ファーストエッグ(1)

first egg

ファーストエッグ(1)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神24
  • 萌×210
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
9
得点
175
評価数
42
平均
4.2 / 5
神率
57.1%
著者
谷崎泉 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
麻生海 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
ファーストエッグ
発売日
価格
¥855(税抜)  
ISBN
9784344830301

あらすじ

特殊な能力を持つ佐竹は、刑事でありながら、元ヤクザで高級料亭主人の高御堂と五年間、身体だけの関係を続けていたが…。

風変わりな刑事ばかりが所属する、警視庁捜査一課外れの部署「五係」。中でも佐竹は時間にルーズな上、自分勝手な行動ばかりの問題刑事だ。だが、こと捜査においては驚異的な『勘』の鋭さを持っており、抜群の捜査能力を発揮していた。そんな佐竹が抱える態度以上の問題――それは、とある事件をきっかけに、元暴力団幹部である高御堂が営む高級料亭で彼と同棲し、身体だけの関係を続けていること。刑事として深く関わるべきではないと理解しつつも、佐竹はその関係を絶つことが出来ないでいた。そんな中、五係に真面目で堅物な黒岩が異動してくる。しかも黒岩は、執拗なほど佐竹に付いて回り…!?

表題作ファーストエッグ(1)

高御堂新,41歳,高級料亭オーナー,元暴力団幹部
佐竹霜麻,31歳,警視庁捜査一課特命捜査対策室五係

その他の収録作品

  • second egg
  • 愚者の選択
  • あとがき

レビュー投稿数9

続きが読みたくてウズウズ

警察物シリーズの一冊目。
リンクスで谷崎さんはハード系の続き物を今までも書かれていますので、お馴染みですね。
四冊予定ということで今までの物より少し多いですし、二段組で読み応えバッチリです。
谷崎さんの作品は他にも待っているシリーズがあるので複雑な心境ではありますが、これも面白い!
『真音』などがお好きだった方にはオススメですし、普段谷崎さんの作品に手を出されていない方で警察・丸ヤ物がお好きな方には手にとって頂きたいなと思います。


受けの佐竹は、警視庁捜査一課特捜対策室五係に所属する刑事。
20代に見える小作りで女性的な容姿でありながら、実年齢は31歳。

攻めの高御堂は築地の高級料亭の主人で、元暴力団幹部。
佐竹とは五年におよぶつきあいで、今ではほぼ同居。


攻めの高御堂の他に、いかにも攻めっぽい主要人物として五係に異動してきた黒岩(30歳)がいます。
が、あとがきによると三角関係にはならないようですね。
黒岩は警察官というよりも軍人のような雰囲気で、警備部SATからの異例の異動。
畑違いの黒岩の視点はわたしたち読者と同じなので、彼が五係や佐竹のことを徐々に知るのと同時にこちらにも知らされていく感じとなります。
個人的には高御堂、黒岩、五係のくたびれた中年・野尻相手の佐竹総受けでも良かった(笑
彼には、複数の男たちを手玉にとって欲しかったかも。

ストーリーは今のところ、一話に一つ事件がからみ、そこへ佐竹と高御堂の関係や黒岩が佐竹へ執着するさまが書かれています。
ただ、今のところ黒岩が佐竹について周っているのは、佐竹が元捜査一課刑事で、五係では唯一捜査というものに携わっていた経験があるからなのですが。
これから黒岩が恋慕という感情で佐竹へついて周るようになるのかは、雑誌を読んでいないのでわかりません。
そして、佐竹自身の大っぴらには出来ない能力と送りつけられている脅迫状がどう絡んでくるのか、これからが楽しみです。

書き下ろしは佐竹と高御堂の出会い編といったところでしょうか。
まだ、佐竹が捜査一課にいるころのお話です。
今は亡き(本編で少し話が出ます)捜一班長の市場。
市場は佐竹の捜一時代の直属の上司なのですが、その市場が風変わりで浮きやすい佐竹を、部下として大事にしている様子がなんだかジーンときました。
亡くなっているとわかっているのでよけいです。
今後、その辺りも書かれたら良いなあと思っています。

