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セレブでセフレな二人?
otoko to dousei
でも、全然問題なかった。
舞台になっているのが、ゲイだけが住む、ゲイのためのセレブなニュータウンというだけで、お話としては、その中の一軒の、一組のカップルの独立したお話で、一応、前作のカップルもサービス的にちょっと登場しています、って感じだったから。
このお話のカップルは、高校時代にちょっとした言葉の行き違いから、セフレとして付き合い始めて10年。
ひょんなことからセレブなゲイタウンに家を買って同居をはじめたら、、、
10年。
長いようで、短いようで、やっぱり長い10年。
この二人、どっちもどっちだから、まあ、しょうがなかったね、っていうお話でした。
ゲイの為の街”エンゲイジタウン”を舞台にしたお話。
前作『男の結婚』のスピンではありますが単独でOK。
主人公は前作の攻め=御代田の高校時代の同級生となります。
そして、その『男の結婚』の番外編が収録です。
高校時代、賭けで始まったセフレの関係が10年続いているデイトレーダーをしている涼爾と医師の郁。
エンゲイジヒルズにある病院へ誘われている郁がそれならそこに住むのもありかとそこのパンフレットを机の上に置いてあったのを見つけた涼爾が、そこに家を買って一緒に住むのを提案することに始まります。
本当は涼爾が好きなのに、男は彼だけなのに、素直になれない郁。
一緒に住むことで、起きる色々な出来事などにより二人の気持ちがやっと通じ合うまでのお話。
前作に比べ、エンゲイジタウンという街はあくまでも設定でありさほど重要性もありません。
何せ「一緒に暮らす」ということが一番大事な要素ですから。
本当は涼爾が好きだから一緒に住むことを仕方ないとか嫌そうなふりをして、実は嬉しかった郁だけど不安もある。
セフレなんだから彼を好きと言ってしまうと彼を失いそうで怖くて言えない。
一方涼爾は、この同居によってどうして10年も郁と続けることができたのか、初めてその意味を知るという形。
途中嫉妬や不安などにかられながらも、その内容としてはごくごくまっとうで数々の作品で周到されてきた心の葛藤が描写されるので、あまり目新しさや激しい萌えはありません。
これって、ネガティブなほどに卑屈な態度を取りながら実は純な愛を抱えている郁に萌えられるかどうか?がカギじゃないかな?って感じでした。
初めて関係を持った時されたキスに、恋人じゃないとと言ってセフレの間はキスを許さなかったというのも健気ですよね♪
彼の性格があるから物語になりうる。
物語的にはごく普通でした。
番外編は、御代田と水季のお話。
隣家の山本夫妻(夫夫)が相手の浮気を疑って、その愚痴を水季にこぼすのが、浮気見分け指南?みたいになって、水季が御代田の帰宅後それを実践してみるという話。
相変わらず水季が水季でした(?)
ので、御代田の不安は元がノンケだけに全く危機感がない彼が心配で仕方ないという逆転オノロケ話となっておりました。
10年間もセフレ関係を続けてきた高校時代からの同級生同士がゲイだけが
暮らすゲイタウンで同居を始めながら互いへの思いを自覚して長い時間をかけて
本当の恋人同士になるまでを描いた作品で「男の結婚」のスピンオフになります。
そしてあとがきの後には前作の番外編がたっぷり入っているので前作を未読な方は
前作も合わせて読むと楽しさ倍増になるのではと思いますね。
10年のセフレ、商売でない限り普通に考えても10年は長い気がしますよね。
高校時代に涼爾から持ちかけられて始まった関係、初めは拒絶しますが
元々涼爾が好きで片思いしていた白鷺洲は結局受け入れることになり、
バイで誰にでも愛想が良くてまるでネコ科の動物みたいでつかみどころが無くて気まま、
そんな涼爾に嫌われたくない一心でかなり健気に自分の気持ちを隠して嫌われないように
ウザいと思われないようにセフレとしての10年は切ないだろうと思える内容。
そんな二人が、ゲイタウンへいく事になったのは白鷺洲がタウンの中にある病院に
勤務する事になったからで、同居を持ちかけたのが涼爾なんですよね。
セフレだからうまくいっていた関係、同居になったら壊れてしまうかも知れない
怖さを感じながらも好きな人と暮らせる夢のような話に白鷺洲は乗ってしまう。
本当に白鷺洲は健気ですね、好きな人と話を合わせたいとか、都合のいい相手で
いる為に常にクールに振る舞い、涼爾以外に男は知らないのに遊んでいる振りをする。
そして相手は色んな相手と関係があるみたいな雰囲気。
かなり白鷺洲からしたら切ない感じなのですが、次第にそうでも無いじゃないと
ハッピーに向けてひと波乱を経ての恋人になるストーリー。
もう少しなんかのはずみで素直になれていたらもっと早く通じあえたのかもと
思えなくはないけど、この10年があったからの幸せだったのだと思いたい作品。
<エンゲイジヒルズ・ニュータウン>が舞台の第二弾だけど、この巻だけでも読みやすいようになっている。
今回のカップルは涼爾×郁の<十年来続いているセフレです>って二人なんだけど。
…いや、カラダの相性バッチリで十年も続いているならば充分恋人同士の域じゃないですか…
と、さっそくにツッコミ入れたい気が…
同棲に踏み切った事で進展を望むか今までの関係を固持するかどうかで悩むのも分かるけど、その割には随分といちゃいちゃっぷりを見せつけていただいたんですが…
ぶっちゃけ、わざとセフレって思い込みで妥協しているつもりだったのに、お互い無自覚な両想いってことに気付かず、すれ違いを慢性的に拗らせていたお二人さんでした。
どうもごちそうさまです。
そのせいか、脇役として前回登場した頼人や新たに登場の当て馬?っぽい男性も顔を出す程度であまり話に絡んでこなかったような…。
個人的には前巻のほうがお気に入りなので、番外編で「男の結婚」の後日談が読めたってことのほうが嬉しかったかも。