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結局、今回のお話は最後まで下町コメディでした。
うーん。
痛い系のお話が読みたかった私としては正直物足りなかったかな。
出生の秘密の絡んで、兄弟だ、血は繋がっていないだとか。
産みの親に育ての親にといろいろ登場するのですが。
その兄弟関係というか男同士というのに悩みつつもメイン2人が結構明るい性格であっけらかんとしてるので全体的な雰囲気が明るいんですよね。
じめじめとした暗さはないんです。
ま、銀二の方は自分の居場所をどこに置くかで悩んだりとかもしますが。
それでも、結局は最後には八重樹を選んでしまう。
八重樹には非常に甘い。
「銀ちゃん」「やっちゃん」な感じはどこまでも変わらないのです。
ま、八重樹の方は銀二に気持ちを伝えてからは執着とかをかなり出してくるようになりましたが。
それよりも。
個人的には富士の恋の方がなんだか読んでて好きでした。
富士は銀二と八重樹の兄。
富士のお相手は未亡人・裕子。
そう、普通のノーマルな恋愛なんです。
けれど、それが同時に結構描かれている。
というのも裕子が最初に出会ったのが八重樹で。
八重樹とは友達として接していて。
八重樹の片想いのことも知っていて。
偶然、家族と遭遇した時には「八重樹に片想いしてるの」みたいなことまで言うんですが。
そんな裕子に恋をした富士。
富士の純情さとか生真面目さが結構好きです。
このノーマルな2人がどうしてBLの中で描かれているんだろう?とかなり疑問だったのですが、それは2人の披露宴で明らかになりました。
たぶん、作者は富士にこの言葉を言わせたくてノーマルな「結婚」て形に辿り着くCPを登場させたのかな、と。
富士の言葉にはちょっとウルッときそうになりましたし。
下町人情な感じですよ。
あとは銀二を「養子」という形で養ってきた理由。
これがなかなかなるほどーっていうか。
のちのちのことまで考えてのことだったんだな、と。
でも、ま、男の子だったんだけども、八重樹(…)
それよりも惣一朗(銀二の実の父)が豊(銀二の育ての父)を好きすぎるのが気になるよ。
何も触れられてはいないけど、それは恋じゃないのか!?と疑いたくなるくらいに(苦笑)
銀二のことも「僕と豊の子」みたいな言い方したりとか…(奥さんないがしろ)
ま、ちゃんと奥さんのことを大事にしてる面もあったんですが。
とにもかくにも、全体的に下町人情モノで。
ノリはやっぱりコメディ色の方が強くて。
シリアス部分はそんなになかったのかな。
シリアスでも「銀ちゃん」「やっちゃん」て「ちゃん」付けで呼ばれちゃうとシリアスに感じないのかもしれないけど。
温かハートフルなお話を読みたい方にはいいのかもね。