夜を越えていく

夜を越えていく
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌1
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
2
得点
8
評価数
4
平均
2.5 / 5
神率
0%
著者
高塔望生 

作家さんの新作発表
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イラスト
乃一ミクロ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
価格
¥855(税抜)  
ISBN
9784344825680

あらすじ

憧れの捜査一課に配属になった倉科だが、コンビを組まされたのは厄介者扱いされている反町で…。

(出版社より)

表題作夜を越えていく

反町皓二・警視庁捜査一課の中で異分子の警部
倉科理玖・警視庁捜査一課に配属された刑事

その他の収録作品

  • 明日吹く風の中へ
  • あとがき

レビュー投稿数2

配分が難しいですね

警察モノでラブを描くのって、特に事件捜査を中心にして描くと難しい!と思ってしまった1作になってしまったような気がします。
追う事件を軸にそこから恋愛感情になっていくさまを描きたいというのはわかるのですが、事件解決の捜査と推移や内部の軋轢など、そういったものが主軸になっているので、恋愛が唐突にしか思えないのです。
主人公のどちらかがゲイであるとか、そういう何かがあればまた納得するものもあるかもしれないのですが、何だか恋愛描写があるのに違和感が・・・

亡き父親が警視庁捜査一課の刑事であり、その部署勤めが希望でもあった所轄勤務の主人公:倉科が働きを認められて、念願の捜査一課に移動になったのだが、コンビを組まされたのは、以前の事件で降格人事で所属班預かりになっている警部の反町。
ぶっきらぼうで、色々な噂を聞いた倉科は、捜査を一緒にいた一日目だけでもう彼とは仕事が一緒にできないと上司に申し出るのですが、反町の妻を殺された過去を知り、彼の色々を知らされて、もう一度彼と組むことに考え直す。

・・・という感じで始まる物語。
この倉科が、やる気に燃えるタイプで、ウジウジはしない人というのがポイントなのかもしれませんね。
たった半日で反町にねをあげたにもかかわらず、彼の元へ直行して謝りに行ってる。
竹を割ったようなとまではいかないが、まっすぐな人だなというのはわかります。
また、反町にしても、他の人物描写にしても、人間くさく、等身大で、決してすごく優秀とか冴えてるとか、そんなじゃなくて、人間らしい凡ミスも犯してみたり、と突飛でない感じで、その部分については大いに評価できると思うのです。
ただ、いかんせん恋愛が・・・
奥さんの話を聞く、指輪にこだわる、班長と仲良くしているのにちょっと嫉妬する。
それでいきなり、酔っ払った勢いなのか押し倒し気味に襲い受けというか誘い受けしておりました。
でもって、反町も何か「いいのか。。」とかって・・・???
もうちょっと独占欲みたいな部分を掘り下げるくだりが欲しかったです。でないと唐突すぎて
最後のほうに「愛してる」という言葉が出てきた時は違和感感じまくってしまいました。

事件の解決の話については実に丁寧に場面が目に浮かぶような描写がされていたり、わかりやすくてよかったんですが、両方を両立というのはなかなかに難しいですね。

2

あなたの側にずっといる

刑事モノで、シリアス系のストーリーの本編&書下ろしの二編収録作品です。
刑事同士で、先輩後輩になる二人の出会いは、受け様が念願の警視庁捜査一課に
配属され、その指導先輩&相棒として攻め様と出会う。
攻め様は、同じ警視庁捜査一課にいるが、異分子扱いされているのです。
一課の前にSITの係長をしていた攻め様は、部下の勇み足を制御できなかった事から
凶悪事件の犯人逮捕の際に、人質を1名死なせてしまっていて、その部下も大怪我を
その責任を取り形でSITを去り、他所へ左遷されるところを1課の課長から引き抜かれ
捜査の前線に残る事が出来た過去を持っていた。

受け様は亡き父の後を受継ぐように刑事になったことも有り、1課での捜査にかなり
気負っていたのですが、攻め様と組むことになった時の攻め様の嫌がる雰囲気に戸惑う。
攻め様への初対面の印象は何を考えているのか解らない感じで、1日一緒に捜査を
しただけで、捜査方法に疑問を抱いてしまう。
しかし、課長に諭され、攻め様は優秀な刑事だと言われ、くらいついていく受け様。
殺人事件の捜査を背景に、攻め様が背負う辛い過去と自分の中にもある父を失った時の
寂しさを照らし合わせ、次第に攻め様が安らげる為に自分が傍にいたいと思うようになる。

出会いから半月程度で、攻め様を好きになり、自分から酔った勢いで誘うように
攻め様の寂しさを受け止めたいと身体の関係を持つのですが、この展開は少々不納得。
受け様視点だからそう思ってしまうのかも知れませんが、攻め様を思い詰める程の
激情的な思いで、抱いてと誘う受け様の気持ちが解らなかった。
妻を殺され、未だに犯人が捕まらず、刑事として心に消えない傷と妻への思いを
抱いているであろう攻め様と、銃弾に倒れ、殉職した父親の事で、大事な人を
亡くした悲しみと寂しさは理解できるが、攻め様への受け様の思いがちょっとだけ
唐突過ぎるように感じてしまいました。
本編の事件は、受け様と攻め様のタッグであっさり解決する内容です。

書下ろしは恋人同士になった二人が誘拐事件を発端に、攻め様の過去の出来事で
いつもの攻め様らしくない捜査に受け様が焦燥を感じる展開で、でもその過程で
一人の刑事として受け様が成長していく姿と、受け様の過去のこだわりが薄れ、
過去を振り返るのではなく、前を見据えていくというようなストーリーになってました。
書下ろしの方が推理的な流れが濃いめで読みごたえがあったように思いました。

3

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