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受けも攻めも主人公二人の境遇はかなり不幸なんです。お互い肉親を失ってたり、膨大な借金を抱えてたり。でも二人の純粋な愛情に素直に心打たれるんです。裕福ではなくても二人で一緒にいられるだけで、ただ幸せというのが文章の端々から伝わってきて、たとえBLであっても「ああ、恋愛っていいものだな。」といい年した大人が感動してしまうお話です。久しぶりに何度も読み返し、何度も泣ける作品でした。BL特有の「なぜ男を好きになっちゃったんだろう」って葛藤はあまりないんです。ナチュラルにお互いに惹かれあっていく様子が無理なく描かれてるのが新鮮でした。
タイトルになってるエピソードがまたいいんですよ!イラストも可愛いし。メルヘンチックで、不幸な設定だったけど周りの人も皆いい人で、最後はハッピーエンドっていうのもちょっと都合よかった面があるとしても話にぐいぐい引き込まれるし、現代のおとぎ話ってことで全然OKかなと個人的に思います。探偵事務所の大人の先輩二人もすっごい気になります。BL的に。私も先田さんが受けだといいなと思います。
ディアプラス文庫ってリリカルでジーンとくるお話を書かれる作家さんが多くて素晴らしいですね。エロ描写が少なくてもストーリーやキャラクターの心情で心を揺さぶられるようなお話を書かれる方がたくさんいます。月村奎さんとか砂原糖子さんとか一穂ミチさんとか。(もちろんエロ描写多くたって大好きですけどね)久我有加さん、関西弁の作品も好きですが、このお話で全ての作品を読んでみたい作家さんの一人になりました。
久我さんにしては非常に珍しい。
久我さんといえば関西弁で、普段はその関西設定がとっても好きなのですが、それでも、この作品は、関西設定じゃないからこそ、敢えて「神」に。
亮介がすごくいい子です。
はっきり言って、天使です。
本人にそんな自覚がないところもいい。
そんな亮介に、まわりのみんなは救われている。
本人はそんなことに全く自覚がないのに。
人間、感謝して生きるのって大事です。
素直に生きるのも大事です。
ところで、ルナ探偵事務所のお二人さん。
きっと千田が受けだよね!
あのツンデレ千田とムッツリ梶山の、濃厚なドロドロとか、想像しちゃうと萌えるなぁ
最近はあらすじも見ずにぶっつけ本番みたいに本に挑むことが多くなったために、物語の意外性とかドキワク感が増したような気がする自分ですw
この本もまた、それを充分に満たしてくれる作品で、更に番外編においてもビックリ!!なものに、非常に満足感を覚えました。
やっぱり萌え属性とかそんなじゃなくて、二人の結びつきとか展開とかそんなものに惹かれます。
家族でやっていた水産加工工場が、父親が病気に倒れ亡くなった為に祖父母だけではたちゆかなくなり、闇金融に借金をこしらえ相次いで祖父母まで亡くなった為に借金のカタにヤクザ絡みの探偵事務所で働かされている主人公・亮介。
そんな探偵事務所に来た依頼の対象者となったのが、小学校の時特に親しかったわけでもないが、苛められっ子だった”アリトモ”(アダナ)だったのです。
本来は、接触してはいけないのに彼が暴漢に襲われたところに遭遇して助けてしまった為に、上からの指示もあり捜査の為に友達付き合いを再会させます。
そして、アリトモから彼が今何をしようとしているのか聞かされるのですが、それはそれだけですまない大きな事柄であることが解り・・・
この亮介がとても不幸な境遇であるとは思うのですが、割とポジティブ。
今を生かされていること、怖いながらもそれなりな所長の先田は、弁護士の鳥飼は、亮介に高校を出させてくれたし、車の免許もとらせてくれた。
そして同僚の梶田は、元格闘技をやっていたらしく彼に護身術を教えてくれた。
キツくこき使われるけど、最初はタダ働きと言われていたけれどちゃんと少ないながらも給料がもらえて貯金もできる。
根から悪い人達じゃなくて、亮介は彼等が好きなんです。
それには、亮介がちょっとバカで能天気で楽天家なところもあるかもしれません。
深読みするとそうでないと生きていけなかったのかも?なんて思うけどそんな描写はないし、あくまで想像w
だけど、その彼の元気で能天気な部分がアリトモには忘れがたい思い出となって残っていて、亮介が実はとても大事な人だったという再会ものでもあるのです。
小学校の時はクラスも違ったけど、苛められっ子でいつも下を向いて一人でいる、そんな彼に分け隔てなく声を掛けてくれる亮介に、彼がいたから苛められても学校に行けたとアリトモに言わしめるほど、一体何が?と思うと、
結構些細な日常のおバカなことだったり、亮介にとっては何でもない事だったりするのですが、この題名になっている「虹のかけら」これがすごく効きます!!
