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病めるときも、健やかなときも、永遠に君を愛す
密かな思いを抱いていた大学時代の先輩との再会ラブです。
受け様は大学時代密かに思いを寄せていた先輩がシェフになるべくフランスへ
単身大学を辞めて行った事を知り、もう会えないと思うと同時に進路で悩み
これからを考えていた時期に偶然に言葉を交わした事で、もしかしたら
シェフとして働くようになった攻め様と合うかもしれないなんて微かな望みを
抱き、ホテルに就職していたが、そこで旧体制のホテルが買収され、ホテルを
廃業し、宿泊出来るオーベルジュとして新しく生まれ変わる事になるのですが、
そこに、やって来たのがフランスで有名な賞を受賞し、シェフになって帰って来た
攻め様で、受け様は再会した事で、かなり舞い上がってしまい、挙動不審になる。
攻め様も受け様の事を忘れていなかったが、受け様からあからさまに避けられて
どうしていいか分からない悪循環に突入してしまう。
余りにも好き過ぎて、過剰反応してしまう受け様なのですが、次第にそれは
二人の間に溝を作ってしまう事になります。
そこに攻め様の友人でもあり、新支配人の春日さんが、二人の間を取り持つように
二人でオーベルジュの視察に出向く機会を作った事で、受け様は誤解を解く為に
思い切り攻め様に好きなんですと、告白しちゃうことになり、攻め様は受け様から
口説かれる事を楽しみにしてるなんて感じでホテルからオーベルジュへ生まれ変わる
舞台を背景にした、再会と誤解や、小さなすれ違いを取り混ぜながら進むお話です。
経営不振に陥った老舗ホテルが買収されて、オーベルジュ(レストランをメインに宿泊も出来る施設)にリニューアルするに当たっての騒動にからめ、バンケットの従業員である主人公とシェフの間で育まれる愛のおはなし。
色々な事が起きるので飽きないのですけど、設定もエピソードも少々詰め込みすぎな気はしました。実は学生時代に恋の芽が生まれていた……という設定も無くても成立しそうですし、同期のスーシェフくんとか支配人とかの一癖ありそうなキャラもイマイチ活躍の場が少なくて勿体無いような気も。
そしてラストの方、当て馬キャラが引っ掻き回しに登場してからは、特に話の進み方が速すぎて、結婚!?シーンなどは唐突すぎてちょっと面食らってしまいました。
王道BLとして読みやすい一冊ではあると思います。
蛇足ですが、オーベルジュというとちょっとした観光地などにあるような小規模な施設のイメージが強いので、元々格式の高いホテルだった所が生まれ変わったオーベルジュってどんな感じかなぁ?と見てみたい(お料理を食べに行ってみたい)気にはなりましたよ。