条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
mahoutsukai no yakusoku
シリーズ第三巻。
大学に進むことを決めた瞳。
季節は冬へと移り変わり、受験も間近。
さぁ次の問題は受験する大学。
金銭面を考えて通学5時間もかかる国公立にするか、それとも自宅から30分の私大にするか。
仁を頼りにすると決めたものの、その中で一番負担のない国公立を選びたい…でも5時間もかかるとなると…と悩みに悩みまくる瞳。
そんなとき、仁をアメリカに連れ帰るためにやってきた人物が。
もう離れたくないと望む瞳。仁も瞳のそばを離れないと豪語するも、頭の隅では一度戻らないといけないことは分かっていた。
瞳が仁にどうしても行ってこいとは言えずにいるシーンはグッときました。
結局仁は早く帰ってくるという約束をしてアメリカに。
その間瞳は必死に勉強をして、見事大学に合格。
そしていよいよ仁が帰ってくる。
再開のシーンはどんな感動ものになるんだろうと期待していたのに。
先にポールと会っちゃったよ。
えーー迷子って。近所のじーちゃんばーちゃんと井戸端会議をしていた仁を無事捕獲。
締まらないなぁと思いつつも、仁らしくて笑えてくる。
前は二週間近く迷ってたんだから、3日で帰って来れたことに進歩を感じよう、うん。
実はシリーズ一巻から、弟たちは二人の関係に気づいてんじゃないかと思ってたんだけど、ズバリでした。
そうよね、仁隠し切れてないもんね。笑
これからも穂波家にはおいしいご飯が並ぶんでしょう。
いいな、わたしもご相伴に預かりたい。
金福堂の最中を手土産にしますね。笑
『魔法使いシリーズ』の最終巻(三巻)です。
もちろん、先に二冊読んでいないと内容はわかりませんよー。
受けは、三人兄弟の長男の瞳。
両親とは高校生で死別し、その後は弟たちを育ててきました。
攻めは、恋人の仁。
飛び抜けた頭脳を持ちながらも、瞳一家と静かに暮らしたいと願っています。
この巻で終わりということで、仁が六年間音信不通になっていた間のことや、仁の隠された仕事に関することが明るみになります。
強硬に仁をアメリカへ連れ戻そうとする『非日常』と、瞳一家をえがく『日常』がミックスされた巻と言えます。
この『非日常』はあまりに話が大きいのでハテ…と思うことは思ったのですが、仁の頑なさや資産の大きさ、そして『日常』とかけ離れていればいるほど『日常』の大事さや平和さが際立って良いという狙いなのかな。
もちろん最終巻ですのでまとめに入りましてご都合主義的な部分はありますが、わたしは大団円で満足でした。
ふたりの関係の、ほんとうにお互いを大事にしている様子が微笑ましい。
とにかく仁が、こんなに優しくて尽くしタイプいないっしょ!!というくらいなので可愛くて可愛くて。
よく一巻でくっつくとその後は惰性で読むという感じになってしまうのですが、谷崎さんの作品はその辺りがうまくて、なんか先を読む気になるんですよね。
それはやっぱり全巻(今回は三冊ですね)を通して話を考えてらっしゃるからなのかなあ。
人気が高ければ冊数を重ねるという系統ではなく、きちんと冊数を想定されて書かれているように感じました。
実際はわかりませんけどね(苦笑
谷崎さんは、今も新しいシリーズが始まっていますね。
新刊も楽しみに待ちたいと思います。
季節は巡り、春から早くもクリスマスシーズンに突入しました。
医大を受験すると決めてから、瞳はいつもの家事に勉強と忙しくも充実した日々を送っています。
そして、瞳の元に、ジェシカという女性が訪ねてきて、瞳はそこで、仁がどうやって大金を稼いできたかを知ることとなるのです。
瞳と仁とでは住む世界が違いすぎるというジェシカです。彼女は仁のことを連れ戻しに来たのです。やっと一緒に暮らせると思ったのもつかの間のこと、そしてそれはクリスマスを間近にした日のことでした。
クリスマスには、仁のいじわるなサンタクロース姿も面白かったのですが、仁に抱擁され、見つめられる瞳は本当に萌でした。
クリスマスの夜には、最後の逢瀬のように愛し合う二人ですが、翌朝、冷蔵庫の前には、瞳、仁へのプレゼントが掛けられているのです。瞳と仁の寝室は二階で、渚、薫の部屋は一階…、愛し合っている真っ直中に弟たちは二階へ来てしまったのです。
翌日は何もなかったかのように、振る舞う瞳ですが、兄弟もそのあたりのことは、あまり口にしないのです。
仁が姿を消したその夜、瞳は布団の中で仁の残したものを発見します。その手紙がまた仁らくして、ここでもうるっときてしまいました。
最後に、6年後の穂波家のことも書かれています。
二人のことは、兄弟をはじめとする周囲にどう告白されたのか、そして瞳と仁がどうやって過ごしているのかが書かれています。特に、二人のことは、高校生、中学生だった弟たちが大人になった今、どういう受け止め方をしたのかが印象的でした。
全3巻で決して短い物語ではありません。ただ、この作品全体に、瞳と仁がどれだけ惹かれ合っているのかが丁寧に書かれていて、読んでいてとても楽しく、どきどきして、時にうるっときました。しっかり者の受である瞳と、ちょっと天然で、いつも直情的に「愛しています」なんてためらいもなく言える仁は、とても素敵なCPでした。瞳が慌てるときは仁が支えて、仁がいなくなりそうなときは瞳がしっかり引き留めるといったバランスで、きっとお互い、あるいは誰かの魔法使いであり続けるのかなと、読後も嬉しい気持ちになりました。
シリーズ3作目で完結です。
仕事を辞め医学部を受験する決心をした瞳とまだ瞳に全てを打ち明けられないでいる仁・・・。
仁をアメリカに連れ戻すために送られてきたのはジェシカという女性の軍人でした(とうとう軍隊まででてきた~という感じ)
荒っぽい話になるのかな?とも思いましたが脅しだけでしたね。
瞳サイドから進むお話は、終始静かに少しの感情の揺れはありましたが穏やかに進みました。
仁のやってきたことの謎もここで明かされ、ふたりは、これからも一緒に過ごすために一時の別れを決意します。
クリスマスの別れから受験を終えて再会の春。
そして6年後の家族。オールキャスト登場の大団円でした。
魔法使いシリーズ第三作目の最終巻、もっと続いてもそれはそれで美味しいかもですが、
取りあえず、1作目から気になっていたあれやこれが全て明らかになって、
エピローグ的には6年後の穂波家家族や周りの面々のその後までしっかり描かれ、
まさしく大団円の満足内容になっていました。
1作目の魔法使いの食卓で、中立評価をしてしまったのですが、あらためて1作目から
読み返すと評価を変えたくなってしまうストーリーだと再認識致します。
作者既刊の「ナアレフの恋人」シリーズを少し彷彿とさせるような攻め様の過去、
CIAや軍が関係してる設定は、読んでる最中にああ、やっぱりなんてニヤリしましたね。
いつも思うのですが、この作家さんの作品はシリーズ化してる作品はまとめて読むと
1冊ずつ評価するよりも、かなり味わい深くなると思うのです。
天才的な頭脳に危機的な方向音痴で受け様一筋の攻め様としっかり者の受け様。
二人の未来が幸せの家族団欒になるのが目に浮かぶようなお話でした。
少し気になる人物、攻め様がいじめっ子根性丸出しで対応するポールさんと
そのポールさんの側にいつもいる影の存在のようなジョージさん、この二人の関係。
色々想像の余地があって楽しかったです。