あとがきにも書かれていますが、登場人物がひじょうに多いです。
特に佐竹と同じ五係りの面々。
他レーベルの『ドロシーの指輪』シリーズのように、今に登場人物紹介のページが出来ると良いのですが。
次巻はもう発売されていますがまだ未チェックなので、ほのかな期待をしています。

イラストは麻生海さん。
表紙の佐竹のワイシャツの色はどうにかならなかったのかな…おじさんみたい(涙
文中には白いワイシャツと書かれているので、白でも良かった気が…
顔は可愛いのに、すごく残念感漂っております。
こんな少しのことですが表紙買いする方が減りそうで、ファンには心配ですよー!

すごく面白いのですが一点残念だったのは、一人称でないのに『スマホ』とスマートフォンが略されている点。
一人称ならば常日頃使う言い方で良いと思いますが、この場合はひじょうに不自然です。
しかも何回も出てくるので、よけい気になりました。
この辺りは編集者が指摘しないのかなあ…それともそんなところが気になっちゃうのはごく少数なんでしょうかね(苦笑

8

ミステリアスな雰囲気

全体としてしっとりした雰囲気だと思います
シリーズ全4巻を通して前半は現在の話、後半は高御堂との出会いから佐竹が五係に移動する理由になった事件の結末まで描いています。

この1巻目では前半は移動してきた黒岩視点中心、後半の過去の話は受けの佐竹の視点で書かれています。
なので攻めの心理描写が欲しいと思う私としては物足りないところはありましたが、逆に攻めの心理描写が深く書かれていないことがストーリ全体をミステリアスな雰囲気にさせていると感じました。

佐竹の能力が今後どうストーリーに関わってくるのか、どういった経緯で今の高御堂との関係に至ったのか、気になるところがいっぱいですが、それも嫌なもやもやではなく、続きを読みたいと思わせるようなお話で、お気に入りの作品になりました。

3

素敵な物語

4作読ませていただきました。本当に面白くって面白すぎて余韻がまだ残ってます。続きが読みたいです!たかみさんと佐竹の何気ない日常とか黒岩ともまた再会してほしいし…。これで終わりなんて悲しいです…。最近ずっとレビューは書いてなかったんですがあまりにも面白かったのでレビューを書いちゃいました。ストーリーももちろん文句なしに面白いんですが登場人物のキャラが確立されていて愛着が湧いてくるのでずっと読んでいたくなってしまいます。誰よりもたかみさんが素敵すぎます!これはまた読み返そう!と心に決めています。素敵な物語をありがとうございました。

1

 官能小説に飽きたら、読んでみて。

「聖なる黒夜」と似てる。 サスペンス主体で、オマケがBのLといった感じ。 

--電子版 目次--
 1st EGG  ・・警視庁OBの孫の嫁
 2nd EGG ・・警察OBの未亡人
 愚者の選択 ・・書き下ろし
 不遇な獣医(限定おまけ)タカミのペット、ミケの話。
 あとがき
※書き下ろしは、佐竹が27才、5係異動の事由の件で、1-4巻まで続きもの。時系列で言うと一番昔。
二重の連載が掲載されているので、4巻まで全部購入する必要があったのでした。

女顔の31才、主人公の佐竹の秘密の能力は、殺人経験者を色で識別できること。
それを活かして捜査するので、犯人検挙率№1の捜査員。 
そして佐竹は、差出人不明の脅迫状をずっと受け続けている。

警視庁捜査一課の「五係」は、機密保持の為の「飼い殺し遠島」部署で、佐竹の為に作られた。
以後、表向き存在しない「秘密の部署」には、訳アリの経歴持ちが異動してくる。 

佐竹の個人的な秘密は、元やくざのタカミと同棲していること。自宅は別にある。
タカミは佐竹を護り養う不思議な関係で、恋愛ではなく、庇護者に近い。
元特殊部隊の黒岩と、元公安の野尻が、何故か佐竹の身辺をしつこく嗅ぎまわる。その動機と背景が、謎。

