真夜中の太陽 ~弁護士調教~

真夜中の太陽 ~弁護士調教~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×25
  • 萌3
  • 中立1
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
5
得点
30
評価数
11
平均
3 / 5
神率
0%
著者
鬼塚ツヤコ 

作家さんの新作発表
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イラスト
佐々木久美子 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイSLASHノベルズ
発売日
価格
¥1,350(税抜)  
ISBN
9784799711743

あらすじ

「俺が下衆なら、お前は淫乱だろう」
「ああっ、さわ…るな……っ」
弁護士・忍の依頼人は、社長であり、昔弄んだ荻原だった。
未だ強い執着を抱く彼に脅される忍。
乳首が淫らに腫れる程弄られ、蜜が滴るまで奥を蕩かされ、嫌なのに強烈な快楽に喘いでしまう。
そんな時、忍は好きだった男に偶然再会し、嫉妬に狂う荻原は、激しすぎる悦楽でさらに忍を支配しようとし…!?
独占欲・執愛・陵辱・濃厚エロスの名手・鬼塚ツヤコ超待望の新作、オール書き下ろし登場!!

(出版社より)

表題作真夜中の太陽 ~弁護士調教~

荻原一馬 不動産会社社長
有坂忍 28歳 若手弁護士

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数5

無骨な男の純情を踏みにじった末路?

まずびっくりするのがこの本の厚さ、3cmはあろうかと思われる極厚書籍です。
通常のノベルズ2冊分に相当するのではないかと思われる読み応えがありそうな本。
そして、タイトルの真夜中は受け様の心で太陽が攻め様かなと読み終わっての感想。
でも、サブタイトルの弁護士調教は、BL的にイメージするような調教ものとは
一線を画してる気がします、玩具や道具なんてSMチックなものは無く、しいて言えば
精神的面での調教、でもそれすらもしっくりこないかも知れない。
懐かない気位の高いお猫様を強面のワンコが一生懸命自分に慣れてくれるように
健気に辛抱強く接してる、そんなイメージでしょうか。
エロが多めと帯や作者あとがきでも出ていますが、そのエロもホントに最後の方で
互いに気持ちが通じあってから最後までする、硬派な雰囲気もあり、それまでは
攻め様が一方的に受け様を触りまくって自分の手に慣れさせて、受け様だけを
気持ち良くして己は忍耐で我慢しまくってるような濃厚エロなんです。

内容的には、類まれな美貌の持ち主である受け様が、全ての面で恵まれていて
欲しいものは何でも手に入る、全ては自分の思い通りになるなんておごり高ぶってる、
弁護士の司法修習も終わり、その前に通っていたクラブに本格的に弁護士として
仕事をする前の息抜きで再び通うようになり、自分の魅力を分かったうえで
自分に気のある相手をその気もないのに煽って過ごす。
小悪魔的な雰囲気で、そこでそのクラブには似合わない、一人浮いているような
攻め様に出会い、攻め様の堅物で強面オーラと自分に対するしつこい態度に嫌悪する。
受け様は自分の思い通りにならない事に苛立ち、でも攻め様が自分に恋してる事は
分かるのに、相手を振り回して弄ぶような身勝手な振る舞いを繰り返す。
そんな日々の中で、同じように受け様に秋波を送っていた男から襲われ乱暴されそうになり
危ういところを助けられるが、その助けた相手をクラブでギラギラしていない紳士な
別の人物と勘違いをして、優しく面倒を見られ、労わるような手のぬくもりが
忘れられなくてその間違えてる相手に告白し、玉砕してしまう。
挫折も人に拒絶される事も知らなかった受け様が始めて思い知らされた屈辱と切なさ。
求めていた相手に拒絶された事で、受け様は我が身を振り返ると共に他人に触れられる
事も、恋愛をする事も出来なくなってしまう。
そしてその日からクラブ通いも辞め、父親が経営する弁護士事務所で働き、4年が過ぎる。

