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ookami to kitsune no yoru
初読みの作家様です。
こちら、イラストを手掛けている作家様の関連作品コラボカフェで販売されてて表紙買いです。あと、タイトルがかっこよ♪と思い。あとあと、高遠先生気になってたんで、この機会に!と思い。
開いたら2段組で少しビビりましたがw、読みやすかったです。ボクシングの元チャンプが主人公で、彼が巻き込まれた暴力団絡みの事件を中心に展開されます。下町っぽい新橋(もはやノスタルジック)が舞台の人情劇っぽさもあって盛りだくさんなんですが、、ラブ感はかなり低い印象でした。
なんといっても、受けが謎すぎるんです。一体何者??こんなに受けの正体がはっきりしないBLって初めて読んだので戸惑いましたw もしや続刊があるのかしら?って探してしまったんですがなさそうで…そっか、、こういうのもアリなのか…ってある意味新鮮でした。
犬猫じゃないんだから、、、行きずりの男を拾って捨て身で世話する元チャンプの心情がいまひとつ受け止めきれなかったんですが、大都会の片隅で孤独な者同士(ってフレーズ便利だ…)、惹かれ合うものがあったということなのかしら…?
読み応えはあるんですけど、ラブエロ期待して読むとそういうムードの作品でもないかな〜と。そして、メインCPの一方が何者かわからないとなんだか評価しづらく。。。というわけで、脇を渋く固める素敵ヤクザの飴屋氏が一番BL的逸材に見えてしまいました。
官能場面がほぼないサスペンス仕立て。
電子版には、説明がなかったけど挿絵が無い!(恨みと怒りを込めて、しゅみじゃない)
著者の好きな、今-過去と時系列パラダイムして進む構成で、複雑にしている。
単純な内容なのに読みにくくしているので、よほど時間が余っている時でなければ、楽しめない。
昭和の匂いがプンプンする、湿度を帯びた作品。
BLというより、人情を描く一般小説の要素濃厚。
舞台は、新橋。
今の新橋じゃなくて、昭和の雑踏、再開発前の新橋だと思う。
狼の様な男;
元ボクサーの用心棒、司郎
お人よしで、別れた女房の借金を肩代わりしているお好み焼き屋。
500万の謝礼に釣られて、やくざの飴屋から5日間の用心棒の仕事を引き受ける
依頼者は昔、関わった男だった。
狐のような男:
いくつも偽名を使う、戸籍が無い美貌の男、零。
零は依頼を受けた擬装結婚で、花嫁を救うために小指を切断する。
飴屋は、何でもないように外科に連れていって、零の小指を縫合させて、式を挙げさせる。
うれし泣きする花嫁とその父親。
零は、式の途中で失神。
依頼の仕事が終わった五日目、狐=零は、夜中に出ていこうとする。
謝礼は全て飴屋に落ちて、二人には一銭もはいらない。
「俺のところへ戻ってこい」と司郎に言われて、涙を流す零。
零は司郎に未練があって、店の鍵を未だ持っていた。
司郎の嫁に遠慮していたけど、零は司郎を指名したくらい、実は会いたかった。まだ好き。
ゴリゴリのヤクザものだと思い込んでいたせいで、読後感はハードボイルドならぬ半熟玉子かなぁ…
まず、主人公の2人がヤクザではない。
ヤクザ絡みの事件、というか奇妙な依頼に巻き込まれて命の危険まであるわけだけど、攻めの桐島がなんとも情深い男で。
別に正義漢というわけじゃない。それでも弱った人を放っておけない、一度関わったら決して見捨てない、苦しみを一緒に背負ってくれる、そんな事を自然にする男。
だから全くカタギのお好み焼き店主なのに別れた妻の借金をかぶってヤクザと関わるようになる。
以前も雪の夜にヤクザに追われた怪我人を匿って、店を壊されたり。
ところが、今回ヤクザの依頼でボディガードをする相手がなんとその時匿った男だった!これは偶然?それとも…
…という人間関係があるわけだけど、正体を明かそうとしないその男・零の孤独な心に寄り添っていく桐島が無骨なんだけど本物の優しさを見せてくれる。
零は零で、自分の危なっかしい人生に桐島を巻き込みたくない。そこまで桐島に本当に惹かれていくわけだけど、桐島の方が大らかなんですよね。何も言わない/言えない零をそのままで受け入れる。言えない姿もいじらしく愛しい、と。
愛も情もない、冷たく乾いた狼と狐の化かしあいの物語と思い込んで読み始めましたが、心の柔らかい所を大切にする優しくて大きな犬とはぐれて一人ぼっちの子狐が寄り添っていくお話のように感じました。
ただ、2人をつなぐ飴屋というヤクザはヘビのような男です。じわりと怖い。
本作では桐島の過去からが明かされていますが、零に関しては全くの謎。
零の過去をえぐる続編が出れば完璧になると思う。
しっかり恋愛もあったし濡れ場もあったのにBLを読んだ感じがしない…
攻め視点で、攻めが受けに恋い焦がれてる感じがあんまりしなかったから?
