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shikirei no mori
中国の「楚漢戦争」をモチーフにした作品で、項羽と劉邦の戦いを背景に
劉邦の軍師でもある張良と妻である西緒の謎に秘めた力を持ちながら互いに絆を
深め合い、一心同体の運命を描いた時代ロマンの作品でした。
作品自体に歴史上の人物が登場していますが、あくまでも架空の世界感と更に
ファンタジー要素を組み合わせた作品になっていて、大河ドラマなんかでもある
妻側の視点で進められていくお話なんです。
BL作品ではないので、男女の話になってしまいますが、読み物としては面白い!
始皇帝亡き後の覇王を巡る戦いに、「式使」と言う特殊な能力を持った能力者が
わんさか出てるのも、日本で言うと陰陽師とか妖術使いなんて感じで興味が尽きない。
物語で1番覇王に現在近い項羽の妻になる始皇帝の娘で、人ではないような感じの
姫様の存在が更に興味を惹きたてます。
「式使」の能力も効かない特別な力を持った冷酷なこの世の者とは思えない姫様で
付に1度、必ず人間の生血の風呂に入らなければならないなんてどこかの貴族の夫人を
思い出してしまうような内容もありました。
そして主役でもある西緒は「式使」の中でも忌み嫌われる「邪眼」の使い手で
「邪眼」を使っている時は、殺戮に快感を覚えてしまうような、でも、それは己でも
呪われた力だと思っているんですが、夫である張良を守る為に使うんですよ。
かなり健気なんですが、そもそも夫婦と言っても名前だけの夫婦なんです。
「式使」を狙う項羽から逃れる為に、夫婦と偽って共に逃げていたのですが、
劉邦に助けられ、そのまま劉邦の国で暮らす事になった時にも、夫婦と言っていたので
否定しないままに、夫婦生活を続けているんです。
でも、二人は幼なじみで張良を昔から好きで片思いしている西緒は複雑なんです。
好きなのに素直になれないし、相手は名前ばかりの夫婦になっても関係も変わらない。
本当の夫婦のようになりたいと焦れている西緒なんです。
主役二人のその手の事に奥手な感じが、微笑ましくもじれったくもありますが
これからも続くであろう戦いに甘いばかりではいられないストーリーです。
三国志とか歴史ものが好きな人には難なく読みこなせる作品だと思うのですが
なじみの薄い私は聞きなれない漢字の人物や国に、これはぁ~なんて前半でかなり
グルグルしちゃいました(笑)
でも、次回作の登場を待ちわびたくなるストーリーで楽しめました。