そして忘れたと思っていた相手と弁護士とクライアントとして4年ぶりの再会。
そこから再び二人の新しい関係が始まっていくのですが、大人になったと思った受け様の
天邪鬼で、意地っ張り具合は本人が自覚しているのにどうにも出来ないジレンマで
自己嫌悪するほどなのですが、攻め様相手だと素直になりきれない。
攻め様は4年ブリに再開した受け様を今度は手放さないって鬼気迫る感じがあります。
執着具合がかなりいい感じなのですが、本質がかなり優しいのでしょう、受け様の事が
心配でたまらない、でも受け様は過去に自分がした仕打ちの仕返しをされてると
思い込んでる事から二人の思いはすれ違って最悪の方向に向かっていく。
攻め様は過去も現在も受け様の事をベタボレで、でも顔も強面だし、寡黙も手伝って
受け様に気持ちが伝わらなくて読んでてお気の毒でした。
本当に忍耐強い攻め様だと感心しちゃいます。
結果的には、受け様が自分でも気が付かないうちに育っていた攻め様への恋を自覚して
でも擦れ違いから攻め様に嫌われてると思っていたら、やっぱり両想いなんてお話ですが、
それまでの過程が心理的にも細かく描写されているし、とても良かったです。
作者が攻め様視点での書下ろしを付けたかったと書いておられましたが個人的に
私も読んで見たいと思いました、作中に受け様の勘違いから失恋相手になったキャラが
いるのですが、その男も上流セレブで、癖がありそうな人物なのですが、
是非そのキャラでスピンオフでも書いて頂いて、本編の攻め様視点を再び読ませて
欲しいかもなどと思いましたね。
きっと一目ぼれで、片思いに苦しんで、傍に置いても心配でなんていう切ない男心が
読めるのではないかと一人妄想してしまいます。

12

すごい

おそらく自分の初小説でしたがもうすごいのオンパレードでしたね。まず厚さが気軽に手に取れるものじゃないそれからあらすじを読むとあんまり痛いのは好きじゃないのと思いながらも読み進めるといかに気高き受け様を攻略するのかというお話でしたね。一目惚れからどんなに足蹴にされようと一途に想っている攻めさんはすごかったですね。我慢ができずにちょっとアレコレしたりはするんですけど好きという気持ちが言葉数が少ないからにも伝わってきて、なんだかせつなくなって応援している自分がいました。始めのころは攻めも受けも高慢で鼻持ちならないというような印象でしたが攻めは真面目すぎるだけだったり受けの方は恋心を自覚してからの乙女さがよかった。攻めの気持ちが強いと大抵受けの方はツンツンするキャラが多いですけれどこちらはきちんと気持ちを伝えていたので好ましかったです。


よはり長さがすごいのですが中だるみすることなく読み進められました。繊細な心理描写で心に響いてきます。ぜひともお手に取ってみてください。

2

スピンオフに期待

受け攻めの関係性に萌える鬼塚先生の作風がすごく好きなんですが、この作品はあんまりグッとこなくて残念でした。本の厚みといい、タイトルにある「調教」といい、ものすごく楽しみにして積んでいたんですけど…。

2012年刊行といえども結構時代を感じます。たった8年と感じるか、8年も前?と感じるかで年齢がでますね…笑

ページ数の割に内容は半分の分量でも収まりそうでした。受けと攻めのすれ違いをエロで埋めていくお話ですが、エロも「調教」ではなく、攻めが受けの心を開かせんがために「馴らす」プロセスなので、いわゆるSMタイプではありません。乳首開発にわりとページ割いてます。


司法修習生を終えたばかりの忍は、自分のルックスを鼻にかけ、言い寄る相手を誑かしては優越感に浸っていた。行きつけのクラブで見かけた新顔のハギワラだかハギノだかいう男に声を掛け、気を持たせて悦に入っていた忍。ある日常連の男にトイレで襲われたところを、顔なじみの安藤に助けられる。

忍は安藤に恋をしてしまい、彼を落とそうと試みるがすげなく断られて深く傷つく。安藤への失恋がトラウマとなり、父親が経営する弁護士事務所で働き始めてから4年が経っても、忍は誰とも付き合うことができないでいた。

父親が急に倒れ、業務を引き継がなければならなくなった忍。山積する案件に忙殺されつつ事務所の経営存続に腐心していたところ、父親の友人から新しい顧客を紹介されることになる。その相手先がかつて忍が弄び、名前すら朧気で勝手にハギノと呼んでいた荻原だった…。


萩と荻って似てるよね…。

勘違いから生まれた忍の、荻原に対する後悔と嫌悪。過去、忍に鼻であしらわれた荻原の復讐心からの執着。めちゃくちゃ萌えるシチュエーションだし、頻度高めなエロシーンが見せ場です。しかしながら配分が噛み合ってなかったせいか、二人の心理的な部分と体の関係の繋がりが途切れ途切れになってしまって、いまいち盛り上がりに欠けてしまいました。

