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ouritsu mahoushi academy
夢に向かって頑張る主人公と相棒のドラゴンの活躍を描く冒険ファンタジー。『王立魔法士アカデミー』シリーズ第1巻です。
アークランド国で唯一の魔法士養成学校・王立魔法士アカデミー。この学校を卒業し、国家試験を突破すれば魔法士として認められます。魔法士には階級があり、最も花形なのが上級魔法士というランク。〈ドラゴン乗り〉とも称され、コンパニオン・ドラゴンを使役し魔法を扱う、まさに魔法士の中の魔法士です。主人公のウィリアム(ウィー)・A・バレンタインはドラゴン乗りに憧れ、アカデミーのハイ・クラスに入学しました。魔法士候補生であるハイ・クラス1年生の最初の試練が相棒のコンパニオン・ドラゴン選び。魔法士とドラゴンの相性はとても大事なのです。しかし初日の授業から遅刻したウィーに与えられたドラゴンははずれ者のルドヴィッグでした。
ちびサイズのルドヴィッグは見た目は可愛いドラゴン。でも口も態度もデカく、マスターであるウィーの命令を全く聞かず勝手な行動ばかりとります。「俺サマなところが可愛い!」と考えるほどウィーは大人でもないしミーハーでもないので、傲慢なルドヴィックと衝突してしまいます。負けじとルドヴィックも応戦し、日々口喧嘩が絶えません。
学業面でもウィーには問題が。なかなか魔法が使えず、入学早々落第&転科の危機に瀕してしまいます。さらに禁じられた闇の魔法を巡る事件にも巻き込まれてしまい…。
凸凹コンビの二人に明日は来るのか!?俺サマドラゴンと落ちこぼれ魔法士の友情が試される時です。
真堂樹先生の新作+松本テマリ先生のイラストということで期待値が上がった作品。内容としては想像していたほどには厚みがなく、良くも悪くも少女小説的ファンタジー。自分が中学高校生のときの感性だったら充分楽しめたでしょうけど、あの頃よりは大人になってしまった現在ではもっと重みのある作品が読みたいです。真堂先生はその点、筆力がありますし、そのような作品をこれまでたくさん執筆されてきたので期待してました。個人的には真堂先生にはもっと暗くシリアスな小説を書いてほしいです。
それからこの作品、実は原型となる短編がありまして…。雑誌「Cobalt」2011年5月号に掲載されたタイトル同じ「王立魔法士アカデミー」です。その短編を発展させる形で文庫化されたのですが、短編と文庫では登場人物がまったく異なっています。主人公のウィーとルドヴィッグを除いて、全キャラが総入れ替えとなっています。短編は男性キャラ中心(女性キャラ皆無)、文庫版は女性キャラ中心の人物構成に。女性が嫌いなわけではないのですが、短編→文庫化の流れを待ち望んでいた身としては既存のキャラクターがいなくなってしまったことが淋しいです。
さらにドラゴンのルドヴィック、文庫版ではミニサイズですが短編では普通に男前・長身の美青年姿なんです。なぜわざわざミニキャラにさせたのか…。