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花丸文庫「キューピッドガーデン」のスピンオフです。本編の主人公・一之瀬と同じ保育士である青山の目線でストーリーは進んで行きます。
青山は一之瀬と二人で、社員研修生の世話をすることになった。青山の担当である成田は、頭のてっぺんからつま先まで「普通の男」という印象であったのだが…という話です。
本編で気になっていた青山と成田の話と言う事で、ワクワク!だったのですが…作者様があとがきで書かれているように「研修期間しか」書けなかったとのことで、ちょっぴり残念でした。「キューピッド」のあちら側として読むには面白いのですが、二人の進展はまだ先のようで。あと攻めは青山なのか、意外と「小悪魔」成田なのか?!とそちらも気になるところです。
成田は手先が器用で、独身にしては子供の相手が上手です。エプロンに始まり、五百羅漢人形と登場する手作り物が面白かったです。子供相手にマイペース、虫が苦手、ドジ、天然、泣き虫…次々に増えるカテゴリーに、青山が興味を抱く過程が自然でした。そして最後に見せた「小悪魔」の顔が気になります。「経験しない方が良かった一度のこと」も判らぬまま、幕を閉じます。入手しづらい同人誌でなく商業誌で発売して欲しいと思いました!
これでますます話が広がったことですし、「キューピッド」にこの部分も取り入れてぜひ本編のドラマCD化を!と切望するものです。成田のパステル系の声、ぜひCDで聞いてみたいです。