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mimi to shippo wa futari no naisho
表題作と後日談的SSが収録されています。
私はケモノ系はあまり得意じゃないのですが、耳と尻尾くらいだったのと、超人的な能力がそう活用されなかったせいか、楽しめました。
七菜(受け)は、古くから繋がりがある慶吾(攻め)の嫁になるべく山から降ります。事情を話してあるからと言われていたので、優しく受け入れてくれるかと思えば、慶吾は自分に人狼の血が流れていることも、男である七菜を娶る事も拒絶されてしまい…。
七菜のねばりもあり、七菜の良さを知るごとに惹かれ、慶吾は自分が人狼であることを受け入れ、七菜を妻にします。「祝福の夜」は慶吾の家に結婚の報告に来たときの甘い話です。
全体的には楽しめたのですが、ところどころで、ん?と思いました。
七菜は怪我をした姉・七花の代わりに、慶吾に嫁ぐ事になったのですが、慶吾は先祖がえりして力が強いのですから、女である七花と夫婦になれば子供ができる可能性があったんじゃないかなと思いました。男同士なら最初から可能性すらなくしてしまいます。急ぐ理由がないのなら、七花の怪我が治ってからでも良かったのでは。七花は他に好きな人がいたとか、他に年頃の女人狼はいなかったとか。七菜が選ばれた理由がもう少し欲しかったです。
また、慶吾が七菜に触れた後で、急に「帰ってくれ」と言う場面です。
それまで両方の目線でストーリーが進んでいき、互いの心情が分かりやすかったのに、この辺りだけよく理解できませんでした。突然の変化に、五弥が何かして、七菜の悪い話を吹き込んだのか、七菜を守るために突き放したのかと思ったのですが、違っていて、何故だか理解できませんでした。
その後、怪我した七菜を抱いて慶吾が飛んでいく場面も、慶吾が自分の能力を受け入れすぎていて違和感がありました。
私にはそんな風に落ち着かない場面があったのですが、細かい部分が気にならない方はもっと楽しめると思います。なんだかんだと面倒見の良い慶吾や、七菜の可愛らしさが良かったです。イラストも素敵でした。
舞台も都会の街中で、現代とそうかけ離れた設定でないので、けものモフモフが苦手な方にも大丈夫なんじゃないかと思います。
以前から、
モフモフは自ずと、評価が上がってしまうんですよね。
という個人的な感覚があるんですが、そこまで、はまれませんでした。
おそらく、一人称が受→攻→受・・・と移り変わるんですが、
それが、感情移入を果たさなかった理由かもしれません。
受は、健気に攻のために尽すが、なかなか攻に振り向いてもらえない。
攻は、自分の名家の息子として育てられた重みを感じつつ、
人狼を嫁にもらうことは承知したたものの、
その人狼が男だったことに戸惑う。
といった想いや葛藤がそれぞれあるんですが、
ページ数が多く無いなかで、一人称が変わることで、
想い、葛藤が発散してしまったように思います。
このページ数では書きつくせなかったのではないか?と
とても、勿体ないな~と感じずにはいられませんでした。
ただ、受攻ともに尻尾耳のはえた状態でのエチは、
モフモフしてて、テンションが上がってしまいましたが(笑)
始めは人間と人狼のラブかと思ったら、攻め様も人狼の血を引く家の出身で、
本人には自覚がないが先祖返りで能力が高い設定。
でもね、人狼と言っても二人とも人間の血が混じっているからハーフみたいで、
変身的なものは、耳としっぽを出し入れ出来るくらいなんです。
だからまるっきり狼に変化なんて期待しちゃうと、半端くさいって感じるのです。
攻め様の家は、代々人狼と深い繋がりのある旧家で、攻め様は突然祖母に人狼の嫁を
貰えと言われるが、そこへやって来たのは人狼の「男」の嫁の受け様。
本来来るはずだった嫁は受け様の姉だが、怪我をしてこれなくなった代わりの受け様。
受け様の家系も人狼としては能力の高い家系で、攻め様の家との繋がりが深い。
そして、人狼の世界では、男女の区別なく結婚する事が出来るのが当たり前設定。
攻め様は人狼を認めていなくて、そして自分が人狼の血を引いている事も頑なに認めない
そんな攻め様に一途に嫁入りをする為に受け様は頑張るいじらしさ。
次第に攻め様も受け様を可愛いと思い始めるが嫁と言う事は考えたくない。
そして、嫌だと思っていたのに、いつの間にか受け様に惹かれ、そんな自分の気持ちが
信じられなくて、受け様を拒絶し家から追い出す。
この攻め様はなかなか素直じゃないタイプで、オレ様系なのですが、受け様の小動物
みたいな雰囲気や、自分を一途に思ってくれることにいつしか心を動かされる。
そして、もう一人の花嫁候補が現れ、受け様を傷つけた事で攻め様の人狼としての
能力が開花して、受け様への思いも認める事になるお話です。
二人の存在的にはかなり中途半端な設定だったと感じますね。
なんと言うか萌え度も、盛り上がりも今一つ欠ける感じでしょうかね。
自分の血に流れるものを認めず妙なコンプレックスがある攻め様に自分たちの存在を
好きになってもらいたい受け様の健気さを描いたような作品です。
ケモ耳♪尻尾♪イラストが、みずかねりょう先生!
と、即買い要素満載で、とても期待して読んだのですが・・・
個人の見解ですが、Hシーンがサラ~ッとし過ぎるような・・・。
人狼だからケモ耳・尻尾ってだけで、萌え萌え要素に不足感があり、ちょっと物足りない感じがしてしまいました。
受けちゃんのライバルにも、もう少しストーリーをつけて「何故に邪魔をしてまで結婚したいのか」を書いてもらえたら良かったのかも。
あれでは只のお馬鹿ないじめっこです。
と、全体的にはあまり良い評価ではありませんが、イラストで底上げって感じですかね?
古くから仁人狼と繋がりが深い旧家、副島家の攻様の嫁になる為に
山を降りてきた人狼族の受様のお話。
しかも攻様にも人狼の血が濃くでているのですが普通の人間としてくらしてきた
ので自分に耳や尻尾がはえても中々状況や受様を受け入れられません。
しかもオスかよ・・・ですから。
え~そうなんです!このお話はもふもふ同士のイチャイチャが読めるんですよ!
しかも、みずかね先生のもふもふイチャイチャイラストがっ(嬉涙)
も~イラスト買いでOKな1冊です。
内容的にはそこまで事件が起こるわけではなく、攻様の心の折り合い
の問題的なお話なんですが、キャラの厚みが薄い感じがしました。
本編の他に『祝福の夜』というお話があるのですが、一区切りした後のお話って
大好きなのでこれはとっても良かったです。
この作品は続編の方が面白くなりそうな感じがします。
まとまった後、花嫁修業をしながら一緒に暮らすお話とかでツンだった攻様が
どれだけデレになっちゃうのとか。嫉妬まるだしでやきもきしたりとか~
蜜月のイチャもたまりませんね。と妄想を遺憾なく発揮できる作品です。