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ryuu to ryuu
実はこの本で綺月陣さんは、作家さんから引退というか休筆にはいられるそうです。
実質引退に近いかもしれません。
あとがきを読んでショックを受けました(号泣)
もうぼちぼち出るよ、辰年に龍竜なんて、縁起のよいこと♪と喜んでおりましたが・・・
年末に病気で入院され、退院後、体調を見ながら実に丁寧に丁寧にこの続編に取り掛かられている姿をブログで見守らせていただいておりました。
発売前の締めの言葉に何か感じながら、まさか、よもやのこのあとがきに!!
ひょっとすると、これが最後の本になるのでしょうか?
しかし、本当にBLらしいBLを目指して書かれた、とありましたように、ちょっと個性的ではありますが、言われてみるとそうだったかもしれません。
この評価は、作品の質として、そして作家さんへの愛情と惜別のちょっとカサ増しの評価かもしれませんが、その点はご容赦ください。
ここはレビューなので、作者さんの事についてあまり言及してはいけませんね(涙)
さて、「龍と竜」の完結編に当たるこの5冊目は、颯太の話の間に仲の良い夫婦のような、信頼し合うカプにみえていた龍一郎と竜城の、颯太が10歳、竜城が26歳の時の自分のカフェを持つ直前のお話です。
自分の店を持ちたいと、そのために学校に通いたいのだと龍一郎に相談すると、快く行かせてくれることになります。
目標もあり、魅力的な先輩にも出会った竜城は、今まで親がなくなり颯太の子育てと、ヤクザの世界とバイトだけの狭い世界で生活してきただけに、久しぶりに味わう開放感に、毎日楽しくて仕方ありません。
学校で出会い仲良くなった先輩の岸谷の作る料理の味に魅せられて、彼との付き合いがふえるにつけ、その変化を敏感に感じ取った龍一郎の激しい嫉妬と怒りを買うのです。
もうだめかもしれない、、、激しい龍一郎を知るだけに死さえも覚悟するほどの激しいスレ違い。
しかし、竜城はわかっているのです。
龍一郎も、わかっているのです。
そんな、浮気とも言えない、ひと時の竜城の開放の時間とより二人の結びつきの深さを見せるエピソードがメインになっております。
始まりは現在の時間軸で颯太が大学1年生、竜城が36歳くらいの現在の場面から、
その前の巻で颯太と次郎の恋が成就する話で、二人は恋人になったのですが、次郎の変な理論で颯太は、それなりに苦しんでいるようです。
その不安を兄に漏らすと、兄が危機を乗り越えたエピソードとして語るのがこの話なのです。
龍一郎がヤクザだけに、激しさを見せながらも竜城をどんなに愛しているか、そのやり方は残酷ですが、それだけ愛が深いと、
彼の激しさが、とてもヤクザらしい(テンプレではない)これが魅力です!
竜城も、強さを持っています。
決して諦めではないのです。
何だか長年連れ添って互いを分かりあった夫婦のようでもあるのですが、決して竜城はオンナではない。
その点が、いいところです。
颯太も、大人になりました。
彼にはまだ乗り越えなくてはならない、経験しなくてはならないことがたくさんありそうです。
次郎ちゃん、本当に罪な男だよ(トホホ、、、)
昔懐かしい衆人環視プレイ(笑)が復活しておりますw
次郎ちゃん、加わらなかっただけマシだったw
ラストは、岸谷にまで見せつけてました(驚!)
