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aiaru isansouzoku no susume
弁護士の大澤は、遺産相続専門の弁護士。
母子家庭の家に生まれ、なんとか母親を楽にさせてあげたいと考えて「弁護士」という仕事を選んだけれど、司法修習が終わった直後、母親は末期のガンで帰らぬ人となってしまう。
それ以来、心の芯がぽっきり折れた状態で何をやってもいまいち張り合いがない。
なんとか自分の事務所を住宅街の一角に立ち上げ、食べて行くのに苦労はしなくなったけれど、日々は淡々と過ぎて行くだけだった。
そんな時、戦後最後の大富豪と呼ばれた男の遺産相続に関する問題についての相談を彼の親族から受ける。
それというのも、その大富豪は遺産をすべて「愛人」へ相続させるという遺言を残していたのだった。
当然、親族はそれに納得するはずもなく、なんとか彼に遺産を相続させるのを止めようと大澤へと相談しに来たのだ。
早速、大澤はその「愛人」へと会いに行くが、愛人こと「アズキちゃん」は、露出度の高い服を着たつかみ所のない青年・敦樹だった。
アズキは、敵対関係にあるはずの大澤に無防備に懐いてきて、大澤はそれに戸惑う。
おまけに、アズキは遺産には執着はないようなのだけれど、何か故人との約束があるようで――
という話でした。
アズキと大澤とでは生い立ちに共通点が多く、何となく惹かれ合う……という設定。
正直、法律的なことはよくわからないけれど、ラストのオチでそんなにうまくいくのかな……というところと、私設美術館の収益がいくらくらいになるのかイマイチよくわからないんですけど、それで納得ができるのかなー……という感じ。
まあ、一時の収入よりもこれからも続く収益をとったと思えばいいのかな……というところで納得しないといけないのかな……と。
そんな感じで、実際の法律と比べてよくわからないところは多々あるんですが。
物語のあらすじとしては、よくわからない青年に振り回される心に傷を持つお堅い弁護士様という感じでしょうか。
アズキのぶっ飛びっぷりは、格好だけは相当なところがありますが、そんなに言うほど気になりませんでした。
でもちょっと頭の弱い受けが苦手な人は苦手かもしれません。
亡くなった大富豪の莫大な遺産相続人の愛人と敵対する親族が雇った弁護士との
疑惑から始まるラブロマンスです。
弁護士の攻め様は遺産をまるまる相続する愛人の調査を親族に依頼され、
初めてその愛人が男で女の子と見間違う容姿でチャラチャラした印象がありかなり不快な
気分に、名前を聞いても本名を名乗らずに「あずきちゃん」とふざけた答えが・・・
しかし、何を聞いてもはぐらかされる感じで調査は難航する
そしてあずきを知る誰もがとても良い子だと口をそろえ、不当に遺産を受け取る
思惑はなかなか見えてこなく、流石に焦りを覚えて・・・
そして身辺調査をするうちに思いがけず、見た目とは違い亡くなった故人の遺志を
果たすために懸命になっている事を知る。
逆に自分の依頼人たちのあまりに強欲で、犯罪になるかも知れない行動に
攻め様も困惑、そしてあずきといると何やら別の感情が湧きあがってくるのです。
敵対する関係のはずがいつの間にかあずきの為になにかをしてあげたいような気持に
クライアントと受け様との間で攻め様が出した策は・・・・
二人は見かけも考え方も違うのですが、同じような環境で育ったこともあり
どこか似ているので知らない内に惹かれあうようになるんです。
お互いが持つ寂しい心が引き寄せたような感じがするお話でした。