悪しく妖しい従属者

ashiku ayashii juuzokusha

悪しく妖しい従属者
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×215
  • 萌7
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
8
得点
118
評価数
32
平均
3.8 / 5
神率
21.9%
著者
犬飼のの 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
三尾じゅん太 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
発売日
価格
¥600(税抜)  
ISBN
9784062867399

あらすじ

生まれながらに紫の瞳と飴色の髪を持つ光星暁斗は、その美貌を武器にヤクザの愛人として奔放な生活を送っていたが、ある晩、ランと名乗る謎の青年に命を救われる。端整な夜の姿は仮初めで、昼は狼に変貌するランの目的は、主君に暁斗を生贄として捧げることだった。暁斗は驚愕しつつも、ある条件を出して!? 闇の訪問者たちが織り成す、愛と幻想の物語。
過酷な運命に二人は抗えるのか……。

(出版社より)

表題作悪しく妖しい従属者

ラン 魔界十三王の一人狼王 126歳
光星暁斗 ヤクザの愛人でヌードモデル 23歳

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数8

ワンコ好きのビッチは魔王のドナー

魔王であるルシフェル様を守る十三王の一人で狼王ランとビッチな愛人稼業をしてる
人間で魔王のドナーの運命を背負った暁斗との禁断の恋のお話です。

日本人なのに紫の目と白い肌、栗色の髪を持つ暁斗はその外見から両親にも捨てられ
生きる為にその美貌の外見を生かして、身体を売って生きて来て、今はヌードモデルと
ヤクザの愛人として暮らしているビッチちゃんです。
ヤクザの旦那に浮気がばれて殺されかけたところを、外国人みたいな攻め様に救われる。
そして自分のせいでヤクザに投げられ死にかけている、チワワの命も
救ってもらうのですが、それは人ではない存在で、ヤクザも一瞬で灰にしてしまう。
そんな存在に、暁斗を迎えに来たと言われ、平然と受け止める暁斗。
暁斗には、身体に悪魔の紋章みたいな痣でデビルスターが生まれた時からあり、
自分は普通の人間では無いのかも知れないと思っていた事があったので平然としてる。
生きてきた環境があまりにもやさぐれている感じで、美貌が廃れる前に死ぬのが怖くない。
逆にいつ死んでもいいなんて思っていた暁斗は、ランに魔王のドナーだと知らされ、
ちょっとした悪戯気分で、自分をいつも抱きしめて傍にいて、愛してくれるなら、
魔界で魔王のドナーになると告げる。
それを生真面目に受け止める攻め様は、やっぱりワンコみたいで、とても魔族とは
思えない誠実さがあるんです。
でも、人間の事をよく知らないせいで、かなりとぼけた要求を受け様にするのですが、
それは、魔王の器になるには、受け様は身長が10センチ小さいし、短足だと言い、
毎日牛乳を飲ませて、育つまで魔界に行く日を延期すると言ってるおとぼけブリ。
受け様もそれを否定もしないところは、楽しんでる感じなんです。

誰からも本気で愛された事がない身体だけの関係で、その時ばかりの言葉も信じられず、
小さな夢の為に、ヤクザの愛人になるような受け様なのですが、ホントは誰よりも
愛に飢えているように感じました。
受け様の夢なんて犬を一緒に飼ってくれる相手なら誰でも良かったみたいで、
従順で裏切らない相手を求めていたんだろうなと思えるのです。
そんな受け様の前に現れたのが、魔族で狼王の攻め様。
夜は人形だけど、日があるときは狼の姿で、その姿を見ただけで受け様は萌えしてます。
せも、攻め様が受け様を愛すると言うのは、敬愛する主でもある魔王の願いに反する行為。
狼王は、愛がどんなものか知らないから受け様と約束を交わすのですが、
受け様は無論承知しての、無理な要求で、叶えられないと知っていたのですが、
二人と一匹で過ごす日々の中で、今まで生きてきた中でこれほど
幸せを感じた事が無くて・・・
そして攻め様もまた、受け様に対して愛しいと、可愛いと思う気持ちが芽生え、
更に欲情する気持ちも芽生え始める。

