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オトメンな兄とウブな弟が……
義兄弟ものを探していた時に知り、古本で購入しました。
軽い気持ちで読み始めたのですが、もう全てのシーンや
全てのキャラクターが萌えでした。
義兄の義弟に対する溺愛ぶりや可愛いもの好き、
責任感の強いところに好感が持てました。
受けの暁ちゃんの「兄上」っていうセリフが何より良かったです。
おっとりとしているのに芯は強く、健気なところに好感が持てました。
学校での暁ちゃんの様子が見てみたいと思いました。
暁ちゃんの中で、現代とは違う ゆったりとした時間の流れが感じられて、
読んでいるだけで落ち着けるというか癒されました。
おじいちゃんは本当は受け入れ難いはずなのに、それでも最後の最後には
孫を少しずつ認めようとする姿勢に、おじいちゃんの苦悩は計り知れない
ものだったのだろうと想像しました。
そんな おじいちゃんの苦悩を無駄にしないためにも、
2人には末永く幸せになってほしいと思いました。
お互いがお互いを思いやりすぎて、ヒヤヒヤしましたが、
無事に気持ちが通じ合って本当に良かったです。
舞台は現代なのに、立木家だけが昭和に戻ったような感じで、
何だか面白い感覚になりました。
物語の世界観や雰囲気が手に取るように感じられて、
楽しく読むことが出来ました。
発売時の特典ペーパーなどは無いようですが、
今後もし番外編などが出たら絶対に読みたいと思いました。
また、「兄上」っていうセリフをドラマCDで聴いてみたいと思いました。
唯一、読み始めから読み終わりまでストレスを感じていたのが、
主人公たちの名前です。
受けの暁慧(あきさと)と攻めの晃逸(こういつ)という名前は
言いにくくて読みにくかったです。
今回の評価は「神」と「萌×2」で非常に迷い、非常に悩みました。
読みやすい文章、読みやすい文章構成で、お互いが相手を思いやる気持ち、
全てのキャラクターの人柄、禁忌感や背徳感、倫理観など、
迷うことなく「神」評価です。
ただ、胸に何か痞えたような、何か引っかかることがあり、
「萌×2」にしたほうが良いのか悩みました。
結局、何が引っかかるのか分からずじまいで、それ以外は
何の問題もなかったので、疑問点は解決できていないものの、
最終的に「神」評価にしました。
義理の兄と弟、そして合気道と手芸。
そして何より、一番萌えをもよおすのは主人公・高校生の時流に疎くて、まっすぐで義兄を”兄上”と呼ぶそのキャラクターです♪
今どき、こんな生活している高校生男子がいるのかというほど、現代生活と程遠い、楽しいことがあるんだろうか?と傍から見ると憐れに思ってしまうんですが、本人はそう思ってないからいいのです。
そんな彼の甘えることができない、でも甘えたい、愛されたい気持ちが、キュンキュンきましたヨv
気分は義兄w
暁慧(あきさと)は、小さい頃母親から育児放棄され、母方の祖母に引き取られるが、肩身は狭くしかもその祖母は1年で他界。
その後、祖母の妹の嫁ぎ先に引き取られて、そこの子になったという不遇の子供時代をすごしています。
しかし、その引き取り先の立木家によって祖父母・父母・兄を得て、自分の居場所を得ることができたのです。
しかしすぐに祖母が、父母がなくなってしまい、過去も含め暁慧の甘えベタな性格形成に影響しているようです。
合気道の師範をしている祖父は厳格ですが、義兄となった晃逸(あきいつ)は暁慧をかわいがってくれて、
しかし、中学校の時晃逸は祖父とケンカをして家をでてしまって、暁慧は祖父と二人暮らしになるのです。
ある時、街で不良にからまれているのを助けてくれたのが、4年ぶりに再会した晃逸。
晃逸は、暁慧の通学路の途中にある手芸店を女性と共同経営で営んでいるのでした。
嬉しくて、時々通うのですが、晃逸に子供がいるのを知って、複雑な気持ちになる暁慧。
晃逸も、子供がいることをどうやって暁慧に言うべきか悩む。
互いに嫉妬してすれ違って、そして・・・
とにかく暁慧が健気です!