いつまでもそれを思い出と共に勇気の糧にして、ラストに至っても、それが二人の勇気と信頼の結びつきの元となる。
心がギュっと掴まれます!
お話は、個人の周囲の問題だけで済まない大事に発展したのはビックリでした!
でも、それがちんまりと収まらず彼等の強い結びつきに繋がったのですね♪
こうしたほっこりと緊張と、まさにドキワクがつまった作品だったのです。
『虹のかけらをあなたに』
後日の二人の生活の様子がアリトモ視点で描かれます。
ここで驚くのが亮介のエロい子ぶりです~♪
というか、亮介が本当は愛情にすごく飢えていたんだな~というのがまるで子供帰りしたような姿の描写に見られて、純粋に彼等が幸せになってよかったね、って喜ぶのと同時にちょっと切ない気持にもなってしまったりもしたのでした。
家族を相次いでなくし、残った闇金融への借金のカタに
ヤクザの息のかかった探偵事務所でただ働きさせられている亮介。
自分が直接手を下す訳ではないけど、後味の悪い仕事も少なくない。
そんな日々の中、調査のマルタイ(対象者)として小学校の同級生アリトモに再会するが、
ヤクザ絡みの事務所に舞い込む依頼なんて、碌なもんじゃないに決まっている…
身分を隠して接触していくうちに、アリトモに会えることが楽しくなるが…
亮介はこんな悲惨な身の上なのに、もともと前向きな性格なのか、バカなのか、
それを憂いてはおらず、臓器を取られて殺されちゃうよりマシ、と
日々小さな幸せを見つけて生きている。
彼を取り囲むチンピラな上司も、罵声を浴びせて殴る蹴るしているんだけれど、コミカル。
そんな明るさや可笑しさが、そこはかとない悲しみを漂わせます。
ストーリーは、はらはらする場面あり社会派の側面もありだが、
最後のの落とし方は少々物足りなかったかな。
タイトルにもなっている「虹のかけら」が、
ファンタジックに二人の結びつきと希望を象徴して、物語の核になっています。
LOVEとしては、攻めがずっと受けを思い続けていたのは分かるとしても
受けが急速に攻めに惹かれていったのは、今ひとつよく分からなかったかも。
快楽に素直な受けのエロさは可愛いけれどw
えー、で、私は上司二人が気になりますっ!何なんでしょう?この二人。
巻末のショートの扉絵も、何故かこちらのお二人さん。
と思ったら、筆者のブログにこの二人のショートストーリーが!