そんな二人の前に、いつまでも連れ帰らない事で、他の王がやって来て、
二人の平穏で小さな幸福の日々が終わりを告げようとしている。
たった一人を希う、愛する人を見つけた受け様と、許されないと思いながらも
受け様を愛してしまった攻め様、攻め様は主と受け様との間で苦しむ事になる。
そして攻め様が選んだのは、受け様を魔界の魔王に捧げ、自分もその後に死を選ぶ事。
魂になって結ばれようと・・・・
後半で、魔王であるルシフェル様をなんて素敵なのだろうと思えるラストでした。
悪魔がチワワを抱いてる姿は、微笑ましいような気がします。
とても素敵なファンタジーだったと思える作品でした。

4

狼王といえどもやっぱり犬w

これは個人的好みもあるのかもしれないが、やっぱり犬飼ののさんは上手いなーと思う!
場面描写の臨床感、設定のオリジナリティあるユニークさとか、エロ描写のエロいところとか、そして甘さを添える部分とシリアスのバランス。
どの作品も微妙な差はあれど、自分のツボをついてくる。
今回も人外モノで、今まで書きたいと言われていてちょっと連続してるじゃない?どうなのかな?と少し心配気味に読み始めたのですが、
まずその設定に、ありがちなものでない魔界十三王などという設定を繰り出してきました。
普通魔界というと、ルシフェルを筆頭に侯爵だの有名どころの悪魔や淫魔、吸血鬼や人狼だったり、するのですが・・・なるほど♪
そして、ルシフェルの存在の設定もあって、主人公がドナーなんていう、今までにない着眼点の元から進められる設定。
これがとても効いていますねv
三尾じゅん太さんのイラストが好きなので、これがまたよくて、狼とチワワにモフモフして上機嫌な主人公のイラストなんか、垂涎ものです!
かなり面白く読めました☆☆☆

主人公暁斗は、日本人離れした容姿と髪や瞳の色をもち、そしてへその横に逆五芒星のあざがあることから、両親に見捨てられ、十代の頃から寄る辺を求めて身体を売ったりして暮らしてきた青年。
彼を陥れず傷つけず守ってくれる存在として犬が好きなのだが、現在のパトロンのヤクザがその犬を飼ってくれるという約束を履行してくれなくて浮気をする。
しかしそれが帰ってきたヤクザにバレ、逆上され危険が迫ったとき助けに現れたのが、魔界十三王の狼王・ラン。
彼はルシフェルの新しい身体となるドナーを人間界で見つけるために派遣されてきていたのであり、暁斗の逆五芒星のあざはその印だったのです。
満月の夜に東京と魔界の間に開くという魔道を使って暁斗を魔界へ連れて行かなくてはならない。
小さい頃からの体験であまり生きることに執着もなく、もしかしたら?という思いのあった暁斗はランの言葉を受け入れますが、満月までの間、好きに暮らそうと、ランに「俺を愛して」とお願いして1週間一緒に過ごすことになります。

と、そういう導入の話なのですが、ランのキャラクターが光ってました♪
狼といえど犬科なのでとても従順なのです。そして何だか天然?(イイ男なのにw)
現在のルシフェルとこのくらい身長が低いとか短足だとか、髪の色が違うとか、ズケズケと失礼な事を言ってるのですが、
身長を伸ばすためにミルクを飲めとか(爆笑)
ルシフェルを尊敬・崇拝しているのですが、ランは愛するということを知りません。
そして愛するって何だろう?って真剣に考えるのです。
そして健気な分、ちょっとヘタレがはいってるというか生真面目w
暁斗を可愛いと思う気持ちが「好き」に変わり始めたころ、欲情を覚えるようになるのですが、それを抑えるというのは、彼には燃やすというエネルギーを使うのですが、それで貧血になったりとかw
しかし、その健気さが、クライマックスへ持っていくのです!
ルシフェル様という絶対的な存在、可愛くて守りたい、愛してるという存在になった暁斗という存在。
この二人を天秤にかけなくちゃいけないんです!
性的交わりをしてしまうと、暁斗が怪我されてルシフェルのドナーとしての資格を失うので、好きでも交わることができない。
この葛藤も苦しさが伝わってきます!

