中華飯店に潜入せよ

chuukahanten ni sennyuuseyo

中華飯店に潜入せよ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神4
  • 萌×212
  • 萌6
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
8
得点
87
評価数
24
平均
3.7 / 5
神率
16.7%
著者
中原一也 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
相葉キョウコ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
価格
ISBN
9784199006517

あらすじ

下町の商店街で青年が行き倒れ!? 中華飯店の店主・魚住(うおずみ)に介抱され、そのまま居候になったワケありの青年・廉(れん)。その正体は地上げを目論むヤクザに、敵情視察で送られたスパイだった!! 任務のためなら色仕掛けも辞さない──逞しい腕で軽々と鉄鍋を扱う魚住と働くうち、ある夜ついに「俺のもんになれ」と裸に剥かれて抱かれてしまう!! 計画通りのはずなのに、なぜか廉は罪悪感に苛まれ!?

表題作中華飯店に潜入せよ

38歳,中華飯店「太平楼」の店主
21歳,使い走りのチンピラ

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数8

中原さんの作品を読んだ!という充実感に浸れる一冊!

かっこいい無精髭オヤジと、
スレてるけど悪い奴ではない受け。
そして周りを囲む街の仲間たち!
ヤクザとの対決!

中原味の濃い一冊です!
まるでちょっとした映画を観ているような、
もしくは面白い二時間ドラマとでも申しましょうか!
とにかく手を休める暇もなく、
あっという間に夢中で一冊読んでしまいました。

この辺は私と中原さんの本の相性の良さもあるのでしょうが、
とにかく読み始めたら止まらないのですよね。

今回もテンポのいいストーリ運びと、
可愛い(?)濂くんの葛藤にはらはらしつつ、
どきどきも混じってあっという間に読破。

相変わらず、
主役の二人を囲む仲間達がいい味出してます。
なんかこう役者さんの顔が浮かぶ感じで、
やはり映画化しても違和感ない気がします!

これはきっと、
タイトルも作者も知らずに読んでも、
これ中原さんでしょう!と解ると思いますv

人情、愛情、バイオレンス、
そしてラブとエロスと、
全てのバランスが上手くまとまっていて、
中原さんらしい一冊でありました!
評価は「萌✕2」で!

1

中原作品の王道でしょうか

中原作品の王道でしょうか。
実は数年前に挫折して再挑戦しやっと読み終えました。

今回は元格闘家の中華飯店店主魚住とヤクザの下っぱの廉とご近所の常連さんたち。

魚住が相変わらずオヤジで無精髭で美しい肉体美で。廉は子供の頃から恵まれない育ちで、美貌で細身のせいか男に襲われたり。

年齢差は17歳かな?廉は魚住や常連さんたちからしたら子供扱いなんですが、いつの間にか皆の仲間として認められ魚住も廉を好きになって廉も。
初めてのエッチで優しく感じさせてくれて。今までの男たちとは違って。
魚住も廉の可愛さにメロメロで浮かれちゃって。

あらすじにもありますが廉はスパイなんですよね。
でも魚住に面倒みてもらったり常連さんたちに可愛がられていくうちに葛藤が芽生え。

今回もハラハラしました。
しかし様式美というか王道の安定感?きっと助けに来るって予想ついちゃうんですよね。
仲間が団結して攻めが窮地を救う。それでも面白かったです。諸岡がやっかいでしたね。

新しい土地で新しいお店。でも箱が変わっただけでまた同じ仲間と同じように集まって。
廉も魚住と一緒に生きていけ、働く楽しさを味わい新しい人生が始まります。
大団円ですね。

1

お腹がすいてきます(笑)

中原さんも相葉さんも裏社会モノのストーリーも好きなので迷わず読んでみることにしました。
ストーリーは…タイトルそのままです(笑)。
ネタバレになるのでストーリーについては一切書きませんが、舞台が中華料理店で料理しているシーンがしょっちゅう登場します。
魚住さんが作る料理がとても美味しそうで、食欲を大いにそそられました。
魚住さんは38歳のおじさんですが、体格は素晴らしく男性の色気一杯で素敵でした。性格も申し分なく男前です。
お話は西沖君視点で進むのですが、丁寧に心情が描かれていて物語にも入っていきやすかったです。
裏社会モノということでハラハラするところもあって良かったと思います。

