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inugamisama wa aisaika
初読みの作家様。
ワンコ攻め×ケナゲ受け
そう思っていたら
ワンコ攻め×しっかり者受け
でした。
嫁いで幸せラブラブな前半のお話から
後半からの切ない二人の胸中、
狗神さま達の悲しい宿命。
ハンカチでは足りず、
タオル片手に読むハメに。
なんと嬉しい裏切りでしょう。
してやられました(笑)
山はいつまでも
タンポポで溢れているに違いない
そんな山を二人が手に手を取って
歩いているに違いない
(後ろを鴉が歩いているのも間違いない)
そう思える素敵なハッピーエンドでした。
今度からタンポポを見たら
幸せな気持ちになりそうです。
ケモミミにはまだまだ
無限の可能性がありますね。
花嫁もの、けも耳、わんこ。甘ったるいだけのお話を予想していたのですが、意外にもじんわりと沁みるお話でした。
最初は、ぶんぶん尻尾を振って、たんぽぽを撒き散らす月影の嫁大好きぶりだったり、神嫁として尽くそうとする幸之助の健気さだったりの、ほわほわっとした感じで、生け贄とか不穏な言葉はどこかにいってしまいそうになるのですが、月影の父親、白夜によって、生け贄が真実で、白狗である月影が人を喰わなければ力も弱いままで寿命も短いこと。白夜もまた白狗で、里を守るために懊悩し苦しみつつ人を喰って今の力を手に入れたことが明かされます。
神様の花嫁と偽って生け贄を差し出す里長の苦悩、白狗として生まれ人を喰わなければ力を得られないと苦しみながら人を喰った白夜、人と神との在り方が変わり生け贄というしきたりが続かないと見切り、人を喰らわず、それでも里人の思いを汲んで命を賭して里を守ろうとする月影、幼い頃から喰われる恐怖を抱え、喰うのが惜しいと思われる嫁になろうと努力し、月影に嫁いでからは、里人のために戦う月影の支えになりたい、でもなにもできないと焦慮する幸之助。
みんな悲しくて、みんな一生懸命で、せつなかったです。
最後はまた、たんぽぽがポポポンと咲きまくりで、胸もほっくりと温かくなりました。
おもしろかったー。
久々にわくわくした作品でした。
ワンコ攻めは苦手だったのですが、こちらの攻様はただただワンコではなく、やる時はしっかりやる頼り甲斐のあるワンコ様でした。
「ヨメ、ヨメ」と尻尾とタンポポで感情丸出しな可愛らしさと、自分の運命、任務に逃げずに立ち向かう姿とのギャップがすばらしい!
他のワンコ攻めもそうなのかな?と、新しい扉を開かせていただきました。
一方の受け様…こちらもほんとに可愛らしい!
18年間花嫁修業をしていただけあり、家事はパーフェクト!男でなくてもいいのでは?と、最初は思いましたが、旦那様のピンチには銃を持ち出し闘う姿に男のかっこよさをみました。
攻めがワンコの時は、大抵オレ様っぽい受けになりがちですが、最初から最後まで、旦那様をたてて旦那様の役に立とうとする健気でかっこいい受け様でした。
とってもシリアスな場面も、ヨメパワーでいつの間にか甘々になっていたり、そうかと思うとうっかりウルっときてしまう場面もあり、読後は温かい気持ちにさせてくれる作品でした。
一癖あるキャラ設定でお馴染み
雨月夜道さんの4冊目の新刊です。
今回はモフモフ狗神様×少年で花嫁物。
時代物&ファンタジーでありながら
神様の世界のヒエラルキーが妙に人間臭く
面白いのが特徴です。
舞台は小さな農村。
主人公の幸之助(受け・18歳)は
山の神様に嫁ぐため幼少から花嫁修業を積んできた。
女の子のような外見だけど、西洋銃マニアという
意外な一面もあるキャラです。
18になりついに狗神の月影(攻め)に嫁ぐが
月影は話に聞いていた神様像とは
随分違っていて…という話。
この月影のキャラの意外性が
一番の楽しみどころかと思います。
神様といっても半分犬の月影は
かなりのワンコ気質で幸之助にメロメロ。
幸之助を「ヨメ!ヨメ!」と慕い、
初夜でも幸之助を思いやって最後までは抱かず
(月影自身も童貞なので探り探りw)、
仕事が早く終わったら幸之助と一緒に台所に立つ…。
どこのマイホームダーリン?ってくらい
気さくな神様です。
それもその筈、生まれて18年の月影は
神様の中ではまだほんの子ども。