一方、主人公の暁斗ですが、かなり辛い少年期を過ごしたと思うのに、思ったほどすれてない!
ビッチなのにも理由がある。
そして、結構ポジティブなんじゃないかな?潔いというかビッチではあるけど憎めない、バカでもない、いい子なんですよ。

他にも、ランによって命を助けられたチワワのチワもとても可愛らしくて、チワワ飼いの作者さんならではの描写でしたし、
他の十三王たちも魅力的でした。
いろいろと現実を重ねてしまうと、うう~ん、、、な部分もあるんですが、そこはファンタジーです。
お話として、かなり楽しめましたヨv

3

これぞ犬

大きくて強くて……狼なんだけどまんま犬でした。
ストーリーは皆様がもう詳しく書かれていますので、本当に感想だけ。

超絶美貌で厭世的な暁斗ですが、竹を割ったような性格で一種清清しさすら感じました。
私は受けにしろ攻めにしろあまりビッチさんは好きではないんで、
「え、えええ、今それしちゃうの!?」
という驚きというかビビったというか、そういう場面はあるんですけど
まぁ彼の今までの思考からすると不思議ではないか…と思い、素直に読めました。

ランは犬。ほんとの意味で犬。犬っぽいじゃなくて犬!
最初は感情のブレも少ないし、彼がどう変化するのか楽しみだったんですけど
なんかかなり早い段階で暁斗を「好き」になっちゃってました。
結構単純だね、キミ。やっぱ犬だね。

あといいキャラだったのはルシフェル様ですねぇ!
名前は頻繁に出てくるのですが、登場シーンは最後の少しだけ。
感情を表に出さないとの事だったんでどんな冷徹野郎なのかと思ってたんですが
いやいや全然冷徹な感じの人ではありませんでした。

もひとつチワ!全方向愛され犬ですねw

ルシフェル様のランの対処にはちょっとウーン…と思うところもあるのですが
(だって見方次第ではすんごい優遇ですもの。それくらいお気に入りだったって事でしょうか?)
でも暁斗も夢を持ち生きる希望や喜びを感じる事が出来ましたし、何よりランがそばにいますしね。
ほっこりするいいラストでした。

3

悪魔だけど

悪魔だけど、狼だったという点が、より面白くしてくれています。
狼だけど、犬のような所作がとても、かわいいんですよね。

個人的には、あまり愛人ものは好きではありません。
また、ビッチものも好きではありません。
ビッチぶったのは好きなのですが、違う人とエチまで
至ってしまうのは、あまり好きではありません。
なので、個人的好みのせいで、少々入り込みづらかったですが、
それでも、「萌萌」評価ができるぐらいに楽しめました。
(狼効果か??どんだけモフモフ好きなんだ私(笑))

2人の背景などが丁寧に書かれおり、読みやすく
入り込みやすかった。今まで、ホワイトハート文庫は
避けてきたのですが、見直しが必要なようです。
これからは、ホワイトハート文庫BLにも
挑戦していきたいと思わせてくれました。

2

狼かぁ…萌える。

はぁーーーーー、もうっ。
犬飼さんはホントにツボをついてくるなぁ。
犬飼作品は独特な『色』があって、もうハマったら抜け出せません。

生粋の日本人の両親から産まれたはずなのに、その容姿は日本人離れした紫の瞳と飴色の髪を持つ暁斗。
その容姿のせいで親に見捨てられた暁斗は売春をし、AVに出演したりと性を売り物に生きてきた。
ヤクザの愛人になっていたところ、浮気がバレて大ピンチ!なところ、助けてくれたのは…魔界の王のひとり、狼王だった。

昼間は狼に変身ですよ!
狼というよりは犬。もろ犬。
主人に忠実なわんこちゃん、主人の生贄として暁斗を魔界へ連れて行くつもりでした。
しかし魔界に行く条件として、魔界に行くまでは『俺のこと、本気で愛して』と暁斗に言われ、そこから暁斗を知ろうと観察していくうちに本当に好きになってしまいます。