娘を嫁に出した父親みたいな先田と、どこにもいかないカジ、
個人的には、こちらの方が萌えました。
ということで、脇役への萌えを+して萌え×2に。
読み終わるとほんわかしてくるような作品なのですが、内容や設定はシリアスと
スリリングな展開でもあり、人の弱さと忘れられない思い出をうまくミックスして
読み応えのある作品になっていました。
それに・・・個人的な気持ちとしては標準語のストーリーは読みやすかった(笑)
関西弁が嫌いと言う事は全然無いし、学生時代は4年間大阪に住んでいたので
馴染み深いのですが、なんと言うか独特の地域性が感じられない言語の方が
今回の作品としては読みやすいなんて思うのですよ。
主人公の受け様は、かなりおバカさんの部類に属すると思うのですが、それ以上に
気持ちが素直に顔に現れるような子供がそのまま大きくなったようなやんちゃさを
感じさせる明るい性格でした。
でも、その背景はかなりシビア、天涯孤独で借金のカタにヤクザ系列の探偵事務所で
雑用をして働いているのです。
でも、この受け様はかなりポジティブで過去を振り返らない明るさがあるし
過去と比べて最悪の結果にならないで住むところも甘い物を食べる事も出来るって
それなりの幸せを感じてるのですよ。
そんな受け様が事務所の依頼を受けて素行調査をする事になるのが小学生の時の
同級生で、苛められていた攻め様なんです。
受け様は苛められてて可哀想だとか苛めるとかとは無縁の性格だったので
不覚何事も考えないで、攻め様と話すようになった過去があるのです。
忘れていた受け様でしたが、トラブルに巻き込まれた攻め様を助けた事で
相手にも気づかれ再会することに・・・
攻め様は受け様が思っているよりもずっと受け様を覚えていたのです。
攻め様にとっては初恋の相手であり、今でも忘れられない存在だったから。
二人は自然に仲良くなりますが、受け様は後ろめたい思いを抱くようになります。
相手に素性や目的を隠し近づいているのですが、あまりに二人でいる事の
心地よさで仕事を忘れてしまう天然でおバカな受け様だったりもします。
そして受け様は攻め様の抱える悩みを知る事になり、攻め様に正義を問われても
昔と同じように言葉を返す事が出来なかったりします。
それでも何も知らない攻め様は受け様が傍にいてくれる事が嬉しくて・・・
攻め様の義父や義弟とのトラブルが大きく受け様を巻き込んでいく事になります。
その中で攻め様に受け様の素性がバレて、すれ違ってしまうのですが
やんちゃで、意外に男前根性のある受け様が攻め様の為に行動を起こすことで
二人の思いは通じ合う。
攻め様は受け様に辛いことがあった時の心の支えになる宝物を受け取っていたのですが
今度は受け様にその宝物の欠片を渡すのです。
それが後に二人の心をがっしり繋ぐ絆にもなるのですよ。
やんちゃで真っ直ぐな受け様とその受け様に欠片を貰ったことが攻め様を前に
進ませる原動力になる、なかなか読みごたえのあるお話です。
書下ろしショートは、トラブルが解決し二人で暮らすようになった日々を描いてます。
本編はなんだかんだありつつもわりと最初から両想いテイストで。
ただ、自覚症状がなかったり立場的な問題とかもあったりで言えないままモダモダしてる感じ。
攻の方がずっと受のことを「亮介くん」て「くん」付けなのもちょっと新鮮かな。
もちろん、過去の流れがあってのくん付けなわけですが。
言葉遣いだけで見ると、攻のアリトモの方が丁寧で、受の亮介の方がちょっと乱暴というか…。
だが、しかし。
そんな亮介が甘えるシーンとかは一種のギャップ萌えに近いかも。
というか、この亮介、ある意味、たち悪いんじゃ!?
なんていうか、えちの誘い方がストレートだったりもするんだけど、甘え上手というか誘い受的なところもあったりして。
続編の方では準備して待ってるだけでなく、自らお尻差し出すようなシーンもあって、さすがに「すげぇ!」と思いました。
あとは後半の亮介の助かり方とかの流れが若干物語だよねーと思わせられました。
で。
それよりも。
気になったのは、その亮介の事務所の人たちですよ!
あの人たち絶対デキてるでしょ?
もちろん、梶山×先田でしょう。
続編の表紙絵がこの2人だったので、一瞬この2人の話なのかとテンションあがったんですが違った…。
是非、この2人でも書いていただきたいです。