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utsukushiki tsuki
1冊ぜんぶ表題作です。
睦月(受け)の視点でストーリーが進んで行きます。
ドラマのような作品だと感じました。
親に捨てられ、病弱な弟の手術代と共に異国で暮らす主人公。生活費のために働く中で伯爵に見初められ、両思いになりますが、翌朝に弟が死んでいるのが分かります。男に襲われる中、伯爵に助けてもらいますが、伯爵を庇おうとして男に刺されて…という展開がドラマチックでした。
男前貴族×健気庶民という王道カップルなのですが、皐月(実弟)×睦月っぽい雰囲気も醸し出されています。皐月は自分の余命を察していたり、睦月の夢の中で別れのキスをしたりとちょっと不思議な子です。アーネスト伯爵×睦月のストーリーを楽しみたい方にはそれが余計に思えるかもしれませんが、私は楽しめました。
表紙イラストの月光下の二人が素敵だったので、てっきり初対面の場面が題名の由来かと思ったら、「睦月」の名前も掛けていたとラストで分かりすっきりしました。しかし、一月には良い思い出がないという睦月は読んでいて切なかったです。甘いラストシーンにそんな話が入るとは思わず油断しました。そして母親は子供達を捨てて幸せになっているのかと思うとちょっと割り切れない気分です。
あとがきで伯爵のタキシード姿に興奮されたと書かれていましたが、蓮川先生のイラストは作品の雰囲気にぴったりで素敵でした!(イラストポイントで萌2です)
不憫で健気な受け、頼りがいのある貴族の攻め、年の差カップル、身分差の設定がお好きな方にお勧めだと思います。
身寄りがいない貧困の少年が伯爵と恋に落ちるというシンデレラストーリーです。結構薄い本なんですが、かなり怒涛の展開です。
王道のシンデレラストーリーが好きな方なら楽しめると思いますが、逆に不幸な少年というものに耐性がないと、幸せになるまでの過程がかなり辛いと思います。
主人公の睦月は異国で親に捨てられて、病気の弟を抱え、ボロボロのアパートで暮らしながら弟の手術費のために毎日ふらふらになるまで働く…。
これでもかというくらいの困難が睦月を襲います。
辛いのはともかく、最後幸せになれるのだとしたら、全体的には設定は好みです。でもやや辛めの評価なのは、ラブストーリーとしてはあんまり頭に入ってこなかったから…。
お相手のアーネストがかなり好みだっただけに勿体無い!と感じる1冊でした。
アーネストは貴族ですが、よくありがちな物腰の柔らかい紳士でも、傲慢俺様ともどっちでもなく、物言いがストーレトでつっけんどん、でも正義感が強くモラル意識が高く、しかし不器用…というあんまり見ないタイプでした。
しかし、ストーリーの半分以上は皐月と睦月が親に捨てられてから、二人で身を寄せ合って生きてきたことに割かれていて、この二人の絆がどんなに深いかつらつら書かれている一方で、アーネストの登場シーンが少ないのですよね^^;
攻めがあんまり出てこないという・・・。
危険な時には現れて助けてくれるのですが、それも都合がよく最後の最後に現れる、という感がいなめない。
というそれより弟の皐月に対して睦月が、「僕を捨てないで、死なないで、ずっと一緒にいて、本当に愛してるんだ」と泣いて縋る姿が迫真でそっちに気をとられてしまいます。やっぱりラブストーリーとしてはちょっと薄かったかな…と。
睦月はアーネストも皐月も選べないくらい愛している存在だとは言ってますが、なんだか読んでいて、生まれた時から互いに依存している最愛の弟と同じくらいまで、果たして数日前にあった伯爵に没頭してるのだろうか?という疑問が芽生えました。
皐月と睦月が単純な「兄弟愛」だけを持ってお話が終わらなかったのもちょっともやっとするところ。
皐月が言うように、もし生まれ変わったら今度は兄弟ではなく、違う出会い方をする可能性も十分あるんじゃないかと、この兄弟二人の来世まで考えてしまうような不思議なお話でした。
なので、素直にシンデレラストーリーとしてよくできていました、とは言い難いのですが、外人セレブ×不幸少年の組み合わせが好きで、主人公が幸せになるまでなら辛い展開も耐えられる、という方なら楽しめると思います。
伯爵と親に捨てられ病気の弟を助ける為に懸命に働く健気な受け様との身分さラブ。
ラブと言っても、後半までは攻め様の気持ちは感じない感じでした。
只々、受け様とその病弱な弟の哀れなまでの兄弟愛が描かれているのです。
貧乏のどん底にいながらも優しく、弟と二人身を寄せ合って生きている、さらに
他人への思いやりも忘れる事がない受け様は健気の一言に尽きるのです。
お話的には、受け様にとってはかなり残酷な流れなんですよね。
読んでると痛いと感じる作品なのは間違いがないのです。
残念ながら萌えどころを探すのは皆無でした。
受け様の優しさが、かえって仇となる出来事にはどん底まで落ち込みます。
それに、毎回毎回、攻め様が助けるタイミングが遅いっ!!!
受け様が深く傷ついたり、命の危険が~~ってところで現れるのですよ。
もう少し早くしてよなんて思わずにはいられないのです。
それでも、最終的には生きているだけで、幸せなことなのかも知れないと思うような
お話になっているようですが、個人的には何か心に引っかかりが残る作品でした。
イラストは文句なしに「うつくしい」けれどお話としては不可解な感じ。
離婚して心機一転、日本からロンドンへ移り住み、再婚するからと睦月と皐月の兄弟を置き去りにした母親。
睦月(16歳)は病弱な弟、皐月を抱え極貧生活です。
病弱な弟を抱えアルバイトで生計を立てる(母親はアパートの家賃だけ送ってくる)
この設定に無理があるような・・・。
そんな睦月を援助しようという伯爵様。
伯爵様は睦月の事が好きになったのですがその経緯も唐突で弱い。
さらには、睦月が留守(伯爵様と会っていました)にしている間に弟の皐月が・・・。
そして、夢の中のお話も必要だったの?
最後に起こる傷害事件とその結末。
何から何まで都合良くハッピーエンドにしてしまったようなお話という印象です。
睦月と皐月の兄弟愛、睦月と伯爵様のハーレークイーンロマンス、どちらを読者に伝えたかったのかよくわからなかった。