絶対の『神』であるルシフェルと暁斗で揺れ動くラン。
『今』を楽しみ明るく笑う暁斗。

切ない。けどオイシイ。←

捨てる神あれば拾う神あり。
ルシフェル様素敵。

完全に人間になるんじゃなくて、力はそのままなのがなおオイシイなぁと思いました。

1

攻めがカワイイ、ギャップがよい

今月は積み本の中でも人外を読むぞと決めて崩していってます。
こちらは、魔族の狼王ランと生贄である暁斗のお話。

ある日暁斗くんの元に魔族の狼王ランが現れて、自分は堕天使ルシフェルの身体が朽ちる前に魂を移し替えるための器なんだと告げられて。。。

この設定って、子供の頃に読んだ
あしべゆうほ先生の悪魔の花嫁に近い。
ミイラ取りがミイラになるというか、その器の事が好きになっちゃう感じ。
今回のお話なんて、暁斗くんに「受け入れる代わりに自分のこと愛して」って言われちゃうんだもんランは。
ランって情緒的には未熟な赤ちゃんだから、素直過ぎて愛するとは?って悩みながら暁斗くんと向き合う事で本当に愛しちゃうんだよ。初めての感情に戸惑ったり、初めてのキスや性行為にぎこちないところも可愛いのです。
見た目は190cm台のクールイケメンなのに、無防備なのが、キャップ萌えで可愛い。

暁斗くんは、純日本人の両親から生まれたのにルシフェルの影響で瞳は紫、飴色の髪、極め付けはおへそのところに星のタトゥーの様な刻印がある事で、両親が不仲で一家離散。生きていくために10代から身体を売って生きてきたって、かなりのハードモード。
ゲイビネコ男優してた過去があって薬物打たれて裏作品撮られたりしてたなんてサラッと描かれてるけど、キツイよ。
現在は、たまにヌードモデルしながらヤクザの愛人生活。
自分の魅力を最大限活かしてなかなかたくましい、暁斗くん。

暁斗くんの魂の消失を免れる事は出来るのか?どうなるのかはぜひ読んで確認ください。
とある人物の決断に感謝しましたよ。

こちらの作品、攻めのランは狼王で昼は2m近い狼姿なんです。それと、チワワのチワちゃんが出てきます。大型犬を飼いたいと思っていた暁斗くんの願望がランで満たされてるのも何もかもパーフェクトじゃないの。
ペットのチワちゃんは、Twitterでいつも見てるのの先生んちのコモちゃんとチーちゃんを思い浮かべてしまいます。

それにしても、見たいところが挿絵になってなくてモヤモヤ。お腹のデビルスターみたかったな。

0

もふもふなんだけど、もうひと押し欲しいっ!

設定も面白く、萌も突いてて、どう収めるのかと、どきどきしつつ読んだのですが、どうもこう……ガツンと強くクルものが足りないというか……

や、面白かったんですよ!
読んでいてどきどきしたし、凄く切ない感じも楽しめましたし、もふもふもいいv

でも、なんだろうなぁ……とても淡々とした感じというか……
暁斗の生きることに諦めている感じがそう思わせるのか、全体的に冷めたイメージが。
その分、ラスト近くの展開が生きているのかな。
でも、なんだか最後一歩手前でネタバレした感じで、さらっと終わってしまった感が……

せっかく十三人も王がいるのだから、もう少し魔界の話を見たかった…けど、きっとそこを書いていたら、犬飼さんのことだから一冊では収まらなかったよね!<褒め言葉!

ランは、王といってもルシフェルの従者なので、王らしくないところも、スパダリ好きの私には物足りなかったのかも。

……というところで、今回はもふもふだけど、「萌×1」で。

0

相性の問題

ファンタジー設定や、お話の主軸の部分は面白かったです。自分がモフモフ萌えする派だったらもっと萌えたと思います。大きくて強くて意思疎通ができる狼…いいですね~。

また、主人公の暁斗が自分の美貌や立場を上手く利用して逞しく生きているのも好感が持てました。読者の誰よりモフモフ萌えしてるのも可愛かった笑 ランに惹かれた後でも色んな人と関係を持っちゃうのにはビックリしましたが、あそこで急に貞淑ぶられるよりは良いかな~と。

ただ…全体的に持って回ったような書き方が気になりました。もっとシンプルに表現できることを似たような言葉で何度も説明されるというのでしょうか。ファンタジー故に聞き慣れない言葉や設定が多いのはいいとして、それを読者が忘れないように何度も書いてます…と言わんばかりに繰り返されて少々げんなり。

うーーむ。4作品ほど読んで薄々そんな気がしていましたが、本作で犬飼ののさんの作品と相性があまり良くないことを確信しました。ま、こればっかりはしょーがないデスネ。

2

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