1

中原さんの攻めは35歳以上がいい

いい、いいと言われていますが、やはりいいです。中原さんのオヤジ攻めは。そんな攻めのお相手は薄幸で体は汚れていても心は純粋な美青年が良い。このお話もまさにそのパターンでした。ベタなセクハラ発言も中原さん描くオヤジなら許せちゃう。なぜなら性格が男前だから。スペックが高いから!受けは完全に料理で攻めに落とされちゃってます。スパイ先のオヤジに惚れちゃうのが切なくて可愛いです。

中原さんのこのパターンのお話で「愛と爆弾シリーズ」と(あっちの受けのトラウマの方が酷い)とシャレードのドヤ街の「愛」シリーズも大好きです。(今月完結編が出るので絶対買います)どのオヤジも素晴らしいです。

3

雑多な町の雰囲気が良かった

魚住の店の裏側で行き倒れていた、廉。……実は、廉は地上げを目論んでいるヤクザのスパイとして、この町に入り込んだのでした。
廉を助けた魚住はそのまま、住み込みで廉を働かせることにします。
廉はこれは好都合と最初は思いますが、魚住の店で働いているうちに、店に来る人たちや、魚住に好意をよせるようになりますが・・・。


雑多な町の雰囲気が良かったです。そこに住む人たちも、面白い人たちで。
廉の心の動きがしっかりとしていました。
始めは、悪い事もしようとしていたのに、だんだん魚住や町の人たちの事が好きになり、その結果ヤクザの命令が苦しくなって、悩んで・・・というお話の流れが、良かったです。

地上げ問題がどうなったかはここには書きませんが、魚住の選択は良かったと思います。
これからは二人で幸せに、暮らしてほしいなぁと思いました。
ストーリーもキャラクターも良かったです。

2

店の評判には気を付けて!

前情報一切なく、たまたま本屋さんで見掛けて購入しました。
タイトルだけで何となく「警察官と中華飯店のお話かしら」と思って居ましたが、全くの間違いに苦笑いする私(笑)

ヤクザの下っ端・使いっ走りで、とある町の土地の権利証を手放させる為に、中華飯店にスパイとして潜り込んだ西沖廉。
そしてその中華飯店の店主であり、顔も体つきもいい男・魚住鉄馬のお話です。
この廉という男が、美形でしなやかで色気があります。
又、魚住も、廉とは違って男らしく、精悍でありながら色香漂う男です。

とある町に住む人間5人から、土地の権利証を何としても奪わなければならない。
それに躍起になっている若頭の命令で、魚住の経営する中華飯店『太平楼』に潜り込み、何でもいいから彼らの弱みを握る事が廉の仕事。
はじめは『太平楼』に集う人間を馬鹿にしていたけれど、彼らの人となり、あたたかさを知る内に、愛と居場所を知らない廉は、そこを大事だと思うようになり――と進んでいきます。

スパイとして潜り込んだのに、対象物に情が湧くのは一番の御法度。
それでもどこかでは「組の為」と言うのが忘れられないから、魚住を自分の色気で誘ってみたりしてはみるものの、全く持って相手にされない。
ヤクザの一味だと知られないように接している内に、『太平楼』に集う人間には信頼され始め、それが崩れるのは「怖い」と思うようになります。
悪い事をしている意識はあれど、それ以上に居心地の良さを存分に感じ始める事によって、罪悪感も一層湧き出てしまう廉の感情がよく出て居ました。
お話としては特別真新しさは感じられないものの、展開が上手で楽しく読めました。

私的には、いつ廉と魚住の致す絡みが出てくるのかしらと思って居たのですが、あれほど誘っても見向きもしなかった癖に、魚住は意外な所でガツンと火がつきます。
その後の、「俺の物」感が半端ないったら…(*ノωノ)
紆余曲折を経て新たな所で『太平楼』が開店される事となったものの、我慢出来ない魚住は厨房で廉を抱こうとする始末(笑)
もし外から覗かれたらお店の評判が…と心配する廉に対し、移動する際我慢出来ず射精した廉に、
「お前は店の評判を落とす気か?」
と聞く魚住。
……いやいや、君が言うかね(笑)

自分の知らなかった感情や温もりを感じる事で、それを手放したくないと思う廉の葛藤を丁寧にじっくりと描かれていて面白かったです。
ヤクザの下っ端という設定で、若頭のイカレ具合もしっかり発揮されていたので良かった!
魚住の男らしい変態具合も思って居た以上だったので、大変おいしくいただきました(笑)

