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hiyoko wa itsumo yumemiteru
久々にページをめくるのがもどかしい作品でした。
日吉君がこれまた心根が可愛らしいいい子で、そりゃあ生き辛いだろうな、と思わせる子で途中からなんか涙が出てきましたよ。そんなに田嶋さんを好きなんだね、と一緒に身をもんでみたり。
初々しいエロさもありで、本当に楽しめる1冊でした。
ぜひ、続編も読みたいです。
湖水きよ先生が好きなのをキッカケに購入しましたが、ストーリーも登場人物も魅力的な作品でした。
日吉(受)の視点で話は進みます。叔父の手伝いをしてる日吉がほんとヒヨコっぽくて可愛らしい!
それに「インサイド・クズ同士また仲よくしよう」や「部屋に戻ってピヨピヨしてろ」とかみんなの台詞も面白かったです。彫刻の制作過程や二人が接近していく過程、田嶋の言葉足らずぶりも自分にはどんぴしゃりのお気に入りでした。喧嘩のときに先に手を出す方が田嶋でなく彼から?というのも予想外で面白かったです。
主な登場人物が、主役の二人(田嶋、日吉)、攻めの友人(姫野)、攻めのライバル(竹内)、受けの叔父の五人なので読みやすいかったです。ストーリーを追う前に、登場人物が多すぎて名前が覚えきれないってことが時々ある私にはなにより有難いことでした。
イラストでは、日吉が両足の間から覗くエッチシーンにおお!ってなりました。
芸術肌のイケメン攻め、ヒヨコのような素直でカワイイ受け(女性っぽくはありません)、ちょっかいを出す美女風サブキャラがお好きな方にオススメだと思います。
アトリエでの彫刻作業風景がとても生き生きしているな~と思ったら、作家さんも美術系出身なのですね(あとがきより)。
何の変哲もない石が、人の手が加わることで溌剌とした生命にあふれ、見る人を温かな気持ちにさせる。そんな変貌の過程や、苦しくも楽しい創作の魅力が伝わってきました。
アート系作品としても楽しいですが、登場人物も魅力的です。
「ヒヨコ」こと日吉(受)は
ピヨピヨ萌という新たな属性を確立できそうな愛らしさw
彫刻家・田嶋(攻)は
格好よくて料理上手で優しい、しかし独占欲は強く、見かけによらず甘党で…と、時おり見える可愛いげがいいです。
この二人の作業風景と、甘~いイチャイチャに、萌えて癒されました♪
☆あらすじ☆
叔父のギャラリーで受付として働く日吉が
作品展示の依頼で、若き彫刻家・田嶋のアトリエを訪ねる。
田嶋の要望で、製作中アシスタントとして働くことになった日吉は、作品が生み出される瞬間に圧倒されると共に、田嶋自身にも惹かれ…。
日吉(受)は
モノに感情移入してしまう汎心論的感性の持ち主で
初対面から田嶋の作品に胸がぎゅっと痛むような感動を覚える。
能天気に見えてとても繊細で思いやりある子です。
アシとして作業を見れば見るほど、そんな作品を生み出す田嶋の手と、作業に打ち込む真剣な姿に魅了されていきます。
元々豊かな感受性をグイグイ刺激してくる田嶋への興味が、「触りたい」という欲求や恋愛感情に変わっていく流れがとても自然かつ可愛らしいです♪
田嶋(攻)は
基本ストイックで作業命の人ですが
日吉にキラキラ見つめられたり、無邪気に触られたりして、内心かなりグラッときてそうw
何でもできる俺様攻が、天然誘い受ちゃんに調子を狂わされているのがすごくイイです♪
田嶋はゲイで、若いころ遊び相手にアトリエの作品を持ち逃げされて以来、人を信じられなくなっていました。
親鳥について回るヒヨコのように慕ってくる日吉に癒され、とっても優しい表情をするようになるのが萌え~でした。
後半、田嶋の才能に嫉妬する竹内との諍いには、実力のない者は淘汰されていく芸術界のシビアな現実も垣間見え、ほのぼのテイストなお話にピリッとスパイスを効かせています。
日吉の相談相手で、田嶋の悪友(元彼)として登場する姫野も、美人で男前でいい味出してました。
ラスト、田嶋が日吉への想いをこめた『手』の彫刻のタイトルは、オーガズム後の眠りを意味するフランス語『ちいさな死』。
見ただけで日吉を悶絶させる『手』って、どんだけ艶かしいんでしょうw
アートと切り離せないエロスをオチに持ってくるところが良いな~と思いました。そこからのエロも甘々で素敵☆
☆余談☆
日吉が田嶋に連れて行かれた美術館で見た絵は
ドイツ現代絵画の巨匠ゲルハルト・リヒターによる「グレイの筆跡」だと思います。
デビュー作品はとてもキラキラしている声優を主人公にしたあま~い作品でしたが、今回は彫刻家と独特の感性を持つピュアなギャラリーバイトの青年が主人公。
やはり入り方に特徴的な印象付けの手法を持ってくる点は変わりませんが、デビュー作ほどのくどさはなく、しっかりと地に足がついた作品に仕上がっていたと思います。
ただ、この主人公のヒヨコがまさに名前通りに純粋な為と、作品を作る過程の中での経緯から本当にすこしづつの進展をしていくために、また作家さんが造形のある世界が舞台の為にそんな描写も細かく入っていて、若干本がぶあつすぎて、中間部分にダレ感を感じてしまった事も否めません。
彫刻家は辛抱強かったか?
