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BLCDが登場する以前、そう言う種類の
媒体として君臨していたのはサン出版より
でていた「カセットJUNE」でした。
表題作はそのかセットJUNE第一作の原作で
あります。このメディアミックスが無ければ
現在のBLCD隆盛も無かったでしょう。
物語のトーンはしっとりと耽美です。そして、
性描写も標準的ではありながらどこかに
湿り気を帯びた妖しいものとなっております。
JUNEとは、そう言う世界でもありました。
うひゃー、
こわかったよママン…
JUNE期の名作ですね。
耽美というよりは、全体的に陰鬱な作品でした。胸がモヤモヤする陰鬱さではなくチリチリする陰鬱さ。ゾクッとする場面が何ヵ所もあって、やたらと怖かったです。
ホラーです。
読んでるあいだ、たまらないほどの焦燥を感じてしまってました。
この時代の作品には、ガラガラポンの悲劇オチを持ってくる作品がやたらと多いから、スリルも半端ないんですよね。
エロ描写は薄いですが、行間から匂いたつような色気はあります。
血判のために耳たぶを噛んだ場面とか、めちゃくちゃエロかったな。
二回読み返して分かったんですが、これ、予知夢の三番目と四番目の順番を間違えてたら悲劇だったんだろうな。
雅美が求めてきた最初の夜、主人公が誘惑に負けて求めに応じて抱いてたら…と考えると怖い。
ホラーだからというわけじゃなく、よく練られたプロットにもゾクゾクしました。
こういう作品、ほんと最近はないなァ。
一定の需要はあると思うんだけど、商業的に難しいのかな。
しかし怖かった…
『ガーデンセール』
こっちの話のほうがホラーかも。べつに霊も超能力もSFじみたネタは何一つないんだけど、すごく怖い話です。
この話の怖さは、10代にはリアルには分からないと思います。もしかしたら20代でも分からないかも。
90年作。帯にルビー文庫創刊!とありました。新時代の夜明け、BLという素晴らしき大海原への船出みたいなパッションに溢れていたであろうBL黎明期を勝手に想像しました。
この作家は後書きにもあるようにジュネ(JUNE)で書かれていた方で、小説としてのクオリティがとても高く、文章が上手くて話も面白いので一気読みしました。文芸作品との差があまりないようでいてちゃんとBL。ジュネってパドエンが多いイメージだけどこれは違うのがまた良かった(2作の内1作)
表題作「鼓ヶ淵」はホラーBL。終始不気味な昔の角川映画のような雰囲気が良かった。情緒がある。ミステリアスな16歳の少年「雅美」が色っぽかったです。故人である有名声優が攻めの洋ちゃん役をやっていたと知り、作品に興味を持ったのですが大当たり。その声優はBL作品のスタジオ入りする時は「今日は可愛がってやるぜ」と言っていたというハートウォームな話がWikiにありました。
同時収録の「ガーデンセール」はさらに文学的傾向が強く、森茉莉さんみたいな雰囲気があると思いました。切なくて辛くて痛い展開ですが。読んでいてヒリヒリして受けの事が心配になります。登場人物の固有名詞が出てこなくて主な登場人物は「船長」と「男」と「教授」の3人。こういうのも戯曲とかお芝居みたいでおしゃれというかよく考えられていると思う。今見ると逆に新鮮。
「ジュネ」という言葉をリアルタイムで(ギリギリ)知らない世代なので、スニーカー文庫からこういう作品が出ていたのだなぁと感心しました。裏表紙に著者近影と生年月日がどどーんと載っていたのに時代を感じ、小中学校の図書館で小説を乱読していた日々を思い出しました…。
表題作「鼓ヶ淵」と、全く別のお話「ガーデンセール」が収録されています。
「鼓ヶ淵」は高校二年生の洋一郎と、同級生である雅美のお話です。表紙絵、口絵、導入部分…どこをどう切り取っても不穏な雰囲気ですが――安心してください、ちゃんと、現実的に、ハッピーエンドです。もう本当に…ハラハラしながら読みました。そもそもホラーが得意じゃないせいもありますが、読者を不安にさせる描写が本当にうまくて、男前な洋一郎と儚い雅美の関係がとても刹那的に思えてしまって、手に汗握る勢いでのめり込みました。最後はきれいにまとまって、スッキリしました。2000年以降のBL作品と比べると行為そのものの描写は奥ゆかしいものですが、エロティックな雰囲気があって萌えも十分だと思います。これ、音声化されているのですねぇ。聴いてみたい気がします。
「ガーデンセール」はなんだか不思議な物語でした。主人公の「男」と、バーで出会った行きずりの相手である「船長」(外国人) のお話ですが、BL…もといジュネ作品のような、そうでもないような。登場人物の誰ひとりとして最後まで名前が明かされず、二人の間にあったのがどんな感情だったのかも不明瞭で、色んな理由付けが読み手に託されている――そんな作品でした。ただ、一つ印象的だったのは、「男」は出会いの時点では20代前半…社会人だったようなので24歳とかそれぐらい。それから10年を経て、彼はくたびれた自分の容姿に落ち込むのですが…せいぜい34歳ってとこです。…え、それ、普通…ってかむしろ受け盛りじゃない!?一番オイシイ年齢じゃない!?と。この作品が刊行された1990年と現在とでは「三十男」の持つ意味も変わったもんだなぁと思いました。
また、あとがきに作者の旦那様との馴れ初めが書いてあって新鮮でした。