halmama
soukyuu oukoku
蒼穹王国(下)、何年待ったでしょうね~ (´‐`) =3 ハゥー
本編の川原つばさ名義での文庫化・出し直しも停まりがちになって、う~ん;;大丈夫かな~(T_T)と思っていたところ、やっと出てくれました…。
まぁ、発売予告から何度も延期され、予約入金からも刊行が延びて、到着も遅かったことには参りましたが、手にできた喜びは大きかったです。
大作シリーズの1冊だけにコメントするのは難しいのですが、
どなたもレビューされてなかったので書かせて頂きました。
邪道シリーズ(講談社Ⅹ文庫)川原つばさ名義、は、
天界を統べる守天・ティアランディアと、南領の後継ぎ武将で問題児(笑)・アシュレイ、
東領三男で苦労症の武将・柢王と、美貌の魔族・桂花を軸とした天界ファンタジーですが、
蒼穹王国は、そのストーリィの中に在りながら、やや独立したお話です。
よって、今のところ、上中巻は、絶版ノベルズのみで、
この下巻は、同人ながら既刊に合わせて、沖さんのカラー表紙に挿絵まで入った
ぎっしり2段組みの、素晴らしいクオリティのノベルズ体裁で出されています。
(挿絵は、再々の刊行延期の副産物らしいのですが…(笑))
人界に転生した抵王の魂を追って、冥界教主の悪意を知りながら迷いながらも、
モンゴル帝国に入り込み、その短い人生を傍らから見つめていこうとした桂花の数十年を
帝国の盛衰と合わせて描ききった、珠玉作となりました。
3巻目の今作は、柢王の魂を宿すカイシャンを、柢王とは別人と認識しつつも、
そこここに見え隠れする懐かしい彼の本質に触れ、
この人間が愛しいのだと認めた桂花が、カイシャンを受け入れ、精一杯の想いを返し守ってやろうとした月日を、最期の別れまで描いています。
本編へのキーや複線を撒きつつも、冗長さがなく一気に読ませられた、
(偉そうな表現ですが;;)川原さん久々の会心作、ではないでしょうか。
これでやっと本編?の文庫化・続きも進んでくれそうな気がします。
こちらの守天と教主の謎、リリとアシュレイの母、柢王の魂と身体の謎など、
ず~っと続く秘密は沢山ありますからね♪
大作シリーズとはいえ、容易に結末が読めない謎解きを、これだけ抱えて書かれる作品は
そう多くないので、本当に次が楽しみです。
今作のあとがきに、ハッピーエンドは決めてある、といった事が書かれていたので
安心して、今後の波乱万丈を期待したいと思います。