題名に啓蟄と付けた意味。。。
作者さんの新たな旅立ちを示唆する意味でも主人公たちのこれからを想い、付けられたのだな~と、とても感慨深いのでした。
このシリーズが好きで、あまり得意でないヤクザものでもこのシリーズはとても好きでした。きっとそれはヤクザとか関係なしに愛情はもろ刃の剣で愛おしいと思う心が強い程に隣り合わせに憎しみも持ち合わせているという事。相手を幸せにしたいのにボタンが掛違うと小さな綻びが生じてしまうのはよくある事で、乗り越えて強く結びつきに変わるまでを飽きせる事無く一気に読ませてしまう意欲作でした。お互いこの人でないとダメなんだ感が強くないとBL作品での萌は少ないですが、この作品から伝わるこの人でないとダメなんだ感はぶっちぎって臨界点越えです。シリーズ最後にしてしばし筆をおかれるとは何とも寂しい限りですが、休養なされてぶっちぎりの萌に出会えるまで楽しみに待つ事にします。
発売日に買っておきながら、これを読むと終わってしまう…と惜しみまくってなかなか読めずにいました。
でもやっぱり今年中に読まないと!と思い、ようやく読み終える事が出来ました。
評価はシリーズ通してとして付けています。
お話は竜城の昔語り。
次郎との事で悩んでいる颯太の「別れたいと思ったことある?」との質問に答える形で始まります。
カフェを開くための第一歩として通い始めた調理師学校でのこと。
とにかく「学べる事」や「同じ目標を持つ友人とのふれあい」にワクワクし、「一般人としての普通なこと」を満喫して、楽しんでいる竜城の事がよく分かります。
その中でも、味に惚れこんで急速に近づいていった岸谷のこと。
うん……確かにこれはもう……浮気かもしれない。
竜城の楽しいという気持ちも分かるし、龍一郎の許せない事があるというのも分かる。
二人の意見がこじれにこじれた結果、龍一郎の取った行動は……ヤクザですもんね…
こういう事もあるかもしれない。
けど竜城から見るとやはりこれは許せない事で、結局さらに二人の仲がこじれる事に。
でも最後は本当に最悪な事態に陥る前に竜城自身が龍一郎でないといけない、という事に気づいてくれて良かったと思います。
岸谷に見せ付けるところは、さすが龍……と思ってしまったw
でもそれに答える竜城も、そちらの道へ入っているというか、覚悟が出来たというか。
それにしても、岸谷君の度量の広さには驚きました。
あんな事があっても竜城と親友でいよう、と言えるなんて凄い。
非常に魅力的な当て馬君で、そりゃ竜城もちょっと目が眩むよね!と思ってしまう。
次郎と颯太の今後が激しく気にはなるのですが、シリーズも終わり。
綺月先生もいったんは筆を休められるという事で、本当に今までお疲れ様でした、ありがとうございましたと言いたいです……
作家さんの取りあえず最後の作品になるのでしょうか?
だとすれば非常に残念で仕方ないですね、何かを創作して創り出す仕事をされている方は
毎回生みの苦しみを味わって作品を世に送り出してくれることを忘れがちですが、
このシリーズものは毎回楽しませて頂いて、作家様にありがとうとお礼を言いたいですね。
シリーズ1作目の主役二人の夫婦としての苦楽を感じさせるお話で、読み終わると
1作目から読み返してみたいと言う欲求が湧きおこる内容でした。
歳の差カップルで相手が極道、それも結果的には兄弟揃って同じような相手に恋する。
弟編も萌え心がたっぷりで、良かったですが、元祖的な龍と竜のカップルは感慨一入。
完結編で、小冊子も手に入れる事が出来るみたいなので是非読みたいと思います。
綺月陣先生お疲れ様でした、でもエネルギー補充を十二分に蓄えて、是非復活して
下さいと心から願っております。
シリーズの中でも出来不出来ありましたが、これは一番良かったです。最後を飾るにふさわしいと思いました。
お話のメインは、竜城の浮気で危機に陥った時のお話で、次郎とのことを悩む颯太に聞かせる形で始まります。
専門学校に通い始め、自分の人生をやり直す歓びに浮かれていたときに、印象的な出会いをしてしまった竜城。初めて満喫する学生生活についつい浮かれてしまうが、当然龍からの待ったがかかる。そこで一悶着、というお話なんですが、この相手役、岸谷がえらいいい男でした。正直、龍といるより岸谷といた方が幸せなんじゃ?というくらい。
だけど、颯太こみで大切にしてくれている龍ファミリーへの感謝もあり。龍にまもられていることが自然になりすぎて、初心を忘れてしまったり。たしかに、龍は忙しくてすれ違いも多いし、この辺は専業主婦の奥さんが子どもも手がかからなくなったところでカルチャーセンター的な外の世界に出て、それが旦那の力で支えられているのも忘れてはめ外しちゃった、みたいな。