奇妙な事件を佐竹が次々解決していく小節仕立ての積み重ねで進む人情味濃い長編。
伏線が沢山仕込まれた1巻でした。すごく面白い。
官能小説に飽きたら、読んでみて。

※「EGG」 題名の「卵」が物語の鍵

0

惹き込まれる

刑事ものであり超能力ものの雰囲気もあり、今後の展開が期待される
エピローグ的な1冊目になります。

警視庁のお荷物ばかりが集まる特命捜査対策室五係を中心に今後展開されると思う内容で
まだまだ今後どのような展開になるのか予測もつかない面白さがあります。
どこで誰がどんな風に転ぶかわからない展開は好奇心を刺激される。

主な主要人物は3人、何か不思議な能力を秘めている佐竹、そして警備部から
怪我を理由に理不尽ぽい左遷をされてやってきたまさに警察の人間に見える黒岩。
そして、現在のところ受けになっている佐竹のお相手で攻めになる高御堂、
高級料亭オーナーにして元暴力団の幹部で相反する立場ながら佐竹と肉体関係あり。

作品にはファーストと、セカンドの2作に、高御堂と佐竹がどのように出会ったのか、
その前半がわかるような「 愚者の選択 」が収録されています。
読者のは佐竹の能力の片鱗が見えるのですが、同僚になった黒岩には納得できないことが
多くて、左遷先で佐竹に気持ちを振り回される感じですね。
でもそれは黒岩が佐竹に興味を抱いた感じで、佐竹にとっては面倒事みたいです。

五係りに左遷され、かなり癖のある人物ばかり集まった中で黒岩はかなり真っ当です。
表面的にだれもまともに仕事なんてしていなく、勝手に好き勝手していて時間つぶし。
黒岩は何をしていいか佇むばかり、そんな時に佐竹指名で捜査依頼があり、
佐竹に無理やり同行し捜査の仕方を見るに付け、佐竹が犯人はいないと断言することに
疑問を感じ始めると言うのがファーストエッグ。

恋愛要素から見れば未だ皆無で、一応攻め受けはいるけれど、それも恋愛色とは
どうやら違うようで、やはり今後の期待がかなり膨らんできます。
今回の事件捜査も推理要素はあるけれど犯人が存在する事件ではなく、
佐竹の不思議な能力がなんなのか感じさせる事件であり、どうなっていくのだろうと
じっくり読みふけりたい雰囲気の作品です。

6

物語はまだ始まったばかり

不真面目な態度から、とても警察官とは思えない佐竹。
そんな佐竹が所属するのは、特命捜査対策室五係。
24時間365日忙しい警察だが、五係はそんな喧騒から外れていた。
そこに新たに配属されてきた黒岩はくせ者揃いの面々に呆気にとられながら、珍しく舞い込んできた仕事のために動く佐竹に同行する。

ゆるい佐竹ですが、いざ捜査となると別人のようにやり手となる。
そして、どうしてか犯人が『分かる』。
なぜ分かるのか黒岩は疑問で佐竹につっかかるのですが、佐竹ははぐらかしてばかり。

当初佐竹の相手は黒岩かと思いきや、違いました。
佐竹のお相手はどこか影のある男、高御堂。
こも男食えない…。
けれどそのミステリアスさがいいんです。

最初から最後まで、甘さといったものがありません。
キャラはみんな個性的で魅力的。
そして色んなところに『謎』が散らばっていて、あれこれと勝手に推理する自分を止められない…。
特命が佐竹のためにつくられたのはなぜか。
どうして犯人が分かるのか。色、とはどういうことか。
なぜ佐竹に脅迫状が届くのか。
まだ物語は始まったばかり。ほんのさわりしか語られていないので、頭の中がなぜどうしてでいっぱい。
これからどう展開していくのかが楽しみです。

書き下ろしは佐竹と高御堂の出会いが書かれています。
佐竹に対してまだ口調が慇懃無礼なほど丁寧な高御堂。
こっちも続きが気になるところ。
佐竹と関係を持つきっかけは?本当に高御堂が父親を殺したのか、本当ならなぜ殺したのか。

