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hakushaku to migawari no hanayome
甘い花嫁もので、身代わり花嫁ですが、ありがちな攻めから身代わりをさせられる
痛い系ではなく、あくまでも自分から仲の良い友人のために伯爵を騙して
身代わりの許嫁になり、あわよくば相手から婚約を破棄させてもらい、
さらに小悪魔的に慰謝料でもせしめるかと目論む受けの大学生凛が主役。
でも自分で言うほど狡くも小悪魔でもなくて、大学生なのに行動はお子様。
まるで中学生だと言ってもいいような言動行動のオンパレードで、
微笑ましい感じとほのぼのとした雰囲気に甘い感じの作品になっています。
天涯孤独の凛は友人で華道の家元次男坊の鈴音に祖父が生前勝手にイタリア貴族に
鈴音を嫁にやると決めていたことから始まり、鈴音は仲の良い友人の凛に相談。
凛は困っている友人を助け、あわよくば台風で壊れた両親の墓の修繕費用を
バイトがわりになんとか出来るかものお気楽に身代わりを引受け単身イタリアへ。
しかし、相手に婚約を破棄してもらうはずが、その居心地の良さに童心のように
楽しみ、婚約者であるアレックスと親しくなるうちに騙していることに罪悪感を感じ
さらにアレックスに惹かれ、ミイラ取りがミイラになってしまう内容です。
結果的などんでん返しはアレックスが実は始めから凛の正体を知っていたというもので、
ある意味始めから凛はイタリアに来るべくしてやって来ていたと言うべき話でした。
やんちゃで可愛い受けがグルグルしている可愛くて誤解とすれ違いもお子様的ですが、
甘いラブになっています。
このところ何かと疲れ気味なので、タイトルと表紙イラストの並々ならぬ『ベタ甘』加減に惹かれて、普段は読まない妃川さんですが衝動買い。←いまはほぼ完全に限られた作家買いなので滅多にしないんだけど。
妃川さんは、決してキライじゃないんですが基本的な作風が合わないんですよ。所謂『お仕事・リーマンもの』(個人的にすごく苦手なんです)がお得意というか多い作家さんなので。
なので、こちらは書店で見かけたときも読み始めてからも『ホントに妃川さん!?』って感じでした。
私の持っていた(今までに読んだ作品からの)妃川さんのイメージと全然違うんだけど、いったいどうしたの!?それとも、実はこういう作品も意外とあるんでしょうか(妃川さん作品を網羅してるわけじゃないので・・・)。
まあ、それはともかく。
『会ったこともないイタリア人の許嫁(それも男)と結婚なんて!』と言う親友・鈴音に、婚約を解消させてついでにちょっとした慰謝料を!と目論んで、凛(受)は身代わり許嫁を買って出てイタリアへ。
騙す気満々の凛に対して、最初からすべて知っているんじゃ!?という感じのアレックス(攻)。
いつもの『お仕事』の代わりなのか(?)、イタリアでのアレックスの館に滞在中のいろんな体験の描写も結構詳しいです。それはそれで楽しめましたけどね。
『年の差(年上攻)』『セレブ・ゴージャス』でもあるんですが『ゴージャス』過ぎることもなくてそれもよかった。←あまりにもわざとらし過ぎるとシラケてしまうので。
ストーリーは、あえて語るまでもないくらいの『王道一直線』です。『誤解・すれ違い』やアレックスの豹変(?)までもが予想の範囲内。
そういう意味では、ほぼ完全に先読みできます。謂わば『予定調和』ですね。
受攻交互視点で進むので、双方の心情も(そりゃもう過ぎるくらいに)よくわかります。
でも、こういうのはもうそれでいいんです。余計なことを考えずに、あっさりさら~っと読めました。
これぞ『BLファンタジー』ですよ!
イヤ、もう疲れたときは安心して読める『ベタ甘王道』がいいんです。
しかもこういう『花嫁もの』の浮世離れ具合は、完全に『別世界』に浸りたいいまの私にはまさに最適でした。
逆に、読み応えを求める方にはまったく物足りないんじゃないかとは思いますけどね。
イラストですが、特に表紙カラーがキラッキラです。
タイミングによっては、この表紙で避けたかもしれないとさえ思いましたよ。←イヤ、別に『女装』も『花嫁』も苦手じゃないんですけどね・・・
でも、いまの私はこういうのを求めてたんだよ!
極めて個人的にですが、やっぱり読んでよかったです。あまあま堪能しました~。
・・・そして親友のスピンオフはあるのか!?う~ん、なんか唐突過ぎて(あるいは、狙いがあからさま過ぎて?)特に興味ないんだけど。
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