やっていることは褒められたことではないんですが、岸谷といるときの竜城が本当に楽しそうで、いいカップルなんですよね。颯太が竜城の子供であるなら、責任感がないなぁと思うところですが、弟ですし。ろくに恋もしたことがないまま、親子ほど年の離れた龍とくっついてしまった竜城にとって、そりゃ魅力的だろうなぁと。思い出話なので、結局は龍と元さやなのはわかっているんですが、岸谷とくっついて欲しくなってしまいました。
で、この巻のよかったところは、すごく丁寧に書かれていたところです。描写が、とかではなくてお話として非常に丁寧に書いた感があって、それが温かみと読み応えになっていました。綺月作品は痛さが秀逸で、でもそれはそのまま作者の痛みでもあるんだろうと感じてました。しかしこの作品で断筆、というところをとっても、その内容をとっても、綺月さんは癒されたのかな、という気がしてなりませんでした。(不遜ですみません)
そう思うと、よかったな、としか。
ただ、啓蟄というタイトルについては、それが作者の思いなんでしょうが、この作品には似つかわしくないように思いました。未来に向かって歩き出す描写が少なく、希望を持って進むというところにはつなげきれてない気がしました。
お話としては非常に読みごたえがあり、綺月さんの思いの深さが伝わってくるような作品でした。はなむけの気持ちで、神評価です。
龍と竜〜啓蟄〜が発売されたのが2012年。発売から8年程経過した現在、私がこの本を手にとるきっかけとなったのは、強い美人な受けを教えてと問う私に対してのアンサーからでした。
遅まきながら手にした私は今現在、龍と竜シリーズの次作があと一冊ある事を知っていますが、〜啓蟄〜の発売時点では作者様はシリーズの最後の作品予定だったそうで。
そして、綺月陣先生が休筆に入られる前に書かれた最後の作品で。
んー…もうそれだけでも胸がいっぱいなのですが、〜啓蟄〜の内容もそれ以上に胸がいっぱいになる素晴らしいお話でした。
攻めである龍は、傲慢でもあり誰よりも優しくあると思います。傲慢と優しさ相対する性質が同居してるなんて、なんとまぁ難儀な男性か。竜城(受け)の事を思うとなんだか苦笑いになります。
〜啓蟄〜ではシリーズを通して初めて龍の弱い部分を痛いほど感じ、竜城に対し情けないほどの愛をぶつけました。
その姿を見て、こんな感情を持てる人だからこそ傲慢であっても誰よりも優しくいられるのだなぁ。とウルウルしてしまうくらい龍の竜城への気持ちが私にも刺さりました。
情けないほどの愛という言葉を使いましたが本当に強い人が見せるから、実際は情けなく無かったです。とても格好良かったです(^^)
龍の苛烈なまでの愛し方。ここまでメーター振り切った愛し方されても格好良く感じられるのだから、綺月先生の表現力あってのものだな。と思います。
竜城はお勧め頂いた通り、紛う事なき強くて綺麗な受けでした。大満足!!
颯太が大学一年生。
16才年上の竜城は・・。立ち仕事がきつくなる年ごろに。
小説とはいえ、月日の経過は光陰の如し・・早いなー。
顔はソックリ、だけど性格に大きな違いがある颯太と竜城。兄より颯太は身長が3センチ高くなった。作品中で一番の器量よしはやはり、兄。
颯太が、相変わらず続く次郎の浮気の相談を竜城にすると、竜城が一度だけした浮気の経験を話し出す。
・・・調理師免許を取得する学校で知り合った、カフェ経営希望の4才年下の男性岸谷が作る「卵麺」の作り方を知りたくなった竜城・・空想上のレシピらしいのですが、美味しそう。
岸谷に教わるうちに、竜城と心が通い合っていくが、当然ばれて・・笑っちゃう結末。
次郎さんの浮気防止は、今の颯太君には難しいみたい。若いだけじゃダメ、竜城のように、胃を掴むか、なにかの才能でつなぎ留めなければ。・・という展開の、半分ラブコメ風でした。
★この巻の後、暫く著者は活動休筆。だいぶ経ってから続巻が出ています。
あとがきには、長い間、引退を考えたらしいことが書かれていました。復活されているので、こんなスランプもあったんだんだな、という感想しか無いです。この巻のあと2巻出ています。
あとがきが、自虐的な内容なので気になります。なにかあったのかも。
あとがきから抜粋: 2012年 9月 //「龍と竜」シリーズだけは、夢いっぱいのBLジャンルを貫こうと決めていた/17年目の作品。/アイデアが湧かなくなって、疲れはててしまった。/6年前から引退すると言い続けてきた。/変態物書きの世界で・・/執筆したいという気持ちが顔をのぞかせる日まで さようなら。」//
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★作品に出てくる曲。ゴスペル「God Spell=福音」;
他人から必要にされることで、どん底の孤独を克服する歌 survive とは、長生きする,生き残る..