なんだか一般小説ぽい雰囲気でした
BLとしての展開よりも事件の行き先の方が気になってページをめくりました
(終盤あたりはBLとして楽しみましたが)
なので読後感は一般小説を読んだ時のそれでした
攻めが受けを可愛く思う気持ちや、懐に入れて守ってやりたいと思う気持ちとか
受けが攻めにどうしようもなく惹かれているのに素直に縋りつけない、
離れようとしてしまうところは萌えでした
そして受けの指遣い!濡れ場でもそうじゃない所でも描写にエロスを感じました
ここの描写は手淫でもカードさばきでも何でもいいから延々読みたいくらい好みでした
てっきりシリーズものだと思ってたので単品だということにびっくりです
二巻以降も読んでみたかったです
あとメインの受け攻めではない脇役のやくざ飴屋がしたたかで冷たくて
腹が読めない魅力的なやくざだったのでスピンオフもあったらよかったです
挿絵のドスを咥えてる飴屋えろかったー
エロスも萌えも感じませんでしたが、甘いもの好きのぽっちゃりな脇役もマスコットみたいで良かったですw
ヨネダコウ先生のイラストに惹かれて表紙買い。
途中まではストーリー展開もテンポよく、サスペンスっぽい布石もあって、BL関係なくわくわくして読めたのですが、最後の方はエンディングを急ぎすぎた感がありました。気になっていたことも全ては解決されず、続き物の1巻を読んだような読後感でした。
攻めと受けの関係が、付き合うという形をとらずに曖昧なままで終わるのはありだと思うのですが、受けの生い立ちとか戸籍の問題とか、飴屋との関係とか今の生業についてはもう少しはっきりさせてほしかったです。本物の犬飼仁が見つかったからいいようなものの、もし見つからなかったら、零が身代わりとして本当に殺されていた可能性もあるわけですよね。だったら、そういう危険な役回りを押し付けられるだけの理由付けがちゃんとほしかったです。
他の方も仰られているように、続きを期待したいところです。
お話自体は起承転結がハッキリしていて緊迫感があって面白かったのですが、BL的萌えポイントがよく分かりませんでした。飴屋と零の関係も最後まで明かされなかったし、他にも回収されなかった伏線がチラホラ。シリーズ物なのかなと思ったのですが、そうじゃないようで…。
司郎視点で描かれているから当然といえば当然ですが、零の感情の機微も掴めなかった。クーデレということなのかな。
これから司郎は、得体が知れないままの零と上手くやって行くのでしょうか。あまりそういう甘い雰囲気でもなかったけど。
薄めの本ですが、二段組です。
最近立て続けに読んでいます、高遠さんの作品。
攻め視点です。
攻めは元ボクサーで、現在は細々と鉄板焼き屋を営む司郎。
街金に借金があり、それを毎月綱渡りで返済しています。
受けの零は、過去に司郎が拾ったことのある、本名も年齢も何もかもが不詳の青年。
「バカじゃねえの」が口癖。
微々たる返済しか出来ない司郎へ割の良いバイトと称し話を持ち込んできた、街金の飴屋。
司郎は胡散臭いと思いながらも、その高額な金額に引き受けざる得なくなります。
内容は元カノに狙われた、もうすぐ式を挙げる新郎のボディガード。
しかし、その相手は…という出だしです。
とにかく、司郎のキャラが良い。
