Maybe Love

maybe Love

Maybe Love
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×23
  • 萌2
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
4
得点
25
評価数
9
平均
3.1 / 5
神率
11.1%
著者
高岡ミズミ 

作家さんの新作発表
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イラスト
陸裕千景子 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
価格
¥571(税抜)  
ISBN
9784344829084

あらすじ

田舎に赴任することになって憂鬱な小学校教師の比呂。女物の羽織りを纏ってナンパな風情の隣人・馨から何くれとなく助けられて…?

表題作Maybe Love

アパートの隣人、27歳
田舎に赴任した小学校教師、25歳

その他の収録作品

  • Maybe Surprise
  • あとがき

レビュー投稿数4

町の人々に祝福されて(笑)

02年の新書版の文庫版での再販になります。
小さな田舎街に赴任してきた小学校教師が、彼に一目ぼれした町の人気者である役場の男性に餌付けされ、次第に気になっていつの間にか恋になっていたという、ライト目のラブコメなのですが、始終ほっこりほのぼのして、とことんハッピーな展開で進むので、暑くて重い文章が読めないこの時期にぴったり♪
陸裕さんのイラストもとてもコミカルでお話と共に一緒に楽しめました。

主人公である小学教師の比呂が生徒に人気で、それだけ生徒にも愛情を感じている、いい意味での教師生活を満喫しているいい先生です。
だけど、料理が壊滅的にダメなのですw
町が手当てしてくれたアパートに越してきた時、目の前の桜の木から窓に飛び移ろうとしている人と出会ったのが、隣人になる馨との出会い。
ごあいさつと称してパチンコの景品を全部挨拶代わりにくれて、片付けは手伝おうと申し出てくれたり、町の案内をしてくれたり、料理のできない比呂に、ご飯を作ってあげる律儀さ。
壁が薄いので、馨が一目惚れしたような発言をしたのを聞いてしまい、
だけど、訪れた町で女性皆を口説いている風な、小学校に行けば、生徒たちに嫉妬されたりして、馨に対する印象は、着ているものが着物の羽織だったりして女衒みたい、そしてたらし?と、最初のうちはいぶかしげに思っているのです。
だけど、馨に色々と面倒をみてもらい、何かと頼りになるひとがわかると、馨の人気モノぶりや、生徒の母親との関係に嫉妬を覚えるようになるのです。

無自覚で、いつの間にか愛情を独り占めしたいと思うような感情を抱いて、一人でキリキリしている比呂が、切ないというよりは、実はコミカル(笑)
馨の職業は最初のうち秘密です。(町の皆は知っているw)
彼が実にポジティブで、積極的でフットワークが軽く、皆に信頼されて頼られて慕われている姿がとても好ましいのですが、何で比呂だけは何も知らないのかな?
皆にとっては当たり前でも、その点がいくら皆が親しくしてくれても新参者ってカテゴリーになっちゃうのかな?ってちょっと可哀相な気もしないでもないですが…
一番のわだかまりであった、生徒の母親との関係が判明して、比呂はすっきりします♪

人のよい町の人達も楽しいですが、何と言っても重要な面白さを運んでくるのが馨をアニキと呼んで子分のように四六時中やってくる(しかもタイミング悪いw)満智☆
馨は比呂の為に食事をつくっているのに、一緒に食べてるし、
比呂の事は最初、姐さんなんて呼ぶし、やめてくれと言われれば馨と同じに「ひろりん」なんて呼ぶし(笑)
二人がいい雰囲気になれば現れるし、もう~何てタイミングのよいお邪魔虫でしょうか(爆)
それが、【Maybe Surprise】において、粋な計らいをするのですよ☆
け・け・結婚披露宴~!?しかも町の人々も祝福とかって!!
だけど・・・満知ってばこの二人と一緒に暮らすって(爆!)
とっても楽しいキャラでよかったのですよv

何も突っ込むことなく、素直に面白いね~♪と楽しめた作品です。

3

ほのぼのした甘さと人情を感じる

職業不貞でまるで一昔前の女衒のようないでたちをした攻めの馨と
田舎の小学校に赴任してきた先生で受けになる比呂との隣人同士から始まる恋です。

作品は全体的にほのぼのしていて、薫の一見すると軽く見える行動と態度ですが
これが見た目で判断しちゃいけないと思うくらい男前でした。
二人の出会いは比呂が田舎のアパートに越してきたその日、それも2階の窓越しでの
初対面でご挨拶するという変わった出会い。
そして、引っ越してきたアパートはお隣の会話が筒抜けになるほど壁が薄い作りで
聞き耳を立てなくてもダダ漏れ状態で、馨が比呂に一目ぼれ気味で、
別嬪さんだと話しているのも丸聞えな展開はコミカルです。