次にどんな真実が待っているのか期待して…2巻へ。

2

全巻一気読みがおすすめです。

積読&落とし読消化中。キャンペーン時にDLしておいた本シリーズを思い立って休日に読んでみました。
……わ、これ面白い! 寝かしておいたのもったいなかった。

最初、語り手となる黒岩さんは、ボーイズのラブ(余談ですが、登場人物は誰一人としてboyではない大人ですけどね)に絡む登場人物ではないし、謎だらけだし、1巻時点では本当に展開が読めません。(最初読み始めた時は、"秘密〜トップシークレット"的な感じ? と思いましたが、読み進めたらだいぶ違いました)

割合地味めに展開する警察もののストーリーですが、少々特殊能力的なものも絡みます。いろいろ続きが気になってたまらなくなると思いますので、これからお読みになる方は全巻揃えて、集中できる環境を整えた上での読書をおすすめします。
※ちなみに電書版にはイラストは収録されていません。

0

序章

読み終えてから思うのは、なぜ黒岩との出会いから書き始めたのか、ということ。
実直だが過去にいわくありそうな黒岩と、一見やる気なさそうだが繊細な佐竹のカプかと思いきや、執着しつつも多くを語らず去る者は追わない体の高御堂と佐竹のカプがメイン。あとがきによると最後までこのカップリングのようだ。

黒岩×佐竹のイメージで読み始めてしまった読者も多いようだ。それだけに、ずっと高御堂×佐竹だと思うとなかなかBLとして読み進めるのがしんどい。

黒岩の立ち位置が決まってないのがいらいらするのかな。刑事の先輩ながら「ため」で話すという対等な関係、しかし刑事のキャリアでは何歩も先を行く佐竹にぴったりとくっついているだけ、という黒岩。尊敬というだけでもない、ただ佐竹のボディガード役として便利に使われているような気がしてならない。

1巻は、”やっかいもの”が集められた、特命捜査5係の紹介。first egg, second eggの刑事物2編と、佐竹と高御堂の出会いを描いた「愚者の選択」、SS「不運な獣医」を収録。
first eggは、ママ友の集まりでなくなった奥さんの事件、second eggは、引退した刑事がスポーツクラブでのトラブルで亡くなったのではという疑惑を解決。愚者の選択は、事件の刑事と参考人として出会った二人が、事件にかこつけて高御堂の家に呼びつけられる関係になるところまで。

シリーズを通じて、佐竹の昔の事件がらみで、佐竹が脅迫されているという事件が進行していく。5係の他の癖のある面々の背景はそれほど語られず。黒岩だけは今後過去の事件について語られるのだろうか?

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何故だか脇役ポジションにいる攻めさん

1巻目・2014年刊。
『真音』と同じく2段組構成の文章で、各巻に短編2本と主人公・佐竹と高御堂の出逢いに纏わる書き下ろしが収録されている。
刑事ものだが派手な展開はないし、特殊能力ものと聞くにもピンと来ず、結構硬派な印象のようで…
警視庁内の島流し的部署である”五係”の面々は1巻ではまだ顔見せ程度だが、こなれた感は漂っているし、一体何をやらかして五係に流されてきたのか気になる。

五係には捜査一課の手をすり抜けた、ぶっちゃけて言えば警察上層部の縁故の伝手で蒸し返される案件が回されてくるらしく、それらを主人公・佐竹が独自の100%的中する勘をもって事件を洗い流す。
佐竹は31歳に見えない見た目に刑事のイメージとかけ離れた行儀の悪さが目につくが、捜査慣れしていて聞き込みは上手い。
そこへ五係に異動となったばかりのSAT出身の黒岩が真面目な性格故か、佐竹が自身の勘で言い切る言動の元を知りたいのか、彼に付いて回る気持ちもまぁ分かる。

1巻を読み終えた時点で「えっ!?」となったのは、佐竹と身体の関係にある高御堂が何故だか脇役ポジションにいるところだ。
あまりしゃしゃり出ない攻めって初めて遭遇した。
1巻のメインが描き下ろしの『愚者の選択』だったら印象は変わっていたと思うが。

作者のあとがき曰く、黒岩と佐竹、高御堂の三人はこれから読み進めていっても三角関係には至らないらしい。
ん(+_+)!?

まぁ全4巻の長丁場だし、じっくり読み進めていきますかね…

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