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入江家では雇っているハウスメイドの都築は、とても優秀で子供の面倒もよく見てくれる。だけど杏介に対しては何故か冷たくて…?
house maid ni koi wo shite
2年ほど前に妻を亡くし、子供のためにと雇った住み込み家政婦さん(勿論男性)
子供とは笑顔で接するのに、自分に対しては無表情で冷たい態度。
もしかして自分は嫌われてるのか??
そこで気になったのが、
たくさんの家からハウスメイドの推薦状を貰ってるにも関わらず
なんでその家を辞めているのか??
彼には人に言えない何か問題でもあるのか?!
だけど一緒に暮らしていくうちに都築といるのが楽になって。
妻が死んで以来疎遠になってた義理の両親との埋められない感情など
今まで溜め込んでたものが彼が間に入ってくれることによって
だんだんとお互いがしこりに思ってたことがなんでもないことのようになるのです。
そして明らかになった彼の過去(何故、今までの家で仕事が続かないのか?)
住み込みで働いていると、だんだんと雇い主が彼の事をそういう意味で好きになっていき
自分のパートナーがいるのも関わらず、ものにしようという人が多いということ。
その為、好きになられる前にその家からは退散するという。
それが1つの家で長続きしなかった秘密。
私はてっきり無表情な仕事ぶりなので、
雇い主とコミュニケーションが取れず辞めてるのかと…
(ははは、まったく違ったわ)
その後は言うまでもなく今の雇い主とくっつく訳ですが
その辺があまりストンとしないというか…
たまたま前の妻のことが忘れられず、家政婦の仕事を始めても
自分に気が向かなかったのが良かったらしいのですが…
う~ん。
でも子供が可愛いかったから萌ということで!!
シリアスと言うか、切ないストーリーなのですが、母親に先立たれた子供が
ホントにほのぼのとした緩衝剤になっていて、暗くならないで済む感じでしたね。
賢い一人息子の父親でもある受け様は、10才違いの小説家だった妻に先立たれ、
妻からの息子にお金を惜しまないでかけて欲しいとの言葉を忠実に守り、
住み込み家政婦を雇う事にし、そこにやって来たのが一見すると怖い感じの攻め様。
妻を亡くして2年弱、未だに妻を亡くしたショックから立ち直れていない受け様。
病気が見つかった時に既に手遅れで、妻の希望で積極的治療も拒否して、
あるがままに痛みで耐えられなくなるまで、両親や受け様の治療の願いを聞き入れて
貰えないまま、全て自分で選び決めた潔すぎる妻、でも残された者は、何も出来なかった
事で、余計に心残りがありから、なかなか過去に出来ないままで時が止まる感じ。
それでも、愛する一人息子には弱音は見せず、一人悲しみに耐える受け様。
そんな受け様の所でハウスキーパーをしている攻め様は、子供に対してはかなり優しく
仲良くなっているけれど、受け様に対しては一線を引いて対応している感じで、
これにも、それなりの理由があって後半で解るのですが、ある意味自意識過剰かも(笑)
この作家さんの描く攻め様って俺様だったり、鬼畜入っていたりする傾向があるので、
さもありなん、って感じの攻め様なのですが、ここぞという時に守ってくれる感じも
あって、受け様の息子も将来攻め様と結婚したいなんて言葉が出るくらい優秀な
ハウスキーパーなんですよね。
その攻め様のさり気ないアドバイスと愛する子供のおかげで、妻を亡くして止まった
ままだったような日々が次第に動き出していく。
生涯ただ一人の愛する人を亡くした受け様の心の再生や義父母との関係修復、
再び人を愛することが出来るようになるまでを描いた作品でした。
それに、この一人息子の利発な感じが堪らなく萌えで、小さな子供のおませな言葉の
言い回しはほのぼのさせてくれるスパイスでしたね。
若くして愛する妻に先立たれた杏介は、残された息子の生活環境を優先する為に優秀なハウスメイドを雇うこととなる。
これが、ハウスメイド・都築との出会いとなる訳だけど…
一冊読んで受け・杏介の内面描写と、攻め・都築との恋愛要素の配分が偏りすぎで話としてのバランスが悪さが気になった。
大切な人に先立たれ、悲しみから立ち直るのに時間がかかるってのは充分理解できる。
だけど、杏介が亡くなった妻の思い出を引きずった描写が最後まで続きそうで焦ったし、恋愛要素は無理に付け足したように感じてしまう。
う~ん、杏介はまだ新しい恋に目が向くって雰囲気ではないんじゃないかな…。
何だか都築の存在を『恋人』としてのときめきを飛び越して、『家族』としての位置付けに収めてしまうんじゃないかって不安がよぎった。
後巻の『父と息子と恋人と』との年月の間に、じっくりと時間をかけてお互い惹かれた結果、恋人同士になりましたっていうのなら、まだ話は通じる気はするんだけどなぁ。