元々体が弱かったこともあり、
人間を守るため日々戦っている神様一族の中では
雑兵扱いで、
幸之助に相応しい男になるべく
出世(?)を頑張っている
とても健気で立場の弱い神様なのです。
そんな月影の優しさに惚れる幸之助ですが
後半悲しい事実が判明。
神様は人間を食べるというしきたりがあり、
月影も幸之助を食べなければ死んでしまうと…。
少し切ない展開、
そして闘いも絡んでクライマックスへ。
幸之助が守られているだけでなく
西洋銃をぶっぱなし彼なりに戦っているところが
良いなと思いました。
花嫁物というと
愛されて守られて一生安泰、みたいなパターンが
王道かと思いますが、
本書は攻めの立場が弱いため
嫁いだ後も順風満帆とはいかないのが面白い。
受けが攻めに守られるばかりでなく、
二人寄り添って頑張っているところに愛を感じました。
ちょっと変わった花嫁物が読みたいときに
お薦めです☆
いつもですと受け様の方に多くの萌を感じて、ついつい感情移入してしまいがちな自分ですが、こちらの作品は全く逆でした。
ヨメ、ヨメと幸之助のことを純粋に慕い、これでもかと言うほど大きな優しさと愛で包み込んでくれる月影にすっかり心を奪われてしまいました。
ワンワンが大好きなので余計に興奮です。
モフモフ具合はもちろのこと、話し方も子供っぽいところも全てが可愛いのです(*´ω`*)
台詞の語頭に「むぅ~」とか付けてしまうところも何ともラブリーな気分になります☆♪*。
可愛さ溢れる雰囲気、ストーリー背景や設定はとても素晴らしいのですが、
幸之助の一進一退するような心理描写のせいか、どうも堂々回りをしているように思えてなりませんでした。
もう少し軽量化された方が幸之助の魅力も更に引き立ったのではと考えてしまうと、ちょっぴり残念です。
長年存在していた畏怖の念を拭い去る事は容易なことではないと感じられるのですけれどね。
あんなにも全身全霊で幸之助を大切にしているのに、信じてもらえない月影を見ていると何とも不憫に思えてきちゃったのです。
月影を取り巻く環境を思うと尚更です><。
切なさや歯痒さ感じるところもありましたが、最後は心からお互いを信頼し合い、たんぽぽのように可憐で慎ましい夫婦に身も心も到達できたようで本当に良かったです。
モフモフに心癒され、温まる素敵な物語でした。
見事な初陣でございました!
良いお話でした。嫁入りしてきた幸之助にヒャッホウ!なんて可愛いんだ♡って抱き上げてクルクル回る月影。
家を追い出されたのに初夜のために布団だけ持ち出した月影。
床がこわれるほどブンブン尻尾をふる月影。
嬉しくてポポポンとタンポポを咲かせる月影。
幸之助のために童貞でいた月影。
幸之助は悲壮感でいっぱいなのに月影は明るくて…。
てな始まりから月影の知らなかった一面を知るたびに、幸之助はどんどん好きになり…。
月影がそんな苦労や苦しみやつらい思いをしてきたなんて知らなかった!というパターンが多くて、また?もう普通に話し合って伝えたりしてればよかったのでは?
もっと神嫁として頑張らねば!ってますます思う幸之助と月影が噛み合わないのがなんとも。
狗神と里人の関係も、狗神たちの思い込みも強くて。狗神としての威厳とかこだわってないで里人と話しを通せば良かったのに。
幸之助の嫁ぶりが良いほど、男の子なんだけどなあと思ってしまった。
月影の嫉妬や独占欲が良かったです。
六芦先生のイラスト目当てでget。
あまんあまん話かと思いきや、強烈な部分あり。
7連射アメリカ式の銃 が必殺技として出てきているけど
それが1860年ごろらしいので
それぐらいの日本のどこぞの集落?が舞台と想定いただければよろしいかと。
以津真天(イツマデ)という おっかない怪鳥が出てきます。
攻めさんは その怪鳥と戦う任務あり。
戦って追い払って里を守る というのが任務。
この怪鳥がまじ怖かった・・・
途中 ヒッチコックの鳥 を思わせるような来襲シーンがあったり
攻めさん自身の運命に由来する悲惨な部分もあり
なんていうの、ただのあまあまじゃないんです・・・・
攻めさんは可愛い!耳攻撃、しっぽ攻撃多数。
そういう描写のシーンは犬好きな私にはメロメロなんですが
ところどころで出てくる怪鳥などが怖くて、萌えきれなかった・・・
ちょっと評価きびしめでごめんなさい。