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yuukan onzoushi to koi no jikenbo
財閥の御曹司ながらはみ出し者で小学生の時にエリートコースから離脱&挫折した攻め様
そんな攻め様に街の私設警察をする相棒に一方的に決められた元SPで怪我が元でSPを
それこそ離脱した受け様と二人で依頼された事件を裏稼業的に解決していく話。
表向きはペット探しをするペットレスキューで裏は秘密裏に警察ではなかなか解決出来ない
事件を大小関係なく引き受ける、一種の世直し稼業みたいな雰囲気でした。
相棒になった二人の恋のゆくへと攻め様の子供かと思えるような正義感と
そんな子供みたいな所もありあがらどこか強烈に引き付ける何かを持っている攻め様に
初めは絆され、次第に攻め様に冗談なのか本気なのか分からない日々のセクハラまがいの
アプローチを躱しながらも次第に攻め様に惹かれていく過程が描かれていました。
しかし、なんでしょうか、ドタバタした感じや攻め様の捻くれた子供みたいなキャラは
正義感云々は抜きにしてあまり好きなキャラでは無かった気がします。
事件も短編的で浅いものが数度描いてありますが、何故かのりきれない。
暴走しがちで癇癪でも起こしそうな攻め様にクールで冷静なSP上がりの受け様が
傍でサポートしながら攻め様なりの正義感を貫く手伝いを自分の意思でしていく。
攻め様の家族との関係も攻め様の一方的な僻みなのではと思えてしまう所もあるし、
かと思えばツンデレ系なのか?単なるオレ様なのかと思えたりもする不思議な感じ。
この作品の良さを解釈するには個人的に趣味が合わないかなと読んだ感想です。
財閥御曹司で留年大学生の攻め(23歳)が立ち上げたプライベート・ポリス(私設警察)。
攻めに誘われる形でその組織に参画し、相棒として任務にあたる元SPの受け(28歳)が作品の語り手です。
表向きはペット専門の探偵事務所として営業していて、受けはその代表、攻めはその調査員という名目。
面白くなりそうな設定なのですが、命の危険があるようなアクションシーンや
裏社会に潜入するような任務をじっくり見せるわけでもなく(そういう仕事もあるよ~…と説明はされているのですが)。
メインの話は、攻めと親との確執や弟との交流、そして受けと攻めとの恋バナといった
日常的カラーの強い作品という印象です。
仕事描写としては、受けの知らないところで攻めが色々暗躍して悪徳政治家を出し抜いたりもしているのですが、その過程がサラッと事後説明されているのが物足りないというか。もっとガッツリ仕事しているところを見せてほしかったなと思いました。
昼のペット探しの仕事も、夜の私設警察の仕事も、どっちも掘り下げれば面白くなりそうなのに、小出しにエピソードが幾つか出てくるだけ、という語られ方なんですよね~…。
年上受けの「きみ」呼びはカッコイイです。攻めに陥落するまではそれなりに大人の対応であしらっているところも良い。
それに対して攻めは、年下攻めの可愛さというより生意気さが目立ってあまり好きではないかも?親への反抗心や、大学を留年したままビジネスに手を出している煮え切らなさなど、20歳過ぎてんのに子供だな~…なんて思ってしまいました。
そんな攻めが、作中を通して成長…すれば良かったんですがw 受けが、攻めの父や弟に
攻めを託されるようなラストで、攻めは親の心に気づかず大きな顔をしているままで、
成長が見えないところが何だかなあって感じでした。
受けも最後まで毅然としていればいいものを、最終的にそんな攻めの傲岸不遜なキャラ?に惚れてしまっている所も何だか悔しい。こんな甘ちゃんにはもっと説教したれよとw
最終的には、政治家の汚職事件を父親のフォローもあって秘密裏に解決してとりあえずは一件落着、ラブ面では相棒としても恋人としても上手くやっていけそうな二人…ということで明るい爽やかなラストです。
年下傲慢攻め自体はキャラとして嫌いじゃないんですが、親から自立できていなかったり、大学にズルズル残っていたりと、でかい態度をとれるだけの筋が通っていないところが個人的に苦手でした。
せめて受けへの一途な恋心なり内面の成長なりがもう少し見えたら良かったんですが、終始スカシた態度なのも気に入らないw
エンタメとして軽く読むには、仕事描写もコメディ部分もエロもちょっとずつあって、
キャラ二人とも高身長な男前で…と魅力的な要素はあり、散漫な印象はぬぐえないけど、読んでてつまらない感じでは決してないと思います。