条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
まるっきり正反対な同級生同士の二人が恋に落ちて
互いへの思いが強すぎるから相手を思いあって離れた二人の
恋愛物語でした。
表題のタイトルに?って思っていたけれど読み終わって成程と
思いましたね。
二人は高校の同級生で特に言葉を交わすような仲じゃないんですが
受け様から気軽なセフレ的なお付き合いを求められて
初めは相手にしなかった攻め様でしたが次第に二人でいる事が
なんだか楽しくなって行った攻め様。
この攻め様はかなり融通の利かない真面目で思い込んだらどこまでも
って言うくらい一本木な今どきじゃない学生です。
片や受け様はもろに容姿も態度も今どきでクラスの中心的な
キャラなんですよね。
初めは受け様のほのかな初恋から次第に若さゆえの暴走で
身体と関係まで行ったら・・・止まりませんよね。
ましてお互いに好きだと思いあってしまったら相手の事しか
考えられなくなってしまう。もろ刃の剣状態です。
思わず自分の昔を思い出して失笑しちゃいます(笑)
そして攻め様の元々の気質でしょうけど・・・怖い程のめり込む。
愛される方は重いと感じるよりもこちらも怖い程の歓喜ですね。
それでも相手を思う気持ちが学生時代は受け様の方が大人でした。
相手を思うが故に切なさと苦しさを笑顔に隠して突き放す。
攻め様の日常が戻るようにと・・・切ない恋心ですね。
攻め様は、当然戸惑い縋りつきますが徐々に諦めの諦観に
そして嫌われてしまったと思い込みながらも徐々に付き合う前の
状態になり卒業を迎える事に。
そしてその時に受け様は攻め様の前に現れる
すれ違っていた思いが交差して一本に・・・
でも受け様は最後まで意地を張り、攻め様の夢の実現を待つと
かなりいじらしい受け様の姿です。
そして攻め様も受け様の気持ちをやっと理解するのです。
全てが自分の為だったと、そして後悔。
もっと相手を思いやり、穏やかで大人な愛し方をしなければ
また、傷つけてしまうと・・・・
そして待つと言ってくれた受け様の為に大人の恋をしようと誓う。
それから10年の月日が流れ、攻め様は約束を通り夢を叶え
日本人初の有名な航空設計技師なっていました。
受け様は家業の建設会社で働いていますが攻め様の事をニュースや
雑誌などで夢が叶っている事に嬉しさとそして迎えに来てくれない
事への焦燥と不安、もしかしたらと疑ってしまう自分を自嘲
そして微かな期待と大きな不安を抱えながら偶然の再会
それもコンビニの弁当棚の前で・・・劇的な再会の場面も
ただ、二人とも唖然と・・・
ここでちょっとだけ不満が受け様は即分かったのに攻め様・・・
受け様が何も言わないからと言って人違いだったらすみませんって・・・
おいおい!って思っちゃいます。
まぁ、10年ですからねぇ~確かに長いです。
そしてまた二人の付き合いが始まるのです。
今度は焦らずに互いを思いやれるような。
描き下ろし部分では大人故の新たな悩みは出てきますが
長い間忘れずに守ってきた相手を好きな気持ちを優先させます。
高校時代の受け様の攻め様が知らない背景なんかもあって
どうして攻め様に受け様が心惹かれたのかがわかります。
なかなかに素敵なお話でした。
ゴールのない道程を二人で進む長距離の初恋。そして最後の恋。
本の題名は作品名ではありません。でもぴったりで素敵な題名だと思いました。
「Blue Season, Diary」
川本(攻め)の目線です。
出会って、恋に溺れて、離れた…の高校生活。
「Bagwor's Ivory Home」
谷村(受け)の目線です。
前作から10年後。約束を叶えた川本と再会。谷本は悩んだものの、家も職も捨てて、川本と同居すると決める。
「Red Cherry」
川本の目線です。
前作から4年後。甘い二人の生活。裕樹の誕生日プレゼントに悩む川本、もらって泣く谷村。
良い作品です。シリアスというほど重苦しくないですし、読みやすいです。悪い人はいません。二人とも悲しい程に相手が好きで、読んでいて愛おしくなりました。純愛が好きな方はぜひ読んで欲しいです!