2

優しい街の人

 西沖廉は、ヤクザの下っ端であった。
 幼い頃に父が捕まり、母に捨てられた廉は、コンビニの前にたむろしたり、悪い仲間とつるんだりして大きくなった。
 性別不明の容貌が周囲の男たちの目を引き、男に無理やり抱かれたこともあったが、それを当然のこととして受け止めていた。

 そんな廉に、再開発予定の土地を立ち退かない住民の中に紛れ込み、敵の弱みを探してこいと組の若頭に言われる。

 廉は、仕方なく中華飯店の前で行き倒れ、ターゲットの一人であるその店の店主・魚住鉄馬に助けられる。
 そしてそのまま住み込みで働くことになる。
 意外とあっさり潜り込めた事に拍子抜けするけれど、鉄馬に対し、色仕掛けも辞さないつもりで仕掛けるもののまったく鉄馬には通用しない。
 それどころか、鉄馬の鍛えられたたくましい筋肉を見て、ドキドキしてしまう始末。

 おまけに、街の仲間は優しくて、廉のことを取り調べに来た警察官から守ってくれる。
 そしてその日、「俺のもんになれ」と言って鉄馬に抱かれてしまう。

 すべてが計画通りに行っているはずなのに、なぜか廉は罪悪感に苛まれ――

 という話でした。
 結局、廉はヤクザ仲間に何とかあの土地を諦めてもらうように伝えたけれど、当然、聞き入れるはずもなく、廉に「くれる」と言い、「預かるだけだから」と言ってもらっていた街の仲間の一人の権利書を奪われてしまう。
 そこを助けに来た鉄馬と一緒に逃げ出して、ハッピーエンド。
 街の住人は、どの道、「再開発になれば立ち退かなければならないから」と言って、その土地を立ち退き、新たに別の場所で生活をし始める――というラスト。

 廉の生い立ちは散々なものだけれど、廉自身にあまり周囲をねたむ気持ちがないので、淡々と書いてあって。
 それでいて、下町の人たちのあったかさだけはきちんと書かれてあって、廉の生い立ちに比べて随分、ほのぼのする話でした。
 ドタバタでいてシリアスな話が好きな方にはオススメします。

2

スレた受けさまが人情に触れたなら・・・

ワイルドな中華の料理人の攻め様と訳ありの受け様との
人情が色濃く残る場所での心が温まるようなストーリーです。

受け様はあまりにも恵まれない環境で育ち、生きていくために
いつの間にかヤクザの手先として生きている現状で
そのヤクザの兄貴分に命令されて組で地上げをもくろむ店に
スパイとして潜り込み弱みを握るように指示をされる。
そこは見かけもお世辞にも綺麗とは言い難い中華飯店で
行き倒れのフリを装い、その地域のまとめ役のような攻め様の
店に入り込み居候として住み込みで暮らすことに成功する
兄貴分からは身体を使って誑し込めと言われていたが
攻め様には全く通じなくて・・・

そしてそんな店には個性的な面々が集まり活気に満ちているのですが
受け様は全て騙さなければならない敵として見ている
でもみんなから子ども扱いされたり無償の優しさを示されて
受け様は動揺や罪悪感を持つようになると同時に自分にとっても
その場所が居心地がよく落ち着く場所だと思ってしまうように・・・

タイトルが中華飯店に潜入せよ、なんてついてるから店自体に
何かあるのかと思って読んでたら人情味溢れる昭和の匂いが残る
そんな気さくな雰囲気の店で、常連さんが家族みたいな感じだし
辛い環境で生きてきた受け様にとっては初めは馴染めなくて
でも次第にその心地よさから離れられなくなってミイラ取りがミイラ
になってしまうのです。
でも、受け様は下っ端も良い所なので次第に追いつめられていきます
攻め様に惹かれてしまった為に任務を遂行出来なくなるけど
それを知られて嫌われるのが怖くて何も言えなくて苦悩する。
そしてまわりの皆の信頼や優しさが受け様を身動きが取れないように
してしまう、相手はヤクザだから受け様一人ではどうにもならない。
でも事実を話す勇気もない、そんな中で最悪の形で攻め様達に
受け様が入り込んだ思惑が知られてしまう事になる。
後半はかなりハラハラしちゃう展開がありますが
人と人との人情味あふれた触れ合いを感じさせるストーリーで
読み終わった後にほのぼのさせられるんですよね。
こんな下町みたいな場所に行ってみたいなって思わせるお話でした。

3

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う