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bara toshitsuji
前作「百合と悪党」の完全なるスピンオフ、BL版王子と乞食の乞食の方の話。
前作でお坊ちゃまのジルが騙され、容姿が瓜二つだったことから数日間の
暇つぶしの娯楽みたいに入れ替わることになり、ジルは全をルネに奪われる。
ルネとジルの執事でもあったヴァレリーの裏切りの真相が明らかになります。
前作では萌えどころを探せなかったのですが、今回は悪党のルネが意外に健気で
入れ替わったのも自分が贅沢をしたいからではないと言う事が解り、
意外なくらい、ルネには好感度を抱いてしまう内容になっていました。
そして、冷徹そうに見えた執事のヴァレリーがアルノー家に抱いていた歪んだ忠誠心。
それがルネとジルが入れ替わったことでヴァレリーにも転機が訪れる。
この作品は、同じ年代の立場の違う少年二人の心の成長を感じるような内容で
更に家族を亡くしたある意味似ている二人が惹きあうような内容でもありました。
この作品は、前作と合わせて読むと一段と内容が理解出来て楽しめる作品だと
この作品を読み終えて感じました。
前作のジルとダニエルのカップルはそこそこ好きだったので、今作でルネとヴァレリーをすきになれればなーと思って頑張って読みましたが、全く萌えませんでした。
和泉桂先生は私にはかなり当たり外れのおおきい作家さんなのですが、今作は大外れ。今までの作品の中で一番肌に合いませんでした。
たとえラストで和解してようとも、他人の不幸の上で堂々とイチャイチャしてるカップルは流石に好きになれません。
結果がどうあれそこに行き着くまでの過程が不愉快としか言いようがなかったです。