唯一の不満といえば…「川本」「谷村」という二人の名前がどちらがどちらなのかが覚えにくかったです。片方の姓は3文字にするとか、画数の多い漢字を使うなど、もっと差をつけて欲しかったです。
初めての恋と肉欲に溺れる10代の3年間を描いた「Blue Season, Diary」(川本視点)、再会した20代の二人を描いた「Bagwor's Ivory Home」(谷村視点)、そしてその後の二人を描いた「Red Cherry」(再び川本視点) の三部構成から成る作品です。
第一部「Blue Season, Diary」は、西江彩夏さんのクールな筆致で語られる川本の暴走ぶりが印象的でした。最初は谷村の片想いで、やがて川本の執着が強くなり、このままではダメだと感じつつ離れられない二人。好きで好きでどうしようもない――…とてもシンプルで、全身全霊で恋していて、けれど子供ゆえに何もかもが思うように行かないもどかしさ、やるせなさに胸が詰まりました。こういう恋心ではないけれど、世界が本当に狭かったあの頃を思い出して、もがきながらも別れを選んだ二人にエールを送りながら読みました。
第二部「Bagwor's Ivory Home」は、熱に浮かされたようだったあの頃を懐かしく思い出しつつ日々を過ごす谷村の視点で進みます。第一部では、掴みどころのないキャラクターから徐々に一途さや謙虚さが判明してどんどん可愛くなった谷村。大人になって堅実に会社勤めをしていますが、心の片隅ではずっと川本を待っている…相変わらず可愛い男できゅんとしました。再会して、あの頃とは少し違う形で再び恋をする二人がとても良かったです。
そして第三部「Red Cherry」は、確かに後日談ではあるのですが、二人がこれから二人の力で生きていくために必要なお話だったなーと思います。
西江彩夏さんの作品をまた読んでみたいなと思う一冊でした。
前半は話が重くて書き方も堅くて読み辛いという印象です。
最初は10代から30代まで同じ人と付き合う?
切なさとか葛藤とか色々ありそうで面白そうという点から手に取りました。
川本の頭が堅くて、学校は勉強するところというのはわかるけどクラスの中で急に怒り出す人がいると…この人、大丈夫…?ってなるような?
面白くなって来たのは43ページの谷村が電車の窓から振り返るかもわからない川本に手を振っていた所から。
そして、堅物な川本が谷村に誘惑されて崩れていく瞬間に萌えを感じました。
見境なくセックスに溺れていく二人が良かったです。
周りは見えてない、自分たちの世界に浸ってる感じが良いです。
セフレから始まって愛が芽生えて「俺が可愛いか」と聞く谷村に「可愛い」と答える川本。
その後に川本の肩口に頬を埋めて甘えるように頬を擦り付ける。
このシーンが好きすぎます。
萌えじゃ足りないくらい萌えました。
一組のカップルの、出会いと付き合うきっかけ。
そこから始まる、別れ、再会等のターニングポイントを経過しながら、それぞれの気持ちが確固たるものへ変化して、年齢とともに大人になっていく様を描いた、ドキュメンタリーをも思わせる初恋の歴史と行方のお話。
読み終わって、ああー彼等って歳を経ても純粋で、これは初恋を貫く純愛の物語なのかな?ってそんな印象を受けました。
<川本視点>航空技師を目指す川本は堅物で真面目で、家の経済事情からも無理をして進学校に通わせてもらっているので、部活と勉強に真面目に打ち込む生徒でした。
そんな彼に興味を持って、セックスする?と誘ってきた(思わず赤名リカを連想した自分はオバハンww)クラスでも目立つ存在の谷村。
ちょっとしたきっかけで関係を持つようになった川本は谷村に、谷村とのセックスに、勉強も部活もおろそかになるほどのめり込んでいくのです。
自分の決めた進路さえもどうでもいいと思い始めると、谷村が川本と距離を置き始める。
そして、期限のない約束で彼等は卒業して離れ離れになるのですが。。。
<谷村視点>10年後、川本が設計した飛行機が海外の航空会社に採用されると言う快挙が報道され、川本の活躍を谷村が知る頃、すっかり垢ぬけて男前になった川本と再会し、二人は遠距離恋愛を始める。
ここで谷村の過去やしがらみがあかされて、彼はそれらを捨てて川本と暮らすことを決意するのです。
<川本視点>その後の二人は、思いやり幸せな同居生活を続けている。
やはり、一番重点が置かれているのは高校時代の二人です。
その後の話の中で谷村の過去が綴られてはいるのですが、そんな気配を微塵も感じさせない。
確かに谷村が誘って関係をもったのだが、彼の誘いはビッチを装っているだけだった、ほんとうは純粋で初恋で、真面目で堅物な川本を自分のモノにするために仕方なかったと言う理由を知るにつけ、ちょっと谷村が切なく感じるのです。
川本がのめり込んでいく様はとても臨床感あふれていました。
クソ真面目がこんなところに出たのか!?と思うほどの激しい執着ぶりです。
愛しい谷村に何かを買ってやりたい、エッチするホテル代が欲しい、谷村一色に心が支配されていくのもまた、彼の生活環境の反動かもしれません。
若き青春の過ちと二人が達観するにはまだ幼く、でも彼等はそれぞれの純粋な想いを抱いたまま大人になる部分はファンタジーかもしれません。
やっとお前に会いに来れたという川本は確かに男前だが、音信不通にして10年、何も二人の気持ちに変化はないはずと決め込んで、まさにその通りではあるが、改めて関係を再開できるほどに、二人は10年想いあっていたんですよね。
これを感動ととるか、白けるか、評価の分かれ目でした。
