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花小蒔朔衣さんのイラストに惹かれて手に取った一冊です。思わぬ掘り出し物でした!明るいラブコメをベースに、主人公・善光が男として成長する物語であり、ハルが自身の性的指向と向き合うお話でもあります。善光とその悪友・洋次の軽妙で馬鹿なやりとりも楽しかったです。
印象的だった点が2つあって、1つ目は善光が本当にモテない男子だったことです。BL作品って攻/受に関係なく基本的にモテる(自覚はないけどモテる、こっそりひっそりモテる、分かりやすくモテる、モテるキャラに豹変する etc...)男性が多いので、善光が心底「モテたい」と足掻いている様子が新鮮でした笑
2つ目は、ハルにゲイだと打ち明けられて善光がショックを受ける展開です。珍しいアプローチだなーと思いながら読みました。善光は、ハルがゲイだということ自体にショックを受けているのではなく、お互いに性別の壁を超えて恋をしたのだと感動していたら実はそうじゃなかったことに傷ついていて、なんだかとても共感してしまいました。善光もハルも常に自分と誰かを比較して焦ったり落ち込んだりするのが二十歳の青年らしくて胸きゅんでした。
やはり小川いらさんの作品とは相性がいいみたいで嬉しいです。続編があれば読みたいなーと思います。
純粋な感じの若者らしい、そしてかわいらしいお話でした。
ストーリーやキャラなどは善く出来ているとは思うのですが、個人的な萌えツボを刺激されたかというとそうではなく、いいお話だったね。止まり。
でも、幸せ色を感じるイイ話という部分を評価したいと思います。
主人公の善光は中高とバスケをやっていて背も高く、イケてないわけじゃないのに彼女がおらず、暇さえあれば友人とつるんで「彼女欲しい~!」が話題で女子に目を光らせている大学2年生。
そんな善光の家にホームステイでアメリカ人の大学生がやってくることになります。
名前はクリス、てっきり金髪碧眼の美少女を妄想していた善光の目の前に現れたのは、どう見ても日本人の背の低いかわいらしい感じの男の子。
同じ歳なのに、飛び級で名門国立大学の大学院で日本文学を勉強しに来たと言う秀才。
初来日したクリス(ミドルネームのハルで呼んでほしいと依頼)との触れ合いと交流を通して、恋人になる話。
ハルはとても日本人らしい性格でした。
アメリカ人っていうとヤンチャなイメージを抱くのですが、ちょっと女の子っぽい感じもします。
しかし、それは後に彼の生まれや育ち、悩みを知ることでそういう性格なんだって納得できます。
ちょっと内気だけど決して内向的ではなくて、彼は大学へ行った初日から女子達に囲まれて人気者でした。
善光は、ああー何かこういう大学生いるよね♪っていう感じの今どきの子。
ハルを観光に連れて行くのもちょっと面倒と思っていたり、それはおこずかいがもらえるからとか、女子の事、合コンに一生懸命でバイクを買いたいと思ってバイトしてるのに、まだ貯金が5万とかw
結構優柔不断なのかもしれないですね。
でも、少しハルに対して変化が現れるのはもう大学への通学のラッシュも慣れたと思うのに、善光についてきてほしいと頼まれた時。
ハルは痴漢に遭っていたんですよ。
守ってやらなくちゃ、と思う責任感と、素直にお礼を言うハルに、自分の今までを少し反省させられたりして、善光の意識が少しずつ変わっていく。
そんなエピソードの積み重ねが、とても誠実で身近な感じで好感の持てる展開でした。
そしていつも「彼女が欲しい」と言っていた善光は、その意味を知るのです。
本当は彼女=好きになれる人。
こういうハっとさせられる意識の変化の表現がとても好ましかった。
期限付きのホームステイなので、当然別れが待っているのですが果たして?
その後日エピソードも【ハル色の恋】でフォローされていて、
こちらはハルサイドの問題をクリアする形で、円満なラストへのラストスパートをかけます。
主人公達みたいに若くて誠実でういういしい恋のお話。
素直にいい話だな~と思えたのでした。
BL書籍的には大きなアップダウンがある訳でも無くて、普通の彼女大募集中の大学生が
悩んだり悔んだりしながらも同性同士だからダメだと思う気持ちを凌駕するほど
やっぱり相手が好きだと自覚して、ジタバタしながらも一人の男として成長していく
そんな日常にありふれたような一つの恋のお話なのですが、なんとなく親近感がわく、
ストーリーでドキドキ感は少ないけれど惹かれるお話。
女日照りの大学生が、自宅にホームステイしてきた留学生の男なのに可愛い受け様と
恋人になるまでを描いているのですが、この攻め様弱きものを守る男らしいところが
あると思えば妙な男のプライドで拗ねて見たりどこにでもいそうな大学生。
受け様はそんな男のプライドを刺激する存在で、学力は飛び級するほど優秀でIQが高い
それでも見た目は小さくて可愛いし、性格も可愛い。
初めは面倒だと思っていたのに、いつしか守るべき存在だと思っていくのですが、
受け様への庇護欲的な思いと、彼女を作る目的とのはざまで目まぐるしく思考が云ったり
来たりしちゃう攻め様は、なかなか面白いキャラです。
好きな人がたまたま男だった、それでも好きな気持ちは変わらないと思うまでの
悩みは意外にリアルな感情かも知れないと思わせる。
思いを言葉に上手に出来なくてすれ違うけれど、ここぞという時の攻め様の男前ぶりが
以外に素敵だと思える作品でした。