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ユウキは、人気音楽プロデューサーの千歳と幸せな毎日を過ごしていた。
住み込みのハウスキーパーの仕事も順調で、ユウキは千歳に応援してもらって、介護福祉士の資格を取ろうと学校にも通っていた。
そんな中、ハウスキーパーをしている家の人が入院している病院へと赴いた際に、涙を流している男性と遭遇する。
娘の心臓病で胸を痛める彼は千歳の仕事の大先輩で親友の高村だった。
落ち着いた大人の雰囲気を持つ高村は、出会った頃の千歳を思わせ、なぜか寂しげな彼を自身も心に傷を持つ、ユウキは放っておけない。
嫉妬深い千歳には「会うな」と言われたけれど、高村と会いたいと思う気持ちは止められなかった。
千歳に内緒で高村と会うユウキは、後ろめたさを感じつつ、それでも彼と会うのは止められなくて……
とそんな感じの話でした。
ユウキが揺れて、それに伴って千歳も揺れて、そしたらユウキが置去りにされてしまった話……? でした。
個人的には、千歳がいなければユウキのそれは「恋」と言っても過言じゃない物だったのかな……? と思ったんですが。
ユウキの中には「千歳が一番大事!」という想いが、揺るぎなく存在していて。
それでも高村のことが気になる気持ちは止められなくて、少しでもその高村の寂しい気持ちを癒してあげたくて、一生懸命お弁当を作って持っていったり……
そしたら、それが千歳に対して、最悪の形でバレて。
焼きもちを焼いた千歳に、「介護福祉士の勉強を止めてほしい」と言われて……と。
えーっと、個人的には高村が大人でよかったねー……という一言に尽きるような気がします。
これ、下手したらユウキは高村においしくいただかれてもおかしくなかった状況だと思うし、実際、現実世界だったらおいしくいただかれているだろう……という気がします。
でも、まぁ、ファンタジーだからそんなことないですよねー……。
本当、この巻に関しては、殆ど千歳にいいところがなくて、作者さんの高村に対する思い入れが伝わってくるような巻でした。
まぁ、結局、最後にユウキが選択したことが、正しいのか正しくないのかはわからないですが。
一度しかない人生だから、自分の思うように生きるのはそれはそれでいいんじゃないかなー……と思いました。