そんな二人は隣人として交流を持ち、料理が出来ない比呂に毎日手料理を出す馨。
日々比呂は餌付けされて、馨のアプローチを冗談だと躱しながらも次第に気持ちが
傾いていくのですが、比呂の生徒の母親と馨の周りが入り込めないような関係が
持ち上がったりと、田舎の町を背景にしたほのぼのした雰囲気に、
子供たちと先生との係りや町の人との係り、誤解と嫉妬も取り混ぜて、
隣人同士の恋が花咲く、そんな甘い雰囲気もある読み応え爽やかな作品でした。

1

男の純情をなめてはいけない(笑)

 小学校の教師である比呂は、人事異動で田舎の小学校に赴任することになります。教頭先生が用意したというアパートは、隣の話が筒抜けになるほど、壁が薄く、おまけにお風呂もないアパートなのです。

 その隣に住むのが、馨なのですが、彼は一体どんな仕事をしているのと思ってしまうほど、正体が謎なのです。

 比呂が仕事に熱心なのに、家事全般ができないのが残念なところで、普段はコンビニ弁当を食べて過ごしているというのですが、馨の手作りご飯に早くも胃袋を捕まれてしまいます(笑)

 馨は比呂のことを「ひろりん」「かわいい」といい、馨のタイプだというのですが、馨は男性のみしか愛せないという感じではないだけに、そこまで惚れ込むというのはよっぽど好きなんだろうなという愛を感じました(笑)

 比呂が馨のことを誤解したかと思えば、比呂のアパートのドアを蹴破ってでも開ける馨ですが、彼の職業、彼の過去もすごく驚きの連続でした。
 ほっこりするお話なのに、途中に出てくる子ども達の等のキャラクター達もしっかり楽しませてくれるお話でした。

1

田舎ってこんなかなぁ…

田舎らしい人と人との繋がり、そこから生まれる恋を描いた心温まるイイ話
…とは思えませんでした、細部が気になってしまって;


まず、馨のルーツであろう過去話が「?」でした。
上京して外務省に入ることがそんなに悪いことなのか。
馨の選択を「逃げた」と決めつける祖母も、
祖母に非難され即改心(?)する馨も、あまりに短絡的に思え、全く共感できません。
生まれた土地のため頑張るという考え方自体は素敵ですが、
その決断に至る過程をもっとしっかり描いてほしかったです。
これでは、どんな夢があろうが関係なく、生まれた土地にとどまり尽くすことが人として最善と言っているようで、やや乱暴な描き方に思えます。


それから、馨の秘密(ややネタバレになります)。
なんか親子のイイ話っぽくなってますが、
比呂のヤキモチがきっかけってところにモヤモヤ~…っと。
比呂のことがなくても後々話してたとは思いますが、
馨の行動は、離れていく比呂に焦って、その場のノリで子供にデリケートな秘密を暴露したように見えます。
なのに誰もそのことで傷ついたり、馨を突っ込んだりせず、
何事もなくハピエンになってしまう話運びが白々しく思えました。


最後は、町をあげての結婚式。
皆に祝福され公認の男夫婦になった二人は、弟分の満智と三人で仲良く暮らすことに。

……ん~~ごめんなさい。何だか薄ら寒く感じてしまいました…。
男同士で付き合うことを皆手放しで手放しで祝福する世界なんて、リアリティなさすぎてホラーです。
最初からファンタジー全開な話だったら許容できますが、
本書の場合は、それまでの世界観が生活臭ありすぎて…。
中途半端にファンタジー要素が入ったことで、
物語が一気に薄っぺらく作り物っぽくなってしまい残念です。

そして、当然のように二人と同居する満智がありえない(笑)
満智に限らずですが、田舎の人々の描き方に違和感がありました。
コメディなんだろうけど、プライベートも何もなく踏み込んでくる満智や馨の無神経さ・図々しさが目にあまり、ついついイラッと;
こうした、ちょいちょい出てくるステレオタイプな田舎ネタが不快なため、田舎を魅力的に描こうとしているストーリーラインに同調できず、かなり微妙な読後感となりました。

1

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