この曲を選んだ意味を考えると、著者の心境が当時、こんな言葉を求めていた?
【I need You to survive】
I need you You need me
We're all a part of God's body
(中略)
I need you to survive だからあなたには生き残って欲しい
I won't harm you 傷つけないから
With words from my mouth 約束する
I love you I need you to survive 愛しているので 生きのびて欲しい
龍と竜シリーズの五作目です。
発売当時は本作で完結だったこともあり、最後にふさわしいお話でした。
大学一年生の颯太が竜城に龍一郎と別れたいと思ったことはあるかと質問するところから始まり、次郎の愚痴をたくさんこぼしています。ほらやっぱりと言いたくなるような内容です。
前作の続きは勘弁してくれと思っていたら、龍一郎と別れたいと思ったことがある上に浮気までしたことがあると自白する竜城の回想話になりホッとました。
回想の時期は、三作目(銀の鱗)で竜城が自力で自分の店を持つために養子縁組を拒否したお話の続きです。夢を叶えるため、やる気に満ち溢れた竜城は調理師専門学校の一年制クラスに入学しました。
颯太との生活も幸せだったから人生を犠牲にしてきたつもりはないけれど、それでも自分の意志で学校へ通い、夢を持つ生徒の一員に加わり、友人と交流するなんて、金銭的にも精神的にも余裕がなかった十代の竜城には到底できなかったことです。竜城は背中を押してくれた龍一郎に改めて感謝の念を抱きますが、竜城のこういうところがいいですね。
非日常の一日を味わい気分が高揚したままの竜城は、家族の不在で性欲を抑えきれずに珍しく自慰を始め、目を閉じて龍一郎を想像しているうちに本物の龍一郎に突然貫かれます。
しかも、スケベオヤジのような言い回しで言葉責めする龍一郎だけでなく、次郎までいました。人前プレイ再び。竜城には恥ずかしすぎる展開の連続です。
情事を見たり見せつけたりするこの義兄弟の価値観は理解不能で最低なのに、毎度のことながら萌えてしまいます。
でも、おそらく龍一郎はこの時点で竜城の無自覚な変化に勘づいたのかもしれません。
遅れてやって来た青春を謳歌する竜城は岸谷と急速に距離を縮めていきますが、その過程がとても自然というか、このまま二人がくっついても悪くないなと思ってしまうほどでした。
岸谷に頭を撫でられることを、これは岸谷の癖だからと意識しないようにする竜城から
そこはかとない甘酸っぱさを感じ、不覚にもキュンとしてしまいました。
しかし、読者の私をも浮気させた竜城の夢のような時間もそう長くは続きません。
岸谷のバイト先で夢中になって店の手伝いをした竜城は初めて門限を破り、帰りの道中で一ノ瀬組の監視の目に気付き、自分は極道の世界の人間であること、自由のようで自由ではなかった現実を改めて突きつけられます。
まあ竜城は二十歳までカタギだったので、極道とかけ離れた学生生活を楽しむほど、自分がいる世界に嫌気が差すのは致し方ないです。逆に、その負の感情は竜城の暮らしが豊かになった証拠でもあるので、その日暮らしだった頃を思えばある意味贅沢な悩みとも考えられます。
帰宅後、颯太がいる前で不機嫌な龍一郎と押し問答してしまいますが、その時に竜城をかばう颯太が本当に天使でした。そんな健気な颯太に良心が痛んだ竜城は身勝手な行動をしたと反省します。
颯太が部屋へ戻った後、岸谷との関係を疑っている龍一郎は、問題の本質を理解していない竜城に怒ります。予想通りの展開です。