自分には、その空白の10年が気になって、それが萌え×1になってしまった部分かもしれません。
人間だもの、間違いだってあるでしょ?と汚れた自分はおもうわけです(涙)
関係が再開したらクソ真面目な川本のことですから、律儀に谷村を愛し抜きます。
谷村も川本を待っていたわけですから、愛してるに決まっています。
そんな二人は確かにラブラブのアマアマですが、どちらかに頼り切ったとか、どちらかが女性を思わせるという部分は全くなく、まさに男同士の同居。
といった印象をあたえる部分が好感を与えるカプぶりだったのだと思います。
自分の夢を貫いて成功した川本、
家を捨てて、ありのままの自分でいたいと願い、そうした谷村。
川本の夢は谷村の夢でもあるのかな?そんな印象も受けました。
それは愛し合って一緒に住むものの理想の姿なのかもしれません。
多分、高校時代の話だけで1冊。
社会人になってからが1冊とすれば、自分が物足りなく思った空白の10年が埋められるのに、、と、少しそれが残念なのですが、
1冊で上手く中だるみすることなくまとめられていて、よかったと思います。
初恋に溺れて周りが見えなくなっていく、そんな危うくて心理的に重たいお話だったので最初はこれ苦手かも、と思いました。
主人公の川本は航空機の設計士になりたくて、私立の進学校に通い勉強もトップの真面目でクラスから浮いた人間。
自分とは正反対のゲイで遊び人風の谷村に「付き合って欲しい」と言われ、付きまとわれ…最初は谷村を疎ましく思うのですが、だんだん谷村が気になり始めて、身体の関係を持ってからはいっきに転がり落ちます。
谷村が好きで好きでかわいくて仕方ない。
気づいたら赤点ばかり、部活も行かなくなり、バイトしてホテル代を稼ぐという毎日…
読んでるこっちや周りの大人からしたらこの子、すごく馬鹿なことしてる!て思うけど、今谷村が好きで一緒にいたいという気持ちがくだらないものかというとそうでもないとも思うんです。
今感じるこの愛しさは今だからだ、というのもわかる気はするんです。
こういうタイプのお話は、言ってしまえば先が読めるというか・・・こんな状態が長く続くわけがないので、この先別れが待ってるんだろうなあ~て簡単に予想できてしまう…。
読んでる間は辛くて、それがやっぱり自分にはちょっと向いてないお話だなあとも思いました。
遊び人を装って半分脅すように川本に交際を迫った谷村が、ほんとは初めてだったと告白するところがよかった。二人とも初恋だったわけです。
これを雑誌に掲載された前半部分だけ読んで終わっていたら多分納得いかなかったと思います。
恋に溺れて大学に行かないとまで言い出した川本を、谷村はもっと強く止められたんじゃないかと思うからです。というかむしろ何故止めない?いえ、止めてるんだけどなんか薄いというか…先に誘ったのは谷村なのに、川本がそれに応えて身体の関係に溺れてからは谷村の内面があんまりえがかれてないというか、何を考えてるのか分かり辛かったです。
短編集なので、その後の二人は大人編に続きます。
前半は失敗してしまった初恋を描いたせつないお話。
でもその失敗を活かした未来を描いているのが後半の二作です。
この前半の苦しさを無駄にしていないのが素晴らしいところだと思います。
「好きで好きでただそれだけだったのに」という台詞がいい。
後半では、前半で納得できなかった谷村の視点で、川本がどれだけ好きだったかが書かれています。続きがあるなら幸せな話にしたいと作者さんが書かれていたとおり、後半は大人になって落ちついた再開を果たした二人の、大きなトラブルもない安心して読める話でした。
でも、と言うかだからこそ、というか、ちょっと平凡過ぎるかも。
前半あんなにドロドロして10年という月日も距離も離ればなれになった二人なのに、あっさりとコンビニで再開して「おかえり」「ただいま」みたいだったのが何だか大きな感動を期待していた分あれっ?て思ってしまいました^^;
もっと作り物ぽくてもいいので少し大袈裟なくらい感動的な再開シーンにして欲しかった!だってここまで離れてたんだから!
そこから先は落ち着いたお話です。
二人の未来のこと、一緒に住むには引越しをしないといけないし、そのために仕事をやめないといけないし・・・。前半が刺激的だった分丁度よいのかもしれませんが、やっぱり作品の雰囲気やタイトルやあらすじを読んだ上でなんとなくもう少し壮大な(?)お話を期待してしまっていたので少し肩透かしな気もしました。
でも再開してから一向にベッドに行かなくて、行為をずるずる先に延ばしてるというか・・・何でだろうかと不安になる谷村。するかしないかをずっともめてるのでまさか後半ずっとこうなのかな?しないのかな?と懸念していたら・・川本にはちゃんと理由があったんですね。
学生の頃に身体の関係を持った故に制御がきかなくなった恋を「失敗した」と思っていて、次の恋は失敗しないと決めていて、もう大丈夫だから、学生のころのように抱いたぐらいでどろどろに壊れていく関係にはならないという自分なりの決心と、自分が変わったというところを谷村に知ってもらうまで手を出さないんです。それがわかったシーンが一番感動した。
結局本のあらずじに書いてあることが全てです。
恋に溺れてどろどろの失敗をした10代、一緒の未来を悩んだ堅実で地味な20代、ラストには30代になっており、そのもっともっと先まで続く未来を「お前でよかった」という感じで締めくくっています。
初恋が最初で最後の恋だったというお話です。