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shiawase na yomeiri
前作の「憂鬱な嫁入り」の続編で、今度の主役は双子の兄編になります。
弟はやんちゃで思った事をバンバンいっちゃうタイプでしたが、兄は親にはいい子だと
言われ、反抗することも無くお利口さんに言われた通りに行動する。
でもそれは、性格的に争うのも何か行動を起こすのも面倒だからと言うのが本音。
弟程逆に素直でもないし、諦めが強いタイプの兄が出会うのは、普通のリーマン。
女装して公園で本を読んでる時に偶然知り合った二人、二人ともバットエンド系の本が
好きで、趣味も考え方も似ていてほんの少しの逢瀬で意気投合、攻め様に連絡先を
教えられ、また会おうと言われるが、受け様は自分の事情があり、無理だと諦める。
でも1度だけ、相手は女の子と勘違いしているから、男として逢いに行けば次は無いと
しかし、攻め様はかなり柔軟な考えの持ち主で男女の違いは些細なことだし、
受け様の家系の呪いで双子の男は死んでしまうから女の子として育てられ戸籍までも
女で、呪いを避ける為に18才で結婚する事をあっさり受け入れ、出会ったばかりで
攻め様は受け様にプロポーズしちゃう。
でも受け様は、自分の結婚相手の条件はお金持ちでなければダメで母親が許さないと
お断りするが、流れで付き合う事になるのです。
そして、1年もの間二人は恋人として付き合う事になるが、攻め様には知らせないうちに
受け様の結婚の準備は進んでいて、残りひと月になり、更に攻め様に再びプロポーズされ
他の相手と結婚する事が決まっているのに、何も言わず騙しているような形で付き合い
攻め様からのプロポーズを受け入れる事が出来ない事態になってやっと告白する。
そして攻め様に別れを告げるが、攻め様に酷い事を言われる覚悟も修羅場も想像したのに
攻め様は、受け様に分かったの一言で、怒鳴りもしなければ逆に幸せになってと
そのあっさりしたやり取りで、受け様は自分が罵られる事を、攻め様に引き止められる
事を望んでいたのだと自身の醜さと狡さを嫌悪するのです。
攻め様を騙していたバチが当たったのだと、互いにあっさり別れてしまう。
そう、二人の好きなバッドエンドのような展開なんです。
今まで周りには1番いい子だと言われていた受け様が、初めて知った人を愛する事を
どんな形で叶えていけるのかを描いた作品です。
家に伝わる呪いのせいで、男なのに女として育てられている香桜は、十八歳になったら結婚させられることになっていた。
けれど、十七歳のある日、ベンチに座って本を読んでいるところに声をかけてきた男の人がいた。
たまたま、本の趣味が一緒だったその男・八神のことが気になった香桜は、渡された電話番号に連絡をとってしまう。
香桜の好きなものを目の前にちらつかせ、「一緒に出掛けよう」と誘ってくる最初は「友達として……」のつもりだった香桜だったが、あっという間に二人の距離は縮まって恋人同士になってしまう。
しかし、香桜は八神と違う相手と結婚しなければならないタイムリミットは迫っていて……という話でした。
ちょっと物語の配分が微妙だったなあ……という印象。
香桜と八神のいちゃいちゃ3:香桜の事情の話7くらいの印象があって、もっといちゃらぶしてくれてもいいのになあ……と思ってしまいました。
もちろん、香桜のおうちの設定があって、初めて成立する話なのでそれを取っ払うわけにはいかないのはよくわかってるんですが、なんだか本のあらすじを読んでるみたいな印象でした。
森本あき先生の本って、らぶえっち(ちょっと無理やり)系がメインな印象だったので、そういう意味ではちょっとびっくりしました。
どうせならもう少し砂糖成分が多めがよかったなあ……と思いました。
ちなみに、「憂鬱な嫁入り」というのが、双子の弟の話で、そちらの方が先に出ていたようですが、知らなくても十分楽しめました。