過去のふるまいを反省して仕事に邁進する忍ですが、荻原に対しては憎まれ口を叩き、あまのじゃくな態度を続けます。荻原も終始張り詰めていて厳しい態度だし、本当の気持ちを言葉にしないから、忍への思いが全く伝わらない。終盤まで受けが抵抗し続けてケンカ腰でエロいことするシーンが続くので、だんだん疲れてきちゃって…。

受けのことが好きすぎて手を出せない臆病さと、怖がらせたくないけど感じさせて気持ちよくさせたい欲望が同居している攻めのエロさは滾ります。最後、誤解が解けたエロこそがご褒美なのに、力尽きて寝落ちしてしまいましたよ…。最後の部分をちゃんと読みなおしましたが、駆け足すぎて置いてけぼりでした。

一人不穏な人物(黒江)を除いては、脇キャラもそこまで悪い人間がいないのでストレスフリーです。安藤が荻原を嫉妬を煽るよき当て馬係ですが、軽率すぎない、なかなか魅力のあるセレブでした。

メインカプの間にはラブしかないところがすごく好きだし、登場人物もみんな良識的だし、エロも好みな作家様なんだけど、先生の正直な気持ちを吐露したあとがきを読んで、ファンとしてはちょっと微妙な気持ちになりました。作者にとっては全てを出し切った渾身の作であっても、読者にとってはどうだっただろうかと。

少なくとも本作は、ちょっとしたさじ加減でもっと萌えられたんじゃないかと思うと、ものすごくもったいないような気がしました。

0

長い・重い

う~~~~~~~~~ん。
長くて 話がまとまってなかったな。
作者もどこで切ろうかわからなくなったのではないか。
面白くなかったです。
話があっちこっち飛んでたから。
部厚いし重いし値段も高いしすごく期待していたのに・・・。
鬼塚ツヤコ先生だったので SEX場面だけでも萌えれるかと思ったんですけど
パワーダウンでした。
普通だったんです。もっとぐちゃぐちゃしたのがよかったです。
私は しゅみじゃないです。
でも 弁護士萌えの人にはいいかも。

3

執着の意味を教えて!

とばしとばしやっと読み終えましたー。

なぜなら萩原の執着の理由が一行しか書いてありません。
どうして忍くんにそんなに執着するようになったかが書かれてないんですよ。
だって忍くんを「さびしい」といつ判断したのさ。読者にはその理由が4年後にだんだんとわかってくるけど、四年前に執着し始めた萩原さの理由が書かれてないよね?それならアンタその他大勢の奴らと同じで顔だけで忍くん好きだけだとしか思えないよ。あんなにページあるならそこらへんも教えてくれよーという感じ。

こうやってお話に入れなかったせいで、毎回何かあるたびに萩原が目をひんむいて忍くんに嫉妬して同じようにお仕置きしてもねぇー。これが繰り返されるばかりなので飽きてしまって。
相手の忍くんも今や貴重な社会派弁護士さんですよ。萩原さん、社会人なら自重してくださいとしか思えなくてお話に入っていけませんでした。ココでいくらエロ書かれても。大柄な萩原にああ毎回チ◯ビいじられてるなら忍くん、オ◯ナインでも塗っといた方が良くないか?との心配も出てきちゃって。

あと、本作のストーリーなら萩原もナカナカのイケメンでないといけませんよね?
でもイラストを見てからあの顔でしか思い描けず笑っちゃって仕方ありませんでした。
それにタイトルの「真夜中の太陽」ですが、書いてあったなーくらいの印象しかありません。
こんな大袈裟なタイトルつける事ないのにねー。

あと私は「被虐の蛇」からきたのですが、本作の2人が出てくるエピソードがあるのですが「被虐の蛇」では重要なトリガー、そして時系列的には本作に絶対に出てこなきゃおかしいエピソードなんですよ。本作の2人にとっちゃピアス男やヤサ眼鏡達と同じくらい重要なエピソードですよ!どうして書き下ろしで出してこなかったんだろー?こんなにページあるのに?2017年に電子化されてるけど、そういう時に追加で書き下ろししないのかな?

ただ私的には本作にチラチラと出てくる黒江先生が「被虐の蛇」の主人公の黒江先生だなんて!と感激。古いですが、デュフフメシウマです。本作がお気に召した方は「被虐の蛇」はもっと面白く感じるのではないでしょうか?

1

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