条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
bengoshi wa ai ni ochiru
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
面白かった。
でも萌えたかというと「ウーン…」というところなので、評価は萌いっことなりました。
物語は暗いシリアスものです。
弁護士の白神(受)は妻を惨殺され、その胎の中にいた子供を連れ去られたという過去を持ち、犯人に復讐しようとしています。
犯人は誰の目からもあきらかなのですが、バックボーンが強力で罪を償わせることができなかった。
復讐するためにヤクザの手を借りようとして、出会ったのが昴輝(攻)となります。
プロローグとしてふたりの【本当の】出会いが綴られているので、昴輝ってなにもの?という疑問はないというか、読者にはいろいろと筒抜けというか…
(個人的意見としてなのですが、こういうのはあまり好きではないな…
でもこの出会い描写がないと、昴輝が割とひどいやつになるので仕方ないのかも)
タイトルに「堕ちる」とあるように、このお話は最初から最後の直前まで、白神が堕ちていく物語です。
それは単に昴輝に堕ちていくという意味にあらず。
絶望から始まり、新たな絶望を通過し、また絶望を味わう。
最大級の絶望に直面したとき、そこからほんの少し救い出してくれたのが昴輝でした。
でもそこで意思の疎通がうまくいかなかったせいで、また次の絶望が…
絶望を連呼してしまいましたが、それでも最後はハッピーエンドです。
バッドエンドではないので、ご安心ください。
面白かった!と言えるのですが、どうしても気になることがあって。
白神の奥さんが殺された事件なのですが、現実にあった事件(ふたつほど)に似てるなぁと思ってしまって、そこだけはのめり込めなかった…
あと恋愛要素は最後にぎゅぎゅっと詰め込まれてるので、最後のほうまで甘い空気はありません。取引なのでエロシーンは序盤からあるんですけどね。
愛によって馬鹿になって堕ちていくふたりを読みたいかたにおすすめです。
なかなかシリアスで面白い作品だと思うのですが、主役の弁護士である白神が
結果的に弁護士資格を剥奪されるオチは好きになれなかったですね。
のほほんファンタジーを好む私にとっては白神が背負った被害者としての事件が
かなり重かった、そして真実が明かされたとき被害者である白神がもっと苦しむ。
それを救うのが、攻めになる年下のヤクザの一家に生まれた昴輝なのですが、
子供の頃の初恋相手である白神を不器用な一途さと健気さで愛を捧げてるけど、
再会時点で白神が全然気がついていないし、どうやって好きな相手のために
何をしていいかも解らない昴輝の行動言動全てが空回りしてしまい、
好きな白神に嫌われてしまう。
ただ思うのは、昴輝が自分の進路を決めるきっかけになった子供だと思い出し、
直ぐに愛情が芽生えるのはどうなんだろうと思いましたね。
もっとも、無自覚で昴輝を特別だと思っていた訳なので違和感はありませんが、
思い出したことで一気にほだされている流れで昴輝がお子様に戻った感じもあります。
愛情と愛憎、憎しみに裏切りとかなりシリアスな雰囲気の作品ですが、
ファンタジー的な解決ではなく、生きていれば理不尽なことも、
白黒つけられないことも多々あるのだと思い出してしまうような作品でした。