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boku no rirekisho
これは、表紙やあらすじのほのぼのした雰囲気とは違って、かなり『痛さ』や『重さ』を含んだ作品です。『センシティブ・ラブストーリー』ってつもりで読むと、ノックアウトされかねません。
竜也(攻)の一人称で、語り口がちょっとコメディテイストなので、そのぶん和らいではいますが、容赦なくグロい描写もあります。昴(受)自身が、かなりひどい虐待を受けて来ていますしね。
私はいわゆる『痛い作品』は苦手で、そういう評価の作品、また『痛い系』と言われる作家さんは最初から避けています。でも、これは私にとって『痛い作品』ではないんです(他にもそういう作品はあります。たぶん『痛い』の捉え方が違うんでしょうね)。
でも、いくらご都合主義と言われてもいいから、あの根津(昴を虐待したヤツ)には鉄槌を下してほしかったです!現実にはこういう奴は平然とのさばって行くんでしょうが、フィクションには『勧善懲悪』がどうしても欲しいときがあるんですよ!
あとは、いきなりファンタジーが入ってきます。擬人化?変身もの?竜也のクラスメートの須磨も絡んで来るんですよ。すごく淡々と語られるのでうっかり流しそうになりますが、よく考えるとかなり突飛な設定ですね。
私は、もともとファンタジーBLも好きなので、それも含めてお気に入りです。
これは、白銀さんでいちばん好きな作品なんです(って言っても、全部で6冊・そのうち4冊はシリーズなんですけどね。いや、『プラスチックの卵』シリーズも好きですが)。
金さんのイラストの中でも、かなり好きな部類に入ります。脇ですが、(竜也のクラスメートの)須磨のイラストが格好いいんです!
ただ、カラー口絵は残念でした。本文中のモノクロイラストの抜粋を、彩色なしで単にカラー刷りしただけで、カラー口絵をつける意味がなかったです。
白銀みるくさんの作品はどれもみんな好きです。
といっても残念ながら6冊しか出ていないのですが、読みやすいし甘いだけでも痛いだけでも無いその両方を上手く書く匙加減が好み。
獣医師の息子で動物好きの竜也[攻]と記憶喪失の少年昴との話。
ちょいファンタジー入った、でも痛さと甘さが両立してる話です。痛さはやや多め。
竜也の父(獣医師)が経営している動物病院が舞台なのでワンコやニャンコ達が沢山登場します。
といっても嫌な飼い主や、虐待されているペットも出てきます、その描写が結構酷いのでそういうシーンが苦手な方はこの作品は駄目かも。
そもそも昴自体が虐待されていたので、竜也と出会えて良かったなって同時に虐待主である根津が結局また後釜探してこれからも同じ事を続けるんだろうなって考えるとなんかご都合展開で構わないから根津に復讐というかぎゃふんと言わせて欲しかった気がします。
途中から出てくる竜也の同級生須磨と飼い犬とのエピソードも地味にいいんですが、そんなに沢山人化した獣がいるのーーー?!とは思いました。
まあそんな世界だからこの2人の今後も上手く行くんだろうなと妙に納得したりしなかったり。