別れた奥さんの借金を返すために黙々と働くところも、弱ったものを放っておけないところも。
男くさくて最高です。
司郎視点なので、何も知らない司郎が事件に巻き込まるのと一緒に、こちらまでグイグイ引き込まる感じでした。
零も、心の中のよどみに突然降ってきてかき乱された司郎に、戸惑いながらも手を差し伸べているのが狐の仮面の下に透けて見えるようで健気でした。
あ、でも、健気というのはちょっと違うでしょうかね。
意地というか、自分の境遇に司郎を引き入れたくないという気持ちと、安心して息をつける場所を見つけてしまって困惑しているような。
表紙がひじょうに零の戸惑いを表していますね。
今回の事件は決着したものの、まだまだ零については謎が残っていますし、ぜひぜひ続きを書いて頂きたいです。
はっきりしたこうだっ!て言うような終わり方ではないので、最後まで謎を残しつつ
でも、すっきりするような後味がある作品で、気になる事はあるのに、満足感も覚え
次につながるような期待も感じさせてくれるお話なんです。
多様な人間が出て来るのにチグハグな感じが一切しないし、主役キャラ以外の個性的な
キャラや、人間味ある脇役が、主張しつつも出しゃばらない感じで凄くまとまりがある。
攻め様が5日間受け様のボディーガードを引き受ける事になってのお話で、
その五日間がなんて濃い日々なんだろうと思えるのです。
スリルもあり、謎アリ、格闘アリ、文字数にしたらかなり読みごたえがあるのですが、
次から次へとテンポがよく進むので最後まで楽しませてくれます。
続編が出るのであれば、今度こそ二人の恋バナも読んで見たいと思えるお話です。
この本を読み終わって、表紙カバーの絵を改めて見ると、「ああー、そうなんだよ!」
主人公たちの関係がすごく良くわかります。
司郎のシャツの後ろを掴んでいる零。
なんて心憎い表紙なんだろう。
物語は二段組で一瞬怯みますが、過去の回想もあるとはいえ、5日間の出来事。
キャラクターが魅力的であっという間に引き込まれ、二段組も気にならない。
もっともっと、と手が止まらない。
純粋で単純な萌えという評価ではなくて、物語の出来としての評価であります。
ある事情で借金を抱えながら新橋で鉄板焼きの店を営む元ボクサーの司郎が、
ヤクザで借金の回収元である飴屋から依頼された、とある結婚を控えた新郎のボディガード。
相手は”犬飼仁”と名乗るが、確かに半年前、怪我をしているところを拾い面倒を見、そして忽然と消えていった青(常連のキャバ嬢が名前がないと不便だからと青タンができていたことから青と名付けるw)
挙式まで、5日間。
その中で、司郎と青の出会いのエピソード、司郎の借金をおった事情、このボディガードの仕事と結婚の本当の理由、そんなものを見せながら、司郎と青が近づく様が描写されていきました。
青というのは仮の名前ですから、青が自分で名乗った零を彼の名前としましょう(それも仮の名前ですがw)
この話の中にはっきりとした恋愛の姿はありません。
気持ちは語られていなくても、零の行動で、言葉で、零がどうしようもなく司郎を慕っているのがわかります。
題名が「狼と狐」~零が狐だとは思いますが(イカサマや詐欺のような事をしているらしい)最初野良猫かな?とも思ったのですが、やはり狐ですね。野生のキタキツネ!