いわゆる十把一絡げのよく使われる表現でいうと「電波系」とか「天然系」と表現されるような性格の日吉ことヒヨコ。
バイトをする叔父のギャラリーからの依頼で、新進彫刻家の田嶋に挨拶に行ったのが出会いの始まり。
田嶋は人を寄せ付けないタイプの人間でしたが、いきなり作業を終えた田嶋の手を触るという不意をつく行動をするヒヨコに興味を抱き、1週間のアシスタントバイトを条件にギャラリーに作品を置くという取引を申し出る。
この1週間の中でヒヨコの人となりが見え、そして更に個展を開くための作業のアシスタントに泊まり込みで入ることで、ヒヨコが田嶋に対して特別になっていく過程がえがかれていきます。
ヒヨコのキャラクターがまさに独特。
その感性はまるで子供のようで、それは自らも感じている事。
欲というものに無縁だが、こだわって好きなものには知らず知らずのうちに触れたいという欲求が起きている事に本人気が付いているんだろうか?
それが田嶋の手。
頬ずりしたり、触ったり、見てみたいと思う事、それにドキドキが加わって恋と自覚するまでが、実に丁寧に、丁寧に綴られていきますが、それもヒヨコだからこそのペースだよね~という、実に初心い状況。
田嶋の元恋人であり、田嶋とヒヨコの理解者でもある姫野という役割が登場していることで、二人はくっつくようなもので。
田嶋はゲイと公言していますから、ヒヨコの突飛な行動は勘違いするに充分で、でもヒヨコに自覚がないから彼に対してはどこまでどうしたらいいか困ってしまう。
しかし、暴走するでもなく仕事もきちんとするし、本当に職人のような芸術家であることは見てとれます。
まさに、ヒヨコありけり。
田嶋の才能に嫉妬する竹内というヒヨコでさえも嫌だな~と思う雰囲気を持つ男の登場で、才能の世界の厳しさも見せています。
案外に色々と欲張ってあれもこれも入っているように思われますが、それらを上手く挿入して関連づかせているとは思います。
ただ田嶋が話さない分を姫野の言葉でおぎなっているところ、彼さまさま。
姫野が悪い人だったらどうするんだよって(笑)
こうしたヒヨコのキャラクターはともするとイライラ感を生む要素も持ち合わせているのですが、突き抜けていて、そしてそこに誠実さと愛情があるので、感じることなくクリアできたのがよかった。
ヒヨコさまさまでした。このピュアさにキュン萌えできたらもう少し評価がつけられたかもしれない。
読み応えのある厚めの冊にヒヨコ=日吉のピュアな感性と初めての恋がぎっしり
詰まった1冊です。
日吉は小さな頃から少し変わっていて、ものが生きているように感じる感性の持ち主。
本書でも記されていますが、誰でも小さな頃にごっこ遊びなどをして、
さもお人形さんが生きているみたいな遊びをしたことが思い出される内容です。
横文字で言えばアニミズム、幼児期の思考の一特徴を残している日吉が受けの話。
もっともそんな思考をずっと持ち続けていたなら、きっと変人だと思われたよねと
感じながら、日吉はそれを温かく理解してくれる家族や1番の理解者である
叔父が経営するギャラリーでバイトしながら叔父と暮らしている。
そんな時に叔父から頼まれ始めて若手の彫刻家にギャラリーからの代理と言う使いを
頼まれるが、訪れたアトリエで見た彫刻に魂を揺さぶられ、その彫刻を作りだす
彫刻家の田嶋の手にふれたいと言う初めての欲望を覚える事から始まります。
田嶋は少し人間不信気味の気難しい彫刻家なのですが、人間の欲と言うものにが
とても薄い日吉にとって初めて触れたいと思わせるくらい才能がある彫刻家。
ものに命を吹き込むような手の持ち主に、初めて心動かされた日吉はまるで
雛の刷り込みのように田嶋を見続ける展開です。
そんな田嶋は、初めは日吉を胡散臭くて、どんくさいと思っているみたいな態度ですが、
不愛想で表面的な優しさは見えないのですが、本当は思いやりがあるようにも
感じるようになるし、日吉に振り回されているようにも見えます。
日吉は自分の気持ちを理解する前にキスされたりして頭の中が田嶋オンリーになってそれでも?マークが浮かんでしまうような天然激ニブちゃんです。
田嶋も気持ちを言葉に出して伝える事が苦手みたいで、かなりそのせいで日吉が
思い悩むような展開になったりもします。
ピュアでほのぼのしていて、初めての恋に戸惑うヒヨコちゃんで萌えて欲しいお話です。