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どんなに傷つけられても、この心は永遠に貴方のもの
koisuru ningyo no youni
辛く複雑な過去を持つ慶太(受け)は、偶然出会った有賀建設三代目社長の壮一郎に拾われプラトニックな愛情を注いでもらいます。4年後、壮一郎は病死。彼が慶太が大学卒業まで面倒をみること、と遺言を残した為、二年間は四代目社長の秀人(攻め)と一緒に暮らすことに。しかし秀人は慶太のことを壮一郎の愛人だと誤解し、軽蔑していて・・
設定はすごく惹かれるものがあったんですが。
相手の言葉に耳を貸さない思い込みの激しさも、若ければまだ可愛いかもしれませんが、攻めは32才の会社社長です。ちょっともうここで、う~ん・・でした。
そして、二人は以前に会っていて、お互いにビビッとくるものがあったんですね、それはわかるんですが、同居して速攻手を出す攻め。「金目当ての男娼」「干渉するな」などなど散々罵倒していた相手にいきなりキスして、「挑発した君が悪い」「淫売め!」ですよ。いやあなたが我慢できなかっただけじゃん・・。
そんなツンデレか嫌味かみたいな応酬が延々続きます。
攻めがHの最中とかカッコイイ風なセリフも言うんですけど、なんかどうしても「性欲に負けてる男」に思えて、全然かっこよくない。変なたとえだけど下半身裸で説教してる人みたい。
惰性で読み切ったけど、正直いまいちでした。「しゅみじゃない」に近いです。
初めての出会いから互いに気になる存在、受け様は恩人である攻め様の叔父との
関係をお金目的の愛人関係だと攻め様に誤解され、出会いから4年も蔑まれることに
そして攻め様は初めての出会いが叔父の屋敷のプールで全裸で泳ぐ姿でまるで人魚
みたいだと、一目で欲望まで刺激された自分が許せなくて余計に受け様に辛辣に
接するようになるのです。
全てが攻め様の一方的な誤解から、互いに惹かれあいながらも受け様を傷つける。
受け様は傷つけながらも攻め様に惹かれる気持ちが無くならない。
受け様の壮絶な家庭環境から考えればかなり理不尽で切ないお話なんですが
叔父の遺言で二人で暮らすことがきっかけで二人の関係が徐々に変化します。
攻め様の仕打ちは叔父に対する嫉妬から来ているのですが己の気持ちがなかなか
理解出来ずに、そして叔父を受け様の身体が虜にしたと思い込んでいるので
全て受け様が自分を誑かすように色香で惑わせていると受け様のせいにしてしまう。
結構ずるい攻め様なんです。
そして受け様はどんな理由にしろ片思いの相手に抱いてもらう事が嬉しくて
心がなくても抱き合える身体の関係だけでも良いと思ってしまう。
一見すると一途なんですが、過去のトラウマや攻め様の態度で素直に弱い心を
見せる事が出来なくて、意地っ張りな態度を受け様も取ってしまう悪循環。
それでも攻め様はそんな関係が続いてくる過程で亡くなった叔父のものだと
思いながらも受け様の心ごと全て欲しくなるほど執着し始める。
そして受け様の過去を調べ、その悲しい事実に衝撃を・・・・
でも自分には心を開いていないことを今更ながら感じてしまう。
まぁ、それも攻め様の誤解なんですよね。
一回りも離れているのに、攻め様かなり思い込みが激しくて頑固です。
ギリギリまでかなりすれ違う二人なんですが理解しあった後は、
攻め様は過保護溺愛タイプになりますのでさほど重い感じのしない作品です。