食事の支度もして、道場で稽古もして、全然遊んでる風がなくて、友達もいなさそう?(女子に孤高といわれている)
しかも、祖父に合わせた生活をしているので、色々なイベントも知らなくて、クリスマスにプレゼントをもらったことも、パーティーも知らない。
晃逸に店のクリスマスパーティーに誘われた時、何を持って行ったらいいかわからなくて、お団子を作って持って行くっていうのが・・・・なんかキュンとしますーーー!!
晃逸には子供がいて、その子供に嫉妬してるんです!
自分が抱きしめられたいって。。。何か悲しくて、、彼は甘えたかったんですよね、愛されたかったんですよね。
子供がいるから自分は、って我慢して夜晃逸にもらったウサギのぬいぐるみを抱いて寝てるんですが、、
夜プレゼントを枕元に置いていこうと忍びこんだ晃逸が思わずキスしちゃうんですが、いや、そんな姿を見せられたらだれでもキュンキュンしますって!
日頃から(祖父の指導の賜物?)丁寧語で話、自分のことは”わたし”晃逸のことは”兄上”
もうこの言葉遣いだけで、反則だ~!と思うほどに萌え萌えしちゃうんですよ。
この義兄の晃逸は、元からかわいいものが好きだったんですが、家が厳しいので欲しいって言えなくて、自分で作りだしたのが始まりらしいですw
祖父の厳しいやり方に反発してというのもあるのですが、家を出たのは、暁慧が好きで、このままだとマズイという気持ちから家を離れたようです。
そして、祖父もその晃逸の気持ちに気が付いていた見たい。
反抗はしてるけど、なんだかんだでそれなりに祖父をちゃんと好きなんだよね。
それにしても、大学まで出て家を出て手芸店とバイト!?と思ったのですが、ほんとうは道場を継ぐつもりだったらしいので、就職してなくても仕方ないか、、ってw
そして、子供の事ですが、ほんとうに自分の子かどうかはわからないけど、相手の女がそうだって言ったから、自分の子供として苦労して育ててる。
きっとこれも、暁慧のことがあるからなんだろうな~って、手芸や可愛いモノが好きなだけあって、優しい人なんだという人柄がわかります。
ですが、決して女々しい人ってわけではないです。
ろむ子さんのイラストもよかったです。
頑固で厳しいおじいちゃんは1Pだけイラストありますが、男前!
もうちょっとおじいちゃんイラストほしかったなww
犬耳暁慧、かわいかったデスv
読み終わって、これって本当に李丘さんの作品?って思わず作者を確認してしまいましたw
兄上呼びに萌えた!その一言につきますなぁ~♪
可愛いもの好きでお裁縫が得意なオトメン兄様で攻め様と
真面目で今どきの青年では無い程古風な義弟との恋バナです。
生まれた時から邪魔者扱いをされて不遇な子供時代を過ごした
義弟で受け様が合気道の道場を開いている遠縁の攻め様の家に
養子として引き取られ家族として暮らしていましたが4年前
祖父と大喧嘩をして8歳年上の攻め様が家を出てしまう。
今は、受け様と祖父との二人暮らしで兄が家を出る時にくれた
兎のぬいぐるみをそっと押入れから出して見つめる時は兄を
恋しがってる受け様の心情を表すアイテムなんです。
さすが武道の家です、祖父の頑固さが只者ではありません。
子供が好きそうなイベントも何も無い家で受け様は暮らして
いたので言葉づかいが武家みたいです、それがなんとも良い。
祖父に厳しくも本当の孫のように愛されている受け様ですが
初めて優しく労わるような愛情を向けてくれた兄が大好き
なんですよね。でも置いて行かれた事で自分でも気が付かない
うちに捨てられた、見捨てられたのかもと思い込んでる。
攻め様は義弟である受け様を恋愛的な意味で意識していたので
義弟を諦めるために家をでたんですが、いつも思ってたんです。
そして受け様がトラブルに巻き込まれたときに我慢が出来なくて
姿を見せてしまう。受け様は嬉しいのですが同時に不安も。
攻め様も忘れようとしても出来なかった事を再認識。
でも攻め様には受け様の他に愛する者が出来ていて・・・・
ドロドロした兄弟ものではないので禁忌に萌えを感じる方には
物足りない内容ですが受け様の凛とした清純さと潔さが良いです。
攻め様の悪足掻きにはヘタレ感がありますが恋愛だけでなく
家族愛的な面も前面に出ていてかなりポジティブなお話でした。