの恋愛は萌えるのですが。
思春期特有の現状の不満に、将来への不安と期待。
自分よりも優れて見える友人への憧憬と嫉妬。
そういう心情が丁寧に描かれていて面白く、
BL的な萌えよりもやはり青春小説としての印象が強く残りました。
爽やかな青春小説好きにはオススメです。
征祐と一志、どちらにも彼女が居て、その彼女たちのカレシ自慢がきっかけで知り合うことになる。
まず正直言って、彼女たちの「カレシ自慢」にはついていけない。というかその神経が解らない。友人のカレシと自分のカレシを比べて優越感を感じたいと思う感覚が解らない。他人と比べて、勝っているから幸せと思うようではもうそのカレシのことを好きなんじゃないと思う。自慢したい気持ちは解るが、比較する無神経さが解らない。比べられた友人のカレシにも失礼だし、自分のカレシにだって失礼だ。この作品はBLに女性キャラが出てくることを好まない人は堪えられない物語だろう。
特に征祐の彼女は男の基準が「学歴・容姿」で、「カレシが居る」ということに優越を感じているようなタイプだ。
また動物好き、犬好きには涙、涙、涙のシーンがある。動物を間に擬似家族というか擬似夫婦みたいな雰囲気のある(あくまで雰囲気で実際はそんな意図はないと思う)シーンがあったり、勉強の合間にキスをしたりというのがあるが、三分の二はダブルデートに進路に彼女たちのことという印象が強い。(実際にそれぞれの要素を書き出し、割合を出したわけではなく、あくまで印象だ)
BLといえばBLなんだろうけど青春小説の恋愛要素が同性だったというだけのような気がする。