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binetsu
萌えるかといえば萌×1ですが、ストーリーや人間ドラマという読みごたえの面も含めて萌×2で。
圧倒的な牡!牡×男ですね!
お互い男らしい男と認めあった二人ですが、さらに攻めが優しくて強いと受けが思って本能的に自分が組敷かれる側で納得しているカップルです。
全体的に受けが一人で秘密を抱えて辛い苦しいしんどいです。でも攻めが秘密に勘づいて寄り添い共に生きていく覚悟を持っています。
子供の頃から特別だった二人。好きなだけでは言い表せない複雑な感情です。攻めに辛い時に救われたり大変な時に駆けつけてくれたり。
親友であり盟友であり人生の片割れのような。
物語は町の殺人事件と受けの抱える秘密がメインです。事件の犯人はやはりという予想通りの人物でした。
ですが受けの秘密がまさかのもう一捻りで!
弟子と一緒にこちらも思い込んでました。
受けの家庭環境や父親の性格、田舎の閉塞感などの中で受けは攻めと養母がいたからこそこんなにちゃんと育ったんだなあと。
まとまりませんがしんどいお話でした。でもとても読みごたえがありました。
痛いというのはいわゆるイタイのではなく、
文字通り『痛い』のです、読んでいて心が!
重い秘密を抱えて、
ずっと一人で大切な人を守り続ける遥人。
その心情がずっと続くので、
つい読んでいるこちらも苦しくなる。
そして刑事であり幼馴染の青海の登場で、
どうにかなるのかと思いきや、
さらに頑なになっていく遥人。
青海ももっと突っ込んでくるのかと思いきや、
意外ともだもだしていて、
つい大人の理性ありすぎだ!と
我儘なツッコミを!
全体の四分の三くらいはひたすら苦しい展開で、
これは時々当たってしまう、
手にしてはいけない方の中原さんなのか!と、
どきどきしつつ読み進めましたが、
最後は意外とスッキリ!
これも夜明け系の醍醐味でしょうか!
鍛治職人と汗と火傷痕!
なかなか良い萌ポイントは揃っていますv
しかしとにかく重くて苦しい展開なので、
本文の後にSSとか入っていたら、
神だったかもしれない!と、
そんな物足りなさを感じてしまい、
評価は「萌×2」で!
2013年に発売された小説の中で一番グッときたのが中原さんの本だったので、
こちらの本も読んでみました。
途中まではとても面白く読み進めたのですが、
読み終わってみると、ちょっと残念な印象が残る1冊でした……
幼なじみのふたり、
捜査一課の刑事 × 鍛冶職人 のお話です。
攻めが追っている殺人事件と、受けの父親の失踪事件の真相を山場にしつつ、
恋愛関係はあて馬を登場させての展開でした。
受けは父親の愛人の子。
それが物語のポイントだと感じました。
愛人の子供でありながら本当の母から離され、
子供ができなかった本妻に育てられるという境遇に受けはあるのです。
本当の子供ではない、しかも夫が愛人に産ませた子であるのに、
自分を大事してくれた体の弱い育ての母親への感謝の気持ち、
そして、
その複雑な家庭環境を知って支えてくれた幼なじみの攻めへの気持ち、
受けの心に深く根付くその想いはなかなか深いものがあります。
だからこそ受けは言えない秘密を抱えているのです、
失踪した父親に関する秘密…刑事である攻めには絶対に言えない秘密を……
鍛冶職人という受けの、
仕事に打ち込む熱気を感じるその描写にはなかなか作者の力の入れようを感じました。
上記の設定や描き方は好きでした。
……が、
残念ながら、う~~ん…と思ってしまったのは、ひとつは攻めの描き方。
子供の頃は人間味を感じるのに、
大人になってからの攻めはスマートすぎて、受けもそんな攻めに酔心している感じで、
同い年じゃなくて、年上の頼りがいのあるお兄さんみたいでした。
幼なじみなんだし、もっと持ちつ持たれつな感じが好みだったなぁと。
それから、
前半はしつこいくらいに繰り返し描かれていた、育ての母親への受けの想いが、
後半サラリとまとめられてしまっていたのも、とても残念でした~
結局、攻めと結ばれればそれで万事OKなの~??と思ってしまった…。
もうちょっと育ての母親への想いを大切に回収して終わってほしかったです。
エロさは、
中原さんの本にしては若干控えめかも?
でも、そこはそんなに気にならなかったです。
途中までは引き込まれて読んで、好きなところもあったので萌え評価で。
今年度も素敵な本をたくさん書いてほしいな~と思います。
オヤジも下ネタもギャグも封印し、
たまにこうした重いテーマの作品を書かれる中原一也さん。
そんな引き出しの広さも魅力的で好きな作家さんですが、
本書は個人的にちょっと不発でした;
※ネタバレについて
事件のオチをバラしたりはしていませんが
未読の方はご注意ください。
◆【あらすじ】
田舎で鍛冶職人をやる遥人(受)を
幼馴染みで、東京で刑事になった青海(攻)が訪ねてくる。
青海は、女性を狙った連続殺人を捜査しつつ
二年前の、遥人の父が失踪した事件についても
疑問を抱いているようだ。
遥人は、病で老い先短い母にショックを与えないためにも
秘密を守り通そうと心に誓うが…。
◆【感想】
二つの『事件』については、登場人物が限られているため
ミステリとしては結構予想をつけやすいかと思います。
ではヒューマンドラマとしてどうかと言うと、
残念ながら引き込まれるものはあまり感じませんでした;
まず、父親が生前、動いて喋っているエピソードが
ほとんど全く出てこない。
このため、変な言い方ですが
これは殺されてもやむなし、と殺人に(ある程度)納得できたり
犯人に同情できたり…といった感情移入が難しい。
さらに、殺害に至った決め手や、殺害のシーンすら
ハッキリした描写はなく、
事件の真相をクライマックスまで引っ張ったわりに、
今ひとつ盛り上がらないしスッキリしません。
真相究明の後の、犯人の描写もサラッとしていて
フラストレーションが半端なかったです。。。
そして、恋愛パートも物足りない。
遥人(受)が罪を負っていても愛し続ける、と言い切る青海(攻)は男前ですが、そこまでの絆を作中の描写から実感することはできませんでした。
濡れ場は2回あってそれなりにエロいですが、
最後の1回はちょっといただけなかった。。
事件の真相を知った後で、
しかも一周忌の場にも関わらず事に及んで
折檻される遥人で妄想してたと告白するなんて、
背徳エロ通り越して、ただの無神経にしか思えませんでした;
「ワイルドな腰使い」「大人の男」など
同じような言い回しが何度も出てくるのも気になりました。
とくに大人云々は、あまり連呼すると逆に格好悪いような(すみません;)。
それから、ラストシーンで
青海が「一緒に背負う」と言ってますが…何を?
これから苦労するであろう遥人を田舎に残して
東京に戻る、そもそも事件と関係ない青海が
何をどう背負うというのか。
言葉はりっぱだが、あまり説得力がないため
薄っぺらく感じてしまうのが残念なラストでした;
好きな作家さん故に期待しすぎたのか?
ちょっと残念な読後感でした。