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面白かったー。
三部作の完結編です。
一作目は受け視点、二作目は攻め視点。で、この三作目はまた受け視点からの物語になりました。
あとがきで秋月さんが「本当は30過ぎのおじさん達の青春カムバック作戦として練っていた」「コバルト文庫で書かせていただくにあたり平均年齢を下げ…」と書かれてました。
これ読んで、できたらソッチを読みたかったなァと思いました。
一巻のときから思ってたんですが、テーマとしては、30歳のオジサンたちのほうが合うストーリーなんですよね。
当時は30代の主人公の作品にはなかなか需要がなかったかと思いますが、オヤジ好きが増えてる今なら書けたんじゃ…?と、ちょっと残念です。
実行力があり、物事を俯瞰する力に長けている知的な受け。
そんな受けが、受けよりもずっと「物事を分かってない周囲」によってかき乱される様子が描かれてました。
賢いのにアホな攻めの暴走も相変わらずで、笑いをこらえつつもキュンキュンしました。
で、このラストはたぶん、9割のBL読者には「生理的に」納得のいかない結末だと思いますw乙女のロマンの範疇では、許せない結末じゃないかなと。
私は好きでしたねー。
いいんじゃないかなと思った。これがオトナのオトシドコロってやつなんじゃないかなァと。
まだまだ先にいろんな事件が待ってそうな予感を漂わせての幕引きです。
けど不思議な感じがする。
人気作家で、長くBL界を引っ張ってきた秋月こおさんが描かれる小説には、BLとしては王道をはずれた規格外のものが多いことが不思議。
けどこれこそが個性であり、秋月さんの魅力であり、実力だと思います。