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ore no ai wo namennayo
野々宮(受)の視点でストーリーが進んでいきます。
レストランの支配人として働く野々宮の前に、19歳になった覇王(攻)が姿を現します。
野々宮と覇王の出会いは、13歳と5歳。野々宮は両親が事故で亡くなったことから、父親の友人である覇王の父親に引き取られ、野々宮の大学進学まで共に過ごします。その当時や、以降の疎遠になっていく様を回想しながら、現在の覇王との日々を過ごしていくうちに覇王への思いを自覚して…という話でした。
場面を切り取るように、過去の回想シーンが入っていく展開が、億劫に感じてしまう方がいるかも、とちょっと思いました。現在での状況である程度は推測できてしまう事柄もあるので、データが重複してしまうので。榊先生にしてはテンポが緩い?と感じてしまいました。
あと気になったのは覇王が19歳だということ。19歳に店がワインを提供しちゃダメでしょ、店内での喫煙も見て見ぬふりダメでしょ?!って細かい点ですが非常に気になりました。19歳であることに必要性を感じなかったので、20歳を機に店へ来るようになったという方が良かったのではと思いました。
それと、タイトルで想像するより、覇王が大人しい感じがしました。祐太の問題解決にはスッキリしましたし、思わず吹き出した常連客の反応も面白かったです。ただ、従業員達のキャラが立っていた分、覇王のキャラが薄まってしまったかなぁという印象でした。もっと愛をゴリ押しすると思ったのだけど、意外と控えめで、可愛い年下攻めの範疇に収まってしまいました。
強引年下攻めもの。
主人公は、フレンチレストラン支配人の野々宮。
野々宮には子供の頃の可哀想なエピソードがある。
父親は元々シェフ。
野々宮が13才の時、両親が自動車事故で亡くなる。単独事故ではなく、衝突した相手にも死者が出て、保険金等、相手への賠償で無くなり。
そこを助けてくれたのが、父親の親友で総合食品産業のトップ企業・シルベグループトップの標(しるべ)弦一郎だった。
弦一郎は野々宮を引き取り、野々宮は弦一郎の次男・覇王の遊び相手としての存在価値を見出す…
…という前振りがあっての現在となるわけだけど。
野々宮はシルベグループ内のフレンチレストラン支配人。
一方、覇王は御曹司で傍若無人、どうしようも無い甘やかされボンボンとして登場する。
覇王は子供の頃から野々宮が大好きで、今は恋愛的に好き。だが傲慢に暴走している。
野々宮はそんな覇王を全く制御できない。
結局覇王のトンデモな俺様行動ばかり目立ってしまっている。
野々宮が子供の頃可愛がっていた覇王の面影を追う…というのはまあ理解できるけど、今の覇王にいいところが全く見えず、読者的にはあまり感情移入できない。
レストランに悪い批評を書く評論家へのザマアはあるけれど、覇王へのザマアが無い…ここは覇王も野々宮にひざまずくような何かがあっても良かったのでは?
個人的には申し訳ないけれど非常に読み辛いと感じるストーリー構成でしたね。
受け様の回想録と現在の攻め様と受け様とのやり取りが読みづらい。
8才年上の受け様の家族に対する僻み根性も好きになれない。
別に僻みが在っても全然いいのだけど、あまりに感情の起伏が無くてつまらない人。
受け様に対しては残念ながら魅力を感じる事が出来なかったです。
そして攻め様なのですが・・・こちらにも残念ながら・・・
あらすじに唯我独尊、傍若無人と攻め様の事を評しているのですが、それにも違和感。
単なる我儘で癇癪持ちの悪ガキにしか見えないし、セレブのボンボンなのに言葉使いが
攻め様のバックグラウンドと噛み合っていない違和感があります。
両親を事故で亡くし、父親の友人に引き取られ、善意で引き取ってもらったと思いながらも
素直に甘える事も出来ず、表面的には良い子でいながらも、性格的に卑屈気味で
そんな受け様が唯一心を和ませる相手が8才下の攻め様で、攻め様に執着してしまうのが
怖い思いから家を出て、攻め様はじっと受け様が大好きで慕っていたので受け様に
捨てられたと思っている。
数年たって攻め様が大学生になって一人暮らしを始めると受け様の店に毎日通う。
そこで素直でない愛情表現をしてる攻め様と切り捨てられない受け様。
そして受け様も思いを自覚して二人はハッピーエンド、ってストーリー。
でもね、淡々とした受け様視点で描かれているから面白くない。
攻め様の愛情を表現してる場面でも、子供の我儘みたいで愛が感じられない。
二人が抱き合う段階になるまで受け様が一人で自身を細かく分析解析して結果好きだと
認めて、抱き合う結果になりますが、タイトルの過激な文言の愛が感じられないです。
ちょっぴり残念なストーリーでした。