異世界の王子様がペットの犬に!?

犬の王子様

inu no oujisama

犬の王子様
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌3
  • 中立6
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
3
得点
15
評価数
10
平均
2.2 / 5
神率
0%
著者
千島かさね 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
アスキー・メディアワークス(角川グループパブリッシング)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
価格
¥640(税抜)  
ISBN
9784048917643

あらすじ

「やっと会えた。私の金色の瞳」
 ペットの犬・太郎と散歩中に事故に遭った冬馬は、右目が金色になるという不思議な後遺症に悩まされていた。ある日、太郎が冬馬の瞳から流れ出た涙を舐めとると――太郎の体が発光し、銀髪に蒼い目の王子・ラウルに変身して!? 「私は異世界から来た。おまえの瞳に王位継承者の徴・金印を隠した」と言うラウル。取り出す方法がわかるまでおまえを守ると王子は居候を決め込むが――!?

表題作犬の王子様

冬馬の愛犬に宿って同化した異世界の王子
事故にあって右目が金色になった高校3年生

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数3

ライトでドリームなファンタジー。

千島さん作家買いです。

初めは『犬=王子様』の変身系(というのか)かと思っていたら、ちょっと違って『異世界(パラレルワールド)の王子様が時空を超えて犬に憑依(?)』という感じでした。
とはいえ変身系には違いなくて、作中では犬と人の姿が入れ替わるんですが。

その王子・ラウル(攻)が、冬馬(受)の右目に『金印(ゴールド・シール)』を隠し、それを取り戻す方法がわかるまで側にいて守ると・・・

読み始めてしばらくは、ファンタジー・人外が我ながらどうなんだと思うくらい好きな私でも、ちょっとドリーム過ぎてどうしようかと思ってしまいました。

しかし、設定そのものは覚悟したよりはすんなり読めたんです。ストーリーはレーベル的にもこんなものなのかとは思いますし。
むしろ、私は設定より何よりラブ(というよりH)への流れがあまりにも適当過ぎないか!?と感じましたね。

他はいかにもありがちな薄いファンタジー風味で構わないから、せめてラブ面だけはしっかり感情の流れを追って描写して欲しいんだけど。

身も蓋もありませんが、ラブ面さえ納得できればファンタジーとしてはまあハッキリ言ってそれなりでもなんちゃってでも、(あからさまな矛盾や何かがなければ)もうその程度でもいいんですよ。←もちろん、本格的なファンタジーも大好きなんですけどね。

その上、キャラクターがどちらも好みじゃないから余計に共感ポイントがありませんでした。
イヤ、すごく苦手・キライってわけではないんですが、まったく魅力も感じなかった。

う~ん、まあそこまで悪くはないと思うんですよ。
私はこの作家さんの書き方が好きだし、今までの作品のレビューでも書いたかもしれませんが、やっぱり普通の現代もの以外の方が合ってる作家さんなんじゃないかという気はしました。

それでも、個人的にいちばん期待している新人さんなので、かなり楽しみにしていた分ちょっとこれは・・・という感じだったんです。

前作『花嫁は罪深く』がすごく好きなので、こちらもファンタジーだからと(勝手な)期待が大きかった分、それほどじゃなかったな~という相対的なものはあるかもしれません。

ただ、この作品はいまひとつだとしても、作家さんに対して『ガッカリ。もう読まない』ではないですね。
こちらの再読はないですが、少なくとも次の作品も読みたいとは思ってます。

4

作品の内容も、読後の自分の感情も中途半端でした…。

元々、購入しない予定だったのですが、いつもの書店で新たに
特典つきフェアがあり、フェアの機会に新本で購入しました。

止むを得ず犬の太郎くんに憑依し、王の印を目に埋め込まれて
取り出す方法が無い、理不尽な目に遭った受けや、
時空の歪みで異世界に飛ばされた人々が居場所も無く、
異世界で国を創り始めた、という経緯、など、
それぞれの設定は、それなりに良かったと思います。

しかし、それらの設定が全て中途半端に
曖昧に受け流してしまったように感じました。
何か一つでも解決したり、せめて解決の糸口が見つけられるまで
持ってこられれば良かったと思いますが、
自分の居た世界や国を弟や信頼のおける人に託して、
自分は身一つ普段は犬の姿で受けを守ると言う攻めですが、
何の特殊能力もない普通の犬で、異世界の人たちから受けを
どうやって守るのか、何の対策や考えも書かれておらず、
ただ守ると言うだけで、意志の強さが伝わってきませんでした。

また、犬の太郎くんの体の中で、太郎くんと攻めが
体の主導権の攻防をしている、と、何だか軽い感じで微笑ましく
描写されていましたが、私もその瞬間は太郎くんと攻めの攻防を
見てみたいと、太郎くんの視点と攻めの視点で読んでみたいと
思ってしまいましたが、それは太郎くんにとって、
とても国で辛いことだと痛々しく思いました。
もう憑依されてしまったのは仕方が無いにしても、
独りで自分の体の中で攻めから自分の居場所を
確保しようとしている太郎くんのことを思うと、
国には帰らない、受けの傍にずっと居ると言うのなら、
一刻も早く攻めには別の物に憑依してほしいと思いました。

受けと攻めの恋愛感情の描写も、何だか中途半端で薄い印象を受けました。

今回の評価は「萌」と「中立」と「趣味じゃない」でかなり迷いました。
せっかく新本で購入したので、「萌」評価にしたい思いが強いですが、
どう考慮しても、どう足掻いても、萌えには至りませんでした。

特に「中立」と「趣味じゃない」で迷いました。
本来なら粗筋や絵など守備範囲外の作品で、
趣味か趣味でないかと問われれば、趣味じゃないことは確かですが、
それでも買ったからには読んで、読めばそれなりに萌えられる
作品も多々あるので、今回もこのパターンだと良いなと思っていましたが、
残念でした。

よほど作品全体に拒絶反応を起こしたり、怒りを感じたりすれば、
あまり迷うことなく「趣味じゃない」評価をつけることが出来るのですが、
今回は太郎くんへの扱いなど作品全体に渡って嫌悪感を抱く要素が
あるのに、どういう訳か、そんなに嫌悪感を抱きませんでした。
作品に対して抵抗感や怒りなども何故か中途半端で、かえって評価に
困りました。

今回は、作品が中途半端な印象なのに加えて読後の
自分の感情が中途半端なのが、不快感や嫌悪感、趣味じゃないなどの
様々な負の感情が、かえって中和されたような感覚だなと思ったので、
最終的に「中立」評価にしました。

あとがきによると、
「様々なエピソードや今後の展開など、まだまだ書ききれていない話が
たくさんあって、もっと書きたいと、要望があれば続編も……」
ということが書かれていましたが、先生の気持ちは十分に伝わってきて、
応援したい気持ちはあるのですが、今回のこの作品に関しては、
限界を感じていて、続きを読みたい、色んな話を読みたいとは
とても思えませんでした。
千島先生の作品で初めて読んだ『花嫁は罪深く』をはじめ、
殆どの作品が高評価でとても良かっただけに、
この作品のみ、この評価になってしまい、
本当に「ごめんなさい」と言う申し訳ない思いでいっぱいです。

2

太郎は何処へ

異世界から王子様が現れるのですがその現れ方が物騒なのです。
まぁ、物騒と言ってもアクシデント、災難なのですが、受けになる冬馬は
可愛がっている犬の太郎と散歩の途中で暴走車にひっかけられ、
犬と共に崖から転落、太郎も大怪我をして冬馬も動けない、意識をなくす前に
1番感じたのが目をつんざくような痛み、それは王の証を目に埋め込まれたのが原因。

冬馬も怪我をしながらも割合に軽傷だったが、片目が金色に虹彩変化してしまう。
犬の太郎は大怪我をしていたが助かり二人とも自宅に戻るが太郎が事故前とは
何故か違う、それは異世界から来たラウルが太郎の中に同化してしまったから。

異世界の王位継承をめぐっての争いに巻き込まれた冬馬と太郎の中に入った
ラウルとのラブなのですが、犬の太郎と同化したと言う設定が嫌いです。
事故の怪我でそのままの状態だったら死んでいたかも知れなくてもかなり嫌。
王位の印を目に勝手に入れられた冬馬の目は金に変化してその目から流れた
涙が犬に変化したラウルを人間の姿に戻す事が出来るのですが、
それも時間制限あり、そして思うのは人間の姿になった時は太郎と同化したと
言いながらも、太郎の存在は皆無になってしまう。
王位継承の印も結局は無いものとして扱われる流れで、結局はラウルがこれからも
異世界に戻らず犬の姿のまま冬馬を守り続ける、犬と人間の二足のわらじを
履く事になる内容なのですが、個人的にファンタジーが好きだけどこれはダメでした。

3

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