司郎のどこが狼なんだろう?とも思いますが犬というには一匹狼なところもありましたし、やはり狼なのかな?とwww
司郎に優しくされて、拒絶したいのに恐る恐る様子を見ながら、離れなくちゃと思いながら離れがたく思い、そしてボディガードという形での再開はきっと零が望んだものでしょう。
そんな気になる人との接触が大胆なようで、臆病な零にとても惹きつけられます。
惹きつけられるといえば、ヤクザの飴屋もとても魅力的なヤクザです。
なんでもない風を装いながら、実は情があるんじゃないか?って。
この仕事の依頼も元はそれでありましたし(多少利害関係もあったにせよ)
ヨネダさんのイラストもまさに作中に描写される飴屋そのものでしたが、この人、カタギには優しいんじゃないかって思いました。
新橋の司郎の周囲の人々も、下町の人情というのではないですが、なんかあったかい繋がりがあって、とても雰囲気がいいです。
司郎の離婚した元妻・夏子も、関係が好ましいものでした。
司郎と夏子につながる、和樹という存在。
ひょっとして、司郎は和樹が?という妄想もできなくもないwww(本人気がついてないだけで)
犬飼の婚約者についたボディガードのジュンタもなかなか興味深いキャラで、彼は「たぬき」って感じでした(イラストほしかったな~♪)
司郎が情の人だっただけに、周囲も「情」の元で動き展開するおはなしだったと思います。
恋愛ものというと、愛だの恋だの、二人の関係の好きだ嫌いだ惚れたはれたがクローズアップされる中、情は読者にも訴え掛けるものが大きいと思います!
零には謎が多いです、まだ本当の名前を明かしてません。
また飴屋との関係も気になります。
まさか、よもや、の続篇が・・・のようです。
ここで・・・高遠さん!この続篇もいいのですが「世界の果てで待っていて」の続きはどうなってるんでしょうね?
是非、そちらの続きを先にお願いしますよ!!(笑)
新橋の路地裏で、カウンターだけの小さな鉄板焼屋を営む桐島司郎。
彼は元ボクサーで、店の二階で一人暮らし、
ヤクザのフロント企業である街金に、自分が作った訳ではないらしい借金がある。
ある日、街金の社長のヤクザ・飴屋が現れ、アルバイトの話を持ち込む。
元カノにストーカーされている結婚間際の男を、結婚式までガードするというものだ。
飴屋の持ってくる話なんて、ロクなもんじゃないに決まってると思いながら、
破格の謝礼に釣られて、5日間の仕事を引き受けた司郎だったが、
成田に迎えに行って引き合わされた対象者は、かつて曰くのあった男だった…
「犬飼仁」として現れた、手品師のような手さばきでカードを扱う男・零。
彼は何者なのか?そして彼と司郎との関係は?司郎の借金とは?彼の妻との関係は?
5日間の事件の進行の合間に回想が挟まり、
それらが一つ一つ明らかになる物語に惹き付けられ、一気に最後まで読んでしまう。
事件は収まるところに収まり、二人の関係も進展があったと言えばあり、
一応話としてはまとまりはついて終わりになったのだが、
ええっ?零に関しては分からないままですか?これ、続編を待てってことですか〜〜っ?
出てくる人物が、脇役を含めて個人的にはかなり好み。
謎の男零は勿論、司郎もカッコいいし、元妻の夏子もいい。
零の仕事仲間らしいジュンタも、面白いな。
これは高遠さん初のヤクザものらしいが、このヤクザの飴屋もいい味を出しているし、
(筆者が是非にと望んだ、P.177の挿絵カッコいいです!)
回想場面に出てくる和樹は、腐女子の心をくすぐる。
指詰めや暴力シーンもある話ではあるが、どこか軽やかな印象もあるので
もともとの仮題の「狼と狐のロンド」というタイトルも、悪くなかったかも?
ヨネダコウさんの表紙や挿絵も雰囲気があり、全体にかなり好きな作品だったが
あの〜、高遠せんせ、お待ちする作品がまた一つ増えてしまいましたよ?
*後書きに書いてあった「ある映画へのオマージュ」というのが、何の映画か?
お分かりになる方がいらっしゃいましたら、教えて下さいませ。
ヒッチコック劇場の「指」(南から来た男)でしょうか?
指、映画(テレビ映画)、オムニバスっていうだけしか共通点はないので、違うかな…。
私も知りたいです。