竜城は監視がついてるのを知りながら、岸谷のバイクの後ろに乗って腰に手を回したりと軽率な行動が多かったのは事実です。でも、一か月半も竜城を泳がせている間に着々と岸谷の情報を掴み、岸谷に危害を加えることを匂わせ、その翌日に未遂とはいえ本当に何度も実行する龍一郎が恐ろしくもあり、そのやり口だと竜城の心がますます離れていく一方なのに、極道で育ったからそれ以外の術を知らないことが切なくもありました。
竜城が初めて龍一郎の職場へ押し入った場面も、岸谷の件で押し問答の末に龍一郎は銃で脅し、怯まずにさっさと撃てとまで言う竜城の足元に本当に撃ってしまうのです。
発砲されてもウンザリだと吐き捨てられる竜城は強すぎるし、本気で殴りかかろうとする龍一郎も恐いしで、本場の修羅場に感心するとともに、ここまでくると修復不可能なのではと心配になりました。
龍一郎は真っ当な仕事で大きなチャンスが到来しており、夜の営みを我慢してでも竜城や颯太の将来のために多忙な日々を送っていたので、今現在の竜城の心が離れていく事態に頭を悩ませる龍一郎が、さっきまでの修羅場とは別人のようで気の毒でした。
極道だから竜城を暴力で繋ぎ止めるのは簡単だけど、極道だからこそ竜城と心で繋がることにこだわる龍一郎が切なくて、次郎は豪快に物騒なことを言いつつも龍一郎を誰よりも理解して励ますところが良かったです。
竜城は岸谷の優しさに甘えて逃避行……はしてませんが、いい雰囲気に。料理人を目指したきっかけが龍一郎の昔話だったことを話しながら龍一郎を想う姿に、夜のカフェの雰囲気と相まって感動しました。
そしてラブホテルの場面ですが、龍一郎が全てをさらけ出して竜城の意思を尊重した上で愛を乞うのは良かったけど、竜城と岸谷への報復でもある今回の人前プレイは萌えませんでした。
岸谷を巻き込まないでと思ったけど、祖父の影響からか極道にも刺青にも全然臆さなかったし、あれからも竜城と親友を続けたりと肝がすわったいい男でした。現実を踏まえて、岸谷が無傷ですんだ点においては龍一郎はもっと評価されてもいいと思います。
竜城の話を聞いた颯太はますます自分が惨めになったのではないでしょうか。
次郎に張り手をかましたところはスッとしたけど、軽んじられる颯太がかわいそうでした。
あと、竜城の浮気話が出た時は全然驚きませんでした。なぜなら相手は咲子と思っていたからです。
前作で男女の関係を匂わせた描写にもショックを受けてあれこれと感想を書いたので、綺月陣先生にまんまとだまされました。
本作はいろんなドラマが詰めこまれていてとても楽しめました。
あれだけの修羅場を乗り越えた二人なら、これから先何があっても大丈夫でしょう。
次は~清明~ですが、今はもう少し余韻に浸りたいと思います。
推し作家さん&絵師さんです。
シリーズ5作目。
颯太のグチから始まる今作。
前巻で湧いた「いつの間にこんなに竜城は達観するようになったのかな」という疑問の答えがありました。
26歳にして思春期を迎えた、という龍の言葉通り自分の力を試したい、束縛されず自由に生きたいという竜城が知った自分の欲。
竜城が学生生活を活き活きと楽しんでいる様子が、先の不穏を予想させて読むのが辛かった…
怒りに振り切れた龍、その根底にあるのは深すぎる愛。
あれをやられても受け止める覚悟を決めた竜城。
ぎゅぎゅぎゅとふたりの気持ちがひしめき合った一冊でした。
まさかこれが最終巻になろうとは? ううっ、せっかく次郎さんと颯太が結ばれてラブラブな場面が読めると思っていたのに、思ったより2人の仲はラブラブではなかったみたい。 颯太が怒るのも無理はない。 でも宝物なら、大事すぎるなら、相手の事をもっと愛でてやれよぅ…。 他の人間を抱くくらいなら颯太を抱いてやれよぅ…。と思ってしまった。 前作で凄く男らしい次郎さんを見ていたのにこのヘタレさは何なんだーっ! 先生が復活される日が来るなら是非この続きを1番に書いてもらいたいです。