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何度読み返しているか分からない作品です。
この話は中世ヨーロッパの歴史が好きでなくとも楽しめます。
やんちゃな王子さまと
騎士から流人へと身を落として公爵様の羊飼いとなった堪え忍ぶ美丈夫との
冒険的恋愛話です。
1巻は前置き的な話でゆる~いですが、最後の最後では驚きのシーンがあります。
2巻からは、フリードリヒの母を捜してエルドランの森を目指すという冒険面においても恋愛面においても話が急展開していきます。
なので読み始めると止まりません。
2巻以降は
何をしでかすかわからない麗しのフリードリヒ
口数は少ないけれど頼もしくて勇猛果敢・謹厳実直なエラム卿
気の利いた喋りができる愉快な好色家の色男エドアルド
この3人の関係性や遣り取りが楽しめます。
さすがの秋月さんという感じの作品で
淀みなく続く文章と飽きさせない内容展開に満足できるし
3冊できれいに完結しているところも気に入っています。
円屋さんのイラストも、この時代の雰囲気とマッチしていて美しいです。
それから、一押しキャラは羊飼いヨールことエラム卿です。
血統も容姿も性格も何もかもが素敵です。
ちなみに・・・・秋月さんは『富士見シリーズ』桐ノ院圭や『王朝ロマンセ』業平さまが好きだとおっしゃっていましたが、このエラム卿も好みのタイプだそうです。
私は秋月さんと好みがかぶるから、より作品を楽しめているのかも知れませんが、その部分を抜きにしても楽しめる作品だと思います。
是非一度読んでみて下さい。
この作品はキャラ文庫でなくとも、同じ徳間書店のデュアル文庫で出しても
違和感の感じられないライトノベル系の匂いを漂わせてる中世ヨーロッパが舞台の
ストーリーで、主人公の第三王子であるフリードリヒが、修道院に入れられ10年後に
城へ戻り、行方知れずになっている母親を探し出そうとする冒険要素も含んだBLです。
7歳で修道院に入れられ、城へ戻る日に出会った、流人で、羊飼いのヨールと出会い
そのヨールがフリードリヒに仕えていた騎士だと知り興味を覚える。
しかし、ヨールは母親を守れなかった事から罪人扱いの羊かいになっていて
フリードリヒは会う事を禁じられ、母親の失踪した原因を自力で調べ始める。
次第に明らかになっていく事実、しかし、周りは口を閉ざし、フリードリヒを助けて
くれる人物は誰もいないのです。
唯一母親の事件を知っていると思われるヨールも、頑なに心を閉ざしている。
そして手酷い扱いを受けているヨールにフリードリヒは心を痛め、母親奪還とヨールの
言われない罪を晴らそうとするのです。
しかし、父王も、フリードリヒの母を慕っていた騎士の隊長も協力はしてくれず、
挙句、母親を慕っていた隊長には、邪な思いを抱かれてしまう。
でも、意外にフリードリヒはしたたかで賢いのですよ。
相手を丸め込んだかと思えば、父王の片腕の文官をさり気に脅したりと・・・・
一歩ずつ、母親の失踪の手掛かりを掴み、真実を知る父王にカマをかけて、怒りを買い
塔に閉じ込められるが、諦めない、かなり頑固で前向きなタイプなのです。
でも、何でもハキハキして元気そうなフリードリヒにも、修道院時代には人に言えない
辛い過去があったりして、その事が原因で、とんでもない事件を引き起こす事になる。
信頼していた傭兵隊長の裏切りがフリードリヒを傷つけ、それが思わぬ事態の進展と
なって行くストーリーです。
自分の国と敵対する国、15年前に失踪した母の真実、次回の展開が楽しみな1冊です。
秋月さんファンとしては、シリーズ化しそうな
この作品があると知り、楽しみにしていました。
きっとこういった世界観のライトノベルが好きな方にはとても、
面白い1冊だったと思うんですが、
私は、ちょっと苦手というか。
そういう内容を読む心構えができてなかったというか。
BLなんだけど、BLって言えるのかな~?と、少し、謎が残ったのですが、
こういうのって、秋月さんとか所謂大御所作家さんだからこそ
出せる1冊なのかな~という印象がありました。
きっとこれから、BL的展開があるんだろうし!
公爵家の三男であるフリードリヒは、10年いれられていた
修道院から公爵家に戻る最中、羊飼いのヨールと出会います
このヨールは、元々公爵家の騎士だったのですが、
フリードリヒの母が失踪してしまった際に、
騎士として護れんかったことを罪とされ、
さげずまれあがら、羊飼いとして生きています。
まさに、魂が死んでしまったように生きています。
ここから、フリードリヒは、母親の失踪についての謎。
そして、ヨールの罪についての謎に迫ることになります。
この1冊で、やっとスタートラインに着いた感じで、
秋月さんの面白さを考えても、
これからの展開が楽しくなるに違いありません。