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お前になら何度殺されても構わない
tora to ryu
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
可愛いBLも好きだけどデンジャラスでバイオレンスなヤクザものも好きなので
この作品もかなり面白かったですよ。
規模は全然違う同系列のヤクザの若頭同士の熱いラブで意外にも再会ものでもあります。
もっとも受けになる新條は後半まで攻めの藤森のことを思い出さないので
見た目や態度は大物極道オーラを出している藤森が見せる新條への一途な思いは萌え。
互いに相愛になってからも新條のクーデレ具合が崩れるのも面白いです。
家族との間に溝が出来た12歳の少年が17歳の少年との一時の出会いで
どうしても欲しいと思い、手に入れるために男を磨き初めは敵として現れる。
理由も説明もなく翻弄され、今まで手に入れていたもの全てを奪われる新條。
ヤクザ同士の抗争とは違う経済ヤクザの戦いみたいですが、
そこへ絡んでくる脇キャラが非常にデンジャラスなんです。
まるで蛇!それもS属性なんて言葉が甘い感じがする残虐性を持つキャラは怖かった。
書き下ろし部分で対決することになるのですが狂気に囚われたキャラインパクト大です。
普通のカップルのような甘いラブストーリーではありませんが、
戦う男、何のために生きているのか17歳の頃から成長していない新條が
生きがいを見つけるストーリーでもあって恋人がライバルで目標な男の話って感じで
面白かったです。
「最近のBL世界では極道さんなのに優しかったり可笑しかったりするタイプの人しかいなくなっちゃったなぁ」と気づいたら、無性ににガッツリしたヤクザものが読みたくなって購入。
そうそう、こんな感じのが読みたかったんですよ。
徹底的に金と力で上下関係が決まっちゃう世界。
あきらかに理不尽でも、彼らの理屈での『義理』を通さなければならない美学。
実に「東映かっ!」と突っ込みたくなる(あ、これ解らない人も多いのかも。考えてみたら私ですらよく知らない時代の話ですわ)ほどのヤクザぶり。
このお話、理不尽なまま組が破門され、関西から乗り込んできた藤森の『預かり』になってしまった新條が、藤森の『男としての大きさ』に触れて、どんどん惹かれていくという、古き良きヤクザもののセオリーに則って進むんですけれど(この辺の進み具合が「東映っぽい」と言いたくなっちゃった次第)途中から雰囲気が変わってくるんですよ。
一気に血の香りが漂う、バイオレンスになっちゃうんです。
敵役に当たる鶴巻って男が正に『真性サディスト』と言うべき、ヤバイ奴で。
でもその結果、漢同士の熱愛を見せつけられてしまうという熱い展開に傾れ込んで行って、気がつけば「うぉぉぉぉぉぉぉぉー」と怒濤の盛り上がりに!
小山田画伯のベタを多用した、男男しいイラストもそそるんです。
うーん……これぞヤクザものの世界。
大満足です。