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恋した相手は姉の婚約者!?
onzoushi no mukotori
この公式のあらすじを見て想像するお話と実際読むお話はきっとギャップがあると思います。
実際読んでみて、この煽るようなラストの一文「~ラブホテルで育む、禁断で禁忌の愛」間違ってはないけど、ちょっと~です。
お話としては、バブルの頃にラブホテル事業などで成功した成り金金持ちの家の目的もなくただ遊び呆けているような大学生の息子が、姉に優秀な婚約者が出来た事で自分の立場を危惧してポーズで父の仕事でバイトを…と言いだしたところ、リノベーション中のホテルをいきなり任される。
そのサポートに姉の婚約者である設計士がつくことになり、彼と話すうちにだんだんと仕事が面白くなり、自分のあやふやだったアイデンティティが確立され、喰い下がる事を覚え無事仕事をやりとげ、建築士とも結ばれるといった内容。
どちらかというと、この主人公・基樹の成長が中心だと思います。
遊ぶこと、金を使うことしか考えてないような彼がに興味を向かせるように話す建築士の葉室が導き上手ともいえる。
彼は元華族という祖父のつまらないプライドの為に姉と婚約させられたという事情がある。
葉室は友人と共同経営で設計事務所をやっているのに、乗っているのは普通のハッチバック車。
自己破産している家の対面を保つために色々と彼が犠牲になっているという背景があるようです。
基樹は、そんな事情を聞いて忌憚ない率直な意見を言ったりします。
彼も家に縛られている。
だから仕事に本気になっていく基樹を励まして叱咤してみたり、父親に本音をぶつけて頑張る基樹の姿を見て彼も色々思う所有ったのでしょう。
葉室の心の描写はないですが、そうした基樹の言動と葉室の事情をすり合わせればそうであろうと思われます。
基樹の姉の婚約者であるということですが、この姉も、母親を早くに亡くして母親代わりのようにしてきた面もありますが、やはり家がラブホテルをやっている成り金ということで確実な金持ちと結婚することで己のプライドを維持しようとするこすい面を持ち合わせているので、ちょっと~と思うような女性かもしれないのですが、ラスト近辺で驚きが!
姉との婚約を破棄した葉室に父親が怒り、彼をかばうために自分がゲイで彼に言い寄ったせいだと葉室を弁護します。
最初の頃のいい加減な青年かと思う印象と思うと随分成長したものです。
たしかに、最初に意識したのは、ホテルを南国リゾートのイメージにしようと決めた時にオイルを試したそのマッサージがきっかけではあるのですが、最後ホテルが完成するまでエッチや気配は一切ありません。
結構清い間柄w
そしてラストは、葉室さんはオレのお婿さんだ、オレは葉室さんのお婿さんだ・・・
とかなり甘い終わりをむかえておりますので、結構まっとうで純粋なお話だったのがわかるのです。
萌えは残念ながらキャラにもストーリーにも感じないのですが、誠実なお話で誠実な登場人物達、ビープリ品質でこの評価というところであります。
成金でラブホテルを複数経営する家の御曹司の基樹と元華族の家柄でありながら
没落して自宅や不動産まで差し押さえになって、自身を身売りするように姉と婚約した
建築士の葉室とのラブなのですが、ラブよりも基樹と父親との確執や、
基樹の成長していく過程の方が軸になっているような内容でしたね。
成金御曹司だけれど、自分の家柄にかなり自嘲しているような雰囲気です。
成金特有の傲慢さはないけれど、父親や家業をどこかで嫌悪していたりする。
でもそのことを深く考えない、考えようとしない、日々軽く生きている今どきの若者。
そんな基樹が葉室が現れた事でらしくなく、役立たずの自分に代わり実家の家業を
仕切るようになっていつか父親に追い出されるのかもと焦り、ほんの思いつきで
父親に何か手伝えることが無いか、バイト代わりにしたいと言ったことから
父親に新しく作るホテルの責任者に抜擢され、嫌々ながら始めた事が、
葉室の協力の元次第にホテル作りにのめり込んでいく内容で、
その過程で、葉室と仕事で接する事が多くなり始め、信頼から次第に思いが育って、
結果的には家の稼業の事や、父親との関係が少しずつ改善されながら
本人も大人として